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元施設長のつぶやき


この3年間、私の母は原田病(ぶどう膜炎の一種)の治療を続けています(前回の話より) 。
その治療方針に関し、どうにも納得できないところがあり、セカンドオピニオンを求めて普段とは別の病院で母の診察を受けてみました。

その「セカンドオピニオンを伺う」という作業が想像以上に負担が大きいもので「え?そうなの?」と思うこともあったので、ちょっと書き留めてみました。


「セカンドオピニオン」を求めて病院へ


                                                   画像はイメージです


年明けてすぐに、私と母でとある大学病院の眼科に診察を受けに行ってきました。

予約が9:00だったので、朝8:30に最初の受付を済ませ、言われるままに次の窓口へ行って診察券の発行手続きを行い、診察券ができたら眼科のある3階に移動し、眼科の受付に診察券と書類を提出。

その後眼科受付前で待機して、呼び出されたところで

最初の検査
→ この病院で「セカンドオピニオン」担当となったお医者さんの診察 
→ 2段階目の検査 
→ 担当のお医者さんによる2回目の診察。

続いてぶどう膜炎専門医の診察を希望しますか?と聞かれ
「お願いします」と答える。

 ぶどう膜炎専門のお医者さんの診察
→ ぶどう膜炎のため(?)の検査 
→ ぶどう膜炎の専門医の診察
→ 担当のお医者さんによる3回目の診察 

と、お部屋の前で待機・診察・検査を繰り返し、ひと通りの診断をいただいたのは、なんと夕方の4時。


そして、その診断結果のまとめ(成果)は、
セカンドオピニオンとして、

症状、年齢を考慮し、
・ 薬の量は半分に減らして良いだろう
・もし再発した場合には、注射によって症状を抑える手法を取るのが適切と思われる 

とのこと。

ほぼ私たちが期待していた内容のセカンドオピニオンをいただけたと思います。
よかったです。

でも…今回のセカンドオピオンで色々と思うところがありました。


「セカンドオピニオンを伺う」という一連のイベントで思ったこと。

その1

今回、セカンドオピニオンとして診ていただいた病院は、、地域医療支援病院であることから、今後の継続的診療(状況の変化がないことを確認してお薬を処方する)はしていただけず、元の病院の先生に報告書(セカンドオピニオン)が送られ、元の病院での診察を継続してください、とのこと。

その先生の診断結果に違和感があったからのセカンドオピニオンなのに、また元の先生のところに戻れって、普通の人間関係だったらとっても気まずい状況で…

日本の病院制度って、どこかおかしくないですか??


その2

この日1日やったことは、「待つ」「お医者さんの話を聞く」「次に待つ場所を聞いて、そこに行く」の繰り返しだけなのに、なんと疲れたことか。

本人(母)は、もっと神経をすり減らして、疲れたと思う。

そして、さらに思ったこと。

将来、自分はおひとり様での老後を迎えるわけで、そうなったら、こんな病院の診察に、一人で耐えられるんだろうか…

病院までの交通手段、大きな病院の中の診察場所と待合場所の移動、難しいお医者さんとの会話、全て自分で面倒を見るって、どう考えても不可能で…

この先のおひとり様高齢者が急激に増えるというのに、日本社会の医療/診察制度から弾き出されちゃう人がたくさんでそう…パーソナルAIが間に合ってくれるだろうか、間に合ってほしい!!


さいごに

今回の件で病院診療の不便さや不親切さ、そして将来のおひとり様高齢者の環境改善への期待を強く感じました。

今よりもっともっとよくなっていきますように…!



ライター:さくらもも さん(PastelD家族介護コミュニティメンバー)

大手電機メーカーを早期退職し、有料老人ホーム施設長を経験。現在は介護DXのコンサルテーション事業を行いつつ、PastelD家族介護コミュニティを運営している。


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