読書密度の低下に悩む30代

小さい頃から漫画が好きでよく読んでいた。

今でも好きで追いかけている漫画はいくつかあるし、暇があると漫画アプリやレンタルコミックで色んな漫画を読んでいる。

しかし、昔より漫画の細かいところを覚えていない。

例えば『ミステリというなかれ』が好きで全巻買って読んでいるが、メインキャラの名前こそ覚えているものの単発のキャラクターの名前とかはすっかり忘れている。
中学から高校にかけて夢中で読んでいた浦沢直樹の『MONSTER』は登場人物ほぼ全員外人だし似た名前のキャラもいっぱいいるのに、すごいちょっとしか出てないモブキャラの名前も覚えていた。

単純に年齢の問題で記憶力が衰えたのかもしれないが、それを認めなくないという老いへの反骨精神から、老い以外の理由を考えた。

結果的に「読書という行為及び費やす時間の密度がスカスカになっている」という結論に至った。

昔と比べて漫画の数も増えたし、情報もたくさん入ってくるようになった。
人間がこの数年で猛烈に進化するとは思えないので、人間の一般的な脳のスペックでは現代の情報量は到底追いつかないんだろう。

あとは、「ついついスマホを見てしまう」が神経の奥深くに根ざしてしまったことで、昔ほど漫画に集中できていないのかもしれない。
ザッと読んで大筋だけ掴むみたいな、ネットニュースとかSNSみたいな読み方を漫画にもしてしまっているのかと思うと、「おじさんのクセに変なところだけ現代に染まってんな…」となんだか情けなくなる。

まだ30代だし体格はいい方なので骨密度は全然心配ないが、ひとつのものへ没入する能力が衰えて、感受性密度が低くなっている。これはある意味骨密度が低くなるより悲しいことだ。

リハビリとして久しぶりに家にある漫画でも読み返してみようかな。

我が家の本棚。引っ越し時に厳選した作品たちをもう一度愛そうと思います。


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