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ぱソんこがライターとして書いた取材・レビュー記事一覧(2020)

筆者紹介:ぱソんこ(Twitter:@passonco)——VRとゲームを好む兼業フリーライター。2016年11月にPANORA VRで翻訳記事を書き始め、同年12月にOculus Rift CV1 & Oculus Touchを購入したことによりVRレビュー記事を書くようになる。2018年にはIGN JAPANでゲーム記事を書き始め、それ以降はIGNJを中心に活動。2020年には電ファミニコゲーマーでも一本記事を書いた。2020年12月時点では某ゲーム会社でゲームプランナーをやっている。

2020年は感染症対策のために世の中が大きく変わった年ではありましたが、引きこもりがちな自分にとっては生活サイクルが大きく変わったという実感はありませんでした。それでも、自分の身分が大学生のフリーライターから社会人の兼業ライターに変わったことで色々と学ぶことがありました。

この記事では主にレビューあるいは取材を中心に掲載します(一部例外あり)。おおよそサイトごとの時系列順に載せてあります。自分で数えたら2020年は13本の記事。2019年が33本だったので大分減りましたが、自分の自由時間が減ったりゲーム系イベントの取材がなくなったりしたので当然ではあります。他にも仕込んでいたものはありましたが、立ち消えたり2021年に引き継ぐものもあります。2020年は電ファミニコゲーマーとIGN JAPANで掲載させていただきました。

2016~2017年の記事はこちら。

2018年の記事はこちら。

2019年の記事はこちら。

電ファミニコゲーマー

『ラストラビリンス』は「言葉の通じない少女」と「脱出ゲーム」の組み合わせでプレイヤーの感情に衝撃を与える唯一無二のVR体験である(2020年1月)

貴重な日本産VRゲームタイトルとして注目された『ラストラビリンス』のレビュー記事。正直にいうと僕は本作のコンセプトや演出意図がとても好きなのだけれど、ゲームプレイそのものがあまり好きになれなかった。

上記の記事ではゲームデザインの演出意図の考察を掲載させていただたいたが、CEDEC2020で開発スタジオによるラストラビリンスの解説の講演が行われたので、そちらの資料を読む方がいいかもしれない。アカウントを作ればだれでも無料で講演資料を読めるので、ありがたい限りだ。

IGN JAPAN

2019年のVRゲーミングを振り返る:OculusとValveがVRゲーミングをリード

この記事の2020年版を書いているのだが、2020年12月31日時点でまだ書き終わっていないので編集部に対して本当に申し訳ない。2020年は一気にOculusがリードした年になりましたね。

2020年決定版バイヤーズガイド!VRゲーミングに最適なVRデバイスは?

本当はVRゲーミング振り返りの後半部分だったのだが、長すぎたので別記事扱いになった。この手の商品購入ガイドは一年経過するだけでまったく参考にならなくなることを学んだ。2020年12月時点で買うべきVRデバイスはOculus Quest 2以外にありえないからだ。

2019年を振り返る個人GOTY: 渋谷宣亮、VRゲーム『Boneworks』は『Half-Life: Alyx』と表裏一体の存在である

2019年のVRゲームで最も素晴らしいと私が感動したBoneworksと、当時はまだ発売していなかったHalf-Life: Alyxの比較と予想を行いました。2020年版個人GOTYでは一年越しの答え合わせを行っています。とはいえ、Half-Life: Alyxの影に隠れてBoneworksが注目されなかったことが残念でなりません。2020年12月時点でも継続的にアップデートされているので、今後またメディアを通して普及させられればと思います。

夕鬼 零 Yuoni: Rises - レビュー

日本のゲーム会社トライコアが開発したホラー系VRサウンドノベルです。キャラクターを直接出すビジュアルノベルではなく、VRで舞台を用意する環境没入型読書体験という稀有な体験ができます。レビュー記事の公開後に台北ゲームショウ2020のIndie Game AwardでVRゲーム最優秀賞を受賞したそうな。ちなみに夕鬼零は夕鬼の前日譚という扱いであり、夕鬼本編は一人称視点のサバイバルホラーゲームだそうです。

『原神』は化学要素を強調したスタイリッシュバトルのオープンワールドRPGだ!クローズドβテスト版プレイレポ

偶然原神のベータテストに当選したことを編集部に伝えたらプレイレポを掲載することになりました。原神のゲームプレイ全体を軽くまとめています。2020年で私が執筆した記事のうち最も読まれたのは原神の記事だったかもしれません。中国語圏でもIGN Japanの意見として無断翻訳と無断転載が行われれおりました。

SOUNDART - レビュー

Beat Saberフォロワーは数ありますが、 Beat Saberのシンプルさと出来の良さ、 MODによる拡張性の高さに追いつけるゲームってそうそうないんだなあと感じました。

The Wake: Mourning Father, Mourning Mother - レビュー

Replicaで有名な韓国のインディーゲーム開発者のSomiさんの罪悪感三部作の最終作です。僕の書いたレビュー記事と作家の藤田祥平さんの書いたコラム記事が重なって後者の方が注目されたのは言うまでもない。

最終クローズドβテストを十分にプレイしてわかった『原神』が『ブレス オブ ザ ワイルド』から受け継いでいる要素とそうではない要素

原神のプレイレポを2回も書くことになって頭を悩ませた結果、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドとどう違うのか」に焦点を合わせた記事。けっこう難産だったが、2020年に自分で書いた記事の中で一番気に入っている。日本のメディアでゼルダと直球比較していたところはなかったんじゃないだろうか。こういう記事を掲載してくれるIGN Japanには感謝しかない。

『原神』の開発スタジオに20の質問!超ボリュームのメールインタビュー

東京ゲームショウ2020の少し前に自分で質問をいくつか考えて、IGN Japan編集部からmiHoYoへのメールインタビューの文章を整形した。ここでもゼルダと原神の比較についてmiHoYoに直接尋ねているので、IGNは日本において特異なメディアだと感じる。僕は結局原神のリリース後にプレイを継続できなかったのだが、発売前に分析することが僕の役目だったのだろう。やめた人がこれ以上外野から言及しても美しくないので、この辺にしておきたい。

VRノベル『東京クロノス』から1年半、濃厚な進化を遂げたVRアドベンチャーゲーム『ALTDEUS: Beyond Chronos』

アルトデウスBCは2019年に発売された東京クロノスの続編なのだが、実はアルトデウスBCのプレビュー記事を書くために東京クロノスをプレイした。お陰で新鮮な比較記事になったのではないだろうか。

ALTDEUS: Beyond Chronos - レビュー

プレビューとレビューを連続で書くのは大変なんだなと感じました。アルトデウスBCは東京クロノス以上によく売れているそうで、Oculus(Facebook)も乗っかって宣伝し始めているそうだ。いいタイトルなのでVRゲームやビジュアルノベルに興味のある人はプレイして損はしない。VRだとビジュアルノベルとアドベンチャーゲームの分類って意味ないんじゃないかと思うようになりました。

2020年を振り返る個人GOTY:渋谷宣亮、『Half-Life: Alyx』に畏敬をいだきつつも寂しさを覚える

冒頭の個人GOTYの2020年版。トップ10のうち第一位にしか触れない独自のスタイルを3年連続で貫いた。Half-Lifeブランドの訴求力が日本ではまだまだ低いので、メディアを通してAlyxを布教することが今後の目標です。

note

ウォーキングシミュレータとしてのOuter Wildsと断片的なストーリーテリング

僕が2020年にHalf-Life: Alyxと並んで大きな出会いだったゲームがOuter Wildsでした。このゲームを日本で流行らせたのはDownwell開発者のもっぴんさんとねとらぼ副編集長のてっけんさんの2名(中国発のSF小説「三体II:黒暗森林」の発売と重なってプチSFブームが起きていたこともある)なのですが、2020年にOuter Wildsに出会えてよかったという気持ちとこのゲームを本来の発売日である2019年の間に注目できなかったことが悔しいという気持ちの両方を抱えています。

2020年を振り返って

Half-Life: AlyxとOculus Quest 2と原神について考えた一年でした。記事の執筆数は減りましたが、一本あたりの考察の密度を高められたので満足しています。とはいえ、僕のゲームライターとしての仕事はVR担当というニッチ需要に甘んじているため仕事が回ってくる感じであり、僕の書く文章自体に価値を十分に持たせられているわけでがありません。2021年は自分の環境を変える試みをしたり、文章術をきちんと学んで文章力を向上させたいと思います。

また、2019年に公開したゲーム業界就活体験記をきっかけに大学生から新卒採用対策の相談が何件かくるようになりました。自分の書いた文章が人の役に立てるのであればこれ以上幸せなことはありません。今後も追記しようと思います。

ゲーム業界も新型ゲーム機の登場によって新たな世代とサイクルに遷移しつつありますが、VR業界も静かに変化しつつあります。先の読めないポテンシャルの高い業界の動向を追いかけるのはとても楽しいです。今後もVRに強いゲームライターとして生き残れるよう頑張ります。


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