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1人の「人」として目の前の人と関わること|子ども食堂で感じたこと

こんにちは。めぐみです。
今回は、ある子ども食堂で感じた経験について書いていきます。

現在、私はNPO法人PIECESさんが行っているプログラム「Citizenship_for_Children」に参加しています。

このプログラムは、近年報道される、子どもの貧困問題や虐待問題などをへて子ども達が抱えうる「心の孤立」に対して課題意識がもととなっているプログラムです。子ども達は、孤独を感じ、「安全に頼れる誰かがいない環境で、他者や社会への信頼を失っていく状態である」可能性があります。
そんな子ども達に対して、地域にすむ私たちが、子ども達を気にかけたり、そばにいることで、子ども達と「優しい間」を一緒に過ごします。
その過程を通して、子ども達が少しずつ、「誰かを信じてみてもいいかもしれない」と希望を持つことができるかもしれません。

私たちが、専門職としてでなく、ひとりの「人」として、子どもと関わることで、子ども達の周りに、「優しい間」が増えていくようにと願いを込められたプログラムとなっているそうです。

1人の人として、子どもの願い、そして自分自身の願いに思いを馳せながら、市民性を醸成していくプログラムです。

詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
参考:Citizenship for Children 2020 NPO法人PIECES

今回私はこのプログラムの中でも奈良の方のプログラムに参加しています。奈良のプログラムでは、NPO法人PIECESさんとNPO法人Living in Peaceさんが協働して行われています。
NPO法人Living in Peaceは、「働きながら、社会を変える」をモットーとするNPO法人で、専従職員を持たず、メンバー全員が本業の仕事を持ちながら、「機会の平等を通じた貧困削減」をめざして活動しています。奈良県大和高田市では、子どもを取り巻く地域コミュニティの再構築という視点から子ども食堂を開催しています。
参考:NPO法人Living in Peace

今回はこの子ども食堂に足を運んできました。

具体的な事例は少しぼやかしながら、今回は子ども食堂で感じたことや研修を見返して改めて感じたことを書いていきます。

①1人の「人」として関わる難しさ

私はある子どもがブロックで遊んでいるのを見守りながら、一緒にブロックを作っていました。彼が好きなものを教えてくれたり、私がみつけたプロペラも入れながら、ブロックを作っていくのを「すごく集中して作っているんだな」と感じながら見ていました。
そばにいたご家族も、「ブロックは家にもあるけどこんなに集中しているのは久しぶりです。」と嬉しそうでした。

ただ、時折、時間を気にしているご家族の様子、「4になったらお片付けしようか」と伝えているご家族の様子を見て、「4の時間になってもこの子が『まだ遊びたい』って言ってたら、どうやって遊びたい気持ちを受け止めつつ、次の活動につなげよう…?」と考えている自分が居ました。実際に普段も子どもと「せんせい」という立場で関わることも多く、私自身が自分のことを「せんせいはね…。」と発言し、ハッとする場面もありました。

目の前の子に対して、「この子は何をしたいんだろう…?」と考え、その子がしたいことを見守りながら、ひとりですることが難しい活動があれば、ひとりの人としてお手伝いする。

子どもと関わることで、「見守ること」、「子どもがしたいことを『この子は何をしたいんだろう…?』」と問いながら、何かあれば手を差し伸べること。

講義で聞いた内容を自分の子どもとの関わりを振り返ると思い出すことがたくさんありました。そして、講義で聞いても、実際に子どもと向きあう中でこれらを意識しながら関わることの大切さを感じたり、自分がまだまだ1人の「人」として関われていないなと感じる場面もありました。もっとCforCのプログラムを通して、1人の「人」として目の前の子に関われたらなと感じました。


②どの人の「願い」も大切にしたいからこその難しさ

もう一つ印象に残った場面があります。
ある子どもとご家族の様子を見て感じたことです。
ある子どもは、子ども食堂で出される「カレー」よりも、おもちゃに夢中。
ブロックなどで車を作ったり、銃を作ったり…。とっても楽しそうです。
その横でやや急いでいるのか、ご家族が「はよたべや」と声をかけます。もしかしたら、出来立てのあったかいカレーを食べてほしい気持ちがあったのでしょうか?

子どもはカレーをちらっと見るけど、ブロックを使いつつ、チラチラ周りを見ながらもおもちゃを広げます。「うん、あとで。おいといて」と返事しながら…。

私自身もご家族が子どもに声をかけていたため、いったんおもちゃを置いて落ち着いた状態の方が、子どもも落ち着いて話が聞けるのではないかと感じ、「あそこにブロック飾ったら?」と声をかけました。
ただ、ブロックは飾るものの、今度は別のおもちゃを持ってきたり、またブロックを持ってきたりしています。

もしかしたら、この子はご飯よりも遊びたかったのかな?
もしかしたら、この子は、ご飯を食べている間におもちゃを他の子が使ってしまうことが不安で、手元において遊んでしまったのかな?
もしかしたら、カレーがあんまり好きじゃなかったのかな?
もしかしたら、ここにもっと長くいたくて、カレーを食べたら帰らなきゃいけないって分かってたから、遊んでいたかったのかな?

そんな子どもの様子も感じつつ、その反面ご家族の子どもにご飯を食べてほしいという願いもその場にいて感じました。

ご家族もご飯を食べてほしいという願いがあるのに、声がだんだん大きくなったり、怒っているような感じに私からは見えて、ご家族も辛かったのではないかな…?と思う部分もあります。

両者の願いを叶えるために、では自分ならどう1人の人として関わればいいのだろうか?

改めて「その人の願い」を考えることの難しさを感じ、もっともっと勉強して、私自身が一人の「人」として向き合う過程で、人と向き合うことについて探求していきたいなと感じました!

まとめ

いかがでしたか?研修を振り返りながら、今回の子ども食堂で印象に残ったことを整理しながら振り返りしました。

自分が普段支援者として子どもと関わるなかでも難しさは感じますが、改めて「子どもと向き合うこと」、「人と向きあうこと」についても考えさせられ、良い経験をいただいたなと感じました。

そして、子ども達がめっちゃ可愛くて、カレーもおいしくて素敵な時間を過ごせました。

色々勉強もさせていただき、皆さまの笑顔に癒された1日でした!

りっぷキッチンの皆様、CforCの皆様ありがとうございました✨

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