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7日間ブックカバーチャレンジ5日目

7日間ブックカバーチャレンジ 5日目

読書と出版の文化を支援するため、好きな本の表紙を7日間アップする取り組み。

尊敬する菊池昌枝姉さんと、ワインもですが人にも注目している奥出雲ワイナリーの斎藤聡さんからの
「この人の好きな本を知りたい」というバトンを受け取ったので。
どなたかにバトンをと思いましたが知りたいなと思う方々がこういった状況でお忙しい方だったりどちらかといえば大きく逸脱しそうな方だったりするので次の方の指名は差し控えます。

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ヤマケイ新書 大地の5億年 せめぎあう土と生き物たち 藤井一至著、山と渓谷社刊

土は生きている、そう思える不思議な本。
「土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて」(光文社新書)の方が話題でそちらももちろんおすすめなんですがこちらを先に読んだのでブックカバーはこちらで。

地球の歴史の中で生物が進化の過程で陸上に進出したときから土の歴史ははじまります。植物が大地に触れることで土が出来た。岩石が風化し植物が腐食したものと混ざりそこにすまう微生物やそのほかの営みも含めて土壌となる。

足元で毎日踏みしめているにも関わらずなかなか改まって考えたことの無い土について深く知ることが出来ます。

土壌の種類って実は多くなく12種類。その中でも農業に適した肥沃な土壌となるともっと少なくなる。で、意外とわかってなかったりする。
日本でよく見られる火山灰と腐食で構成される黒ぼく土も栃木と群馬は黒いのに茨城は茶色かったりするが理由が上手く説明出来ないらしい。

個人的に農業は最初の環境破壊でもあると思っていて、藤井先生によると農業をすることで毎年1センチの土が無くなっていくらしく、逆に1センチの土が出来るのには100年かかる。これは例えると毎年岩手県の面積くらいの土がだめになって行っててそれをくいとめるために何ができるかを考えておられます。

実はTwitterで藤井先生の「土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて」についてつぶやいたら速攻コメント頂いてそれからずっとチェックしてて、たまにやりとりさせて頂いてるのですが最近ではテレビでもカタイ特集の時などにコメントされる事も増えておられるのでもっと前に出てきて活躍してほしいなぁと思う学者さんのひとり。「土だけに地味で」といつもおっしゃいますがカルチャーの語源は土を耕すことからでとても根源的な事柄を追いかけて世界中の土を掘っておられます。
話したいこと、伝えたいことが沢山あるんだろうなと思う言葉遣いで番組などでもコメントが長くなりがちなのをじっと我慢している表情など見ててお会いしたがないのに勝手な親近感からかハラハラドキドキしていたりします。

藤井先生のHP
https://sites.google.com/site/fkazumichi/

藤井先生のTwitterアカウント
https://twitter.com/VirtualSoil

地味ですが藤原辰史さんの「分解の哲学 腐敗と発酵をめぐる思考」とおなじく読みながらいろいろと考えさせられる本。

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#7days #7bookcovers
#bookcoverchallenge

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中川善夫(パセミヤ)
自然派ワインとお好み焼きパセミヤ Pasania店主。某店ワインペアリングのアドバイザー、たまに専門学校の社会人向け開業支援クラスの講師も。ご予約、取材依頼、講師などのお仕事の依頼お待ちしております。