アテネ-フィロパポス-ソクラテスの牢屋-「ソクラテス以前」ヨーロッパ放浪記(2)


アテネ-フィロパポス-ソクラテスの牢屋


パルテノン神殿の直ぐ近くなのに今回初めて訪れた。
アゴラに居た時ふと思いついてグーグルマップで調べた。歩いて数10分。
フィロパポスに登り着いた時誰もいなかった。特別な感慨もなく、淡々と撮りまくった。
「ソクラテスの弁明」(名著だし必読書だとも思う)を想起すると、いろいろと思うところもある。
実は、「ソクラテス以前」のファンなのである。「ソクラテス以前」という言い方にもいろいろ意見があるようだが、ソクラテス/プラトンを境にして、ギリシアの「智」の流れは明らかに大きくシフトした。その意味では、「ソクラテス以前」という言い方には意味があると思う。
今回の旅の結論は、「若い頃自然志向だった原点に戻ろう!」だと前回述べた。
それは、他でもない「ソクラテス以前」こそ古代ギリシアの真の「智」であることの再確認でもある。
だから、ソクラテスに散々いたぶられたとプラトンが報告する、『ソクラテス以前』のソフィストたちも逍遙したであろうアゴラの方にこそ、興奮するものがあった。エレアから、パルメニデスとゼノンもアテネに来たことがあると誰か報告していたかと思うし。アゴラを歩いていて、ふと、古典ギリシアの哲人たちが議論しながら歩いて来る気配を感じた。
まあ、いずれにせよ、パルテノン神殿のあるアクロポリスの丘を見るとアテネに帰って来たぁ~!という気になる。シンタグマ側の雑踏はきらいだけど。


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