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47 paper trip #12旅目 「福井県」 by KAMI

今回の旅先は、福井県。
福井県のひとつ目の切り絵は、こちら。

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『めがねミュージアム』のめがね手作り教室。
レンズを拭いているように見えて、実はフレームをヤスリにかけている様子。
眼鏡の産地で有名な鯖江のこの施設では、眼鏡の販売や展示だけではなく、一から眼鏡が作れちゃう。
眼鏡のデザイン選びや生地選びから始まり、デザイン通りに削ったり、形を整えるのもできるそう。
現在コロナの関係によって時短コースのみで、仕上げを職人さんがしてくれるようになっているけど、以前は職人さんの手を借りずに自分で作るコースもあったらしい。
6日前までの予約が必須だけど、オンリーワンの眼鏡が作れたら、きっとお気に入りになって愛着が湧くだろうな。

一ヶ月前にお気に入りだった眼鏡を修理に出すことになった。
年明けまでは度の合わない眼鏡で過ごすことになったんだけど、まあ既に肩こりや目の疲れが酷い。
まだサンタさんに頼めるなら、絶対クリスマスプレゼントにお願いしたいくらいもう一本眼鏡が欲しいな〜ということで、眼鏡の名産地の福井に旅先を決めた。
鯖江のブランドもかな〜り素敵なものがあるけれど、眼鏡を作るってことはなかなか聞かないから体験してみたくなる。
眼鏡のデザインは約70種類、素材は約500種類あるから、本当に誰とも被らない、オリジナリティ溢れる眼鏡ができそう。



ふたつ目の切り絵は、こちら。

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『石挽き蕎麦好太郎』の鴨なんばんそば。
年越しに食べたいあったかい蕎麦。
奥越産玄蕎麦を使用し、石臼で自家製粉する蕎麦は香りと甘みが口の中で広がるそう。
十割と九一、粗挽き九一の麺を打っているようで、おろしそばともりそばを食べる時は麺の種類が選べるみたい。
10月〜4月限定で柚子が香る鴨なんばんそばが出るようなので、体の芯から温まりたいときにも行きたい。

12月入ってから、クリスマスとか年末のごはんを何にしようかな〜?と考えるのが楽しい。
今回の連載のモチーフを探していた頃、クリスマス用に鴨のコンフィをお取り寄せすることが決まったところだった。
気づけば頭の中が鴨肉でいっぱいになっちゃって、いつしか切り絵のモデルになる鴨南蛮を探していた。
福井は、お蕎麦が名物であるので、とっても美味しそうな鴨南蛮を発掘できてよかった〜!
今回鴨南蛮をめがけて探したけど、どこのお店のそばも美味しそうだったなあ。
そういえば、福井の人の年越し蕎麦は、たくさん名店があるから食べに行くのが主流なのかしら?それともやっぱりおうち蕎麦かな?
… ちょっと気になる。
ちなみに我が家の年越しは、3年前に家族の蕎麦アレルギー疑惑が出て以降、蕎麦からうどんに変わってしまった。
今年はさすがに蕎麦を食べたいな …
自分だけ蕎麦にしようかな …(笑)。



最後の切り絵は、こちら。

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『魚屋の喰い処まつ田』のまつ田せいこ丼。
ネーミングの良さにびっくりしちゃうこの丼。
小さくてむきにくい雌の越前蟹をせいこ蟹といい、地元・福井でしか消費されないらしい。
蟹を丸ごと綺麗に剥いて食べやすいように丼にしただけあって、せいこ蟹の旨味を余すことなく堪能できそう。
ちなみに甲羅の下には、蟹味噌が隠れているみたい。
資源保護によりせいこ蟹は漁期がたった2ヶ月かつ、人気で予約必須の貴重な丼なので、タイミングが合えばぜひ食べたい逸品。

年末に食べたくなるご飯のひとつ、冬が旬の魚介!
蟹もまさに冬の味覚代表格。
福井も日本海に面していることからたくさん美味しい魚介が獲れるので、絶対今回魚介料理を切り絵にしたいなと思っていた。
SNSで探ったところ、なかなかネーミングがユニークな丼に出会えちゃった。
知らなかったけど、どうやら某県民ショーにも紹介されており、この丼を食べに行く観光ツアーもあるんだとか。
先日お土産で蟹をいただいたけど、不器用なこともあり、隅々まで綺麗に余すところなく食べ切ることができなかった笑。
でもこの丼は、隅々まで丁寧に剥いて、部位ごとに綺麗にのせてくれているので、とっても食べやすいところも魅力的。
不器用勢には、本当にありがたい…。
あと蟹って、ご馳走感あるから、自分へのご褒美や労いにぴったりな気がする。
は〜、やっぱり年末に蟹も間違いないな!まつ田せいこ丼、食べたいぞ〜!

という訳で、福井の旅はこれでおしまい。
次はどこの県に行こうかな。


この連載では、切り絵作家 KAMI が〈切り絵で巡る日本の旅〉をテーマに、各地で気になるものを切り絵にして紹介していきます。ここまで、長野県〜長崎県〜高知県〜埼玉県〜鹿児島県〜宮城県〜島根県〜山梨県〜京都府〜鳥取県〜栃木県〜福井県を旅しました。次の旅もお楽しみに。

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KAMI
切り絵作家。
https://www.instagram.com/kami_memor_art3

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