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猫背で小声 season2 by 近藤学

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猫背で小声がちょうどいい、会社員・近藤学による人気エッセイのシーズン2。人生の半分を『自分磨き』(ひきこもり)に費やした青年が、社会の窓を開いて外に出るまでの小さな物語をシーズン…
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猫背で小声 season2 | 第20話 | 紆余職職

働く人 働かない人 働きたくても働けない人 働くことに対して無な人 いろんな人がいるだろう。 ご存知の通り20年間引きこもってきたぼくだけれど、最初に「働く」という経験をしたのは、地元の郵便局の年賀状の仕分けのバイトだった。はっきりとした時期は覚えていないが、たしか成人式を迎え「社会に出てやる」と思ったその年末のバイトだったと思う。 このバイトの業務は年末から年始までで、毎日てのひらから溢れ出てしまうほどの年賀状を箱から取り、ひたすら住所の書いてある BOX に入れていく