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島は副業・複業先進地域だった!


副業ってなんか最先端の匂いがしますよね


副業。
2000年代頃から注目され続けてきている概念であり、コロナの影響に加え、仕事を自宅やオンラインで行うことが容易になったことで、副業人気が急速に広がっていることは皆さまご承知の通りだ。

かつて私はそんな副業がどこか遠い世界に感じられた。

昨年まで東京で働いていた頃は、副業をしている同期や知り合いを見ては、「ほぇ〜、なんかすごいことしてんな〜」とか「本業を疎かにして副業に手を出すとは全くけしからん!」などと、サンデーモーニングのご意見番よろしく、喝!とあっぱれ!を交互に連発していた。根底には何か凄そうなことをしてそうという羨望が潜んでいたのだろう。


島に来てから

と、そんなどこか遠いイメージのある副業ではあったのだが、私は現在、知夫里まで立派な副業戦士となり島を駆け回っている。
本業とは別に、牛の餌やりのバイト、船の綱取りのバイト、季節限定のワカメの茎取りのバイトなど島ならではのバイトを行ってきた。

今はECサイト運用のバイトと、ふるさと納税の新商品開発と画像編集のバイトをやっている。


仕事がやってくる

別に給与が欲しくて副業をしているのではない。なんというか、仕事が向こうからやってくるといった感じだ。

人口600人の知夫里の高齢化率は47%。小学生や中学生を除くバリバリの労働者は200人程度なのではないだろうか。島は慢性的な人手不足なのである。若手の労働力が貴重なのは間違いない。

加えて、島で生活をしていると、改善できそうな箇所が多々見つかる。
「ここを変えれば良くなるのに!」
「なぜこうしないんだろう?」
こういった疑問を放置せず、お手伝いを願い出たりすると、めでたく仕事を貰うことができる。


島の副業、複業事情

知夫里島、海士町の方々を見てみると、意外と副業を行なっている人は多い。副業というより、複数のメインとなる仕事を同時並行的に回して「複業」を行っている人が多いと思う。収入源を複数持つことで、不安定な一次産業等で安定して収入を得る為だと思われる。それにしても皆さん楽しそうに仕事をしている。


本業の漁師以外に、観光客用に遊覧船を出したり、牛飼いと並行して牡蠣の養殖やカフェをやっている人なんかいる。


なるほど、島は複業先進地域だったのかと気付かされる。


仕事ってなんだったっけ

歴史を振り返れば、いくつか仕事をもつことは当然のことであったし、副業ないし複業はより本来の仕事のスタイルに近い。副業、複業禁止の流れは、終戦後のウルトラ人手不足の時代に終身雇用制と共に、一社に忠誠を尽くすという風潮が生まれてからなので、たかだか70年程度の歴史しかない。


70年の時を超え、日本が知夫里島に追いつくと思うと感慨深い。


副業や複業にしても、個々の能力や興味を活かしてライフスタイルの充実を図る手段となるし、それぞれの仕事で学んだことを別の仕事に応用でき相乗効果も見込める。本業が疎かになったり、家族の時間が削られたりしないことは前提ではあるが。


私も島にいる間は、地域のためにできることをやり続けたいと思っている。


じゃ、バイト行ってきます。


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