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モンハンって何で世界で流行ったの??

モンハンが世界中で流行しています。
モンハンライズは世界500万本の売上、前作のモンハンワールドはシリーズ2000万本越え。世界で人気のポケモンやマリオの人気作で2000万本の出荷本数なので、モンハンもその大台に近いことがわかります。

なぜ、世界でモンハンが売れるようになったのか?

気になったのでその「モンハン世界挑戦の歴史」について調べてみました。

最初に世界に売って出たのは2013年

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「Monster Hunter 3 Ultimate」(Wii/3DS)を持って世界に打ち出しました。Amazonのレビューやネット記事を見る限りゲーム性は非常に評価されていました。しかし、決して人気にはなりませんでした。

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ゲーム自体は良くても、そのローカライズのクオリティが北米メディアに酷評されていました。

単純な文章の翻訳だけでなく、冗長になりがちな日本語表現をわかりやすく簡潔な営業表現に置き換えるか、「モンスターハンター」シリーズのファンだけが理解できるような略語表現をどのように初心者にも伝えていくか、読みにくいとされる3DS版のフォントをどうするかなど多岐にわたった。

世界観が大切なゲームをローカライズすることはとても大事です。実際、「戦国BASARA」をローカライズする際には、タイトルを「Devil King」に変え、織田信長をDevil King、伊達政宗をAzure Dragonに変更したりして、抜本的なローカライズを行ないました。

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モンハン4Gでローカライズに挑戦

前作での反省を活かして、根本的なローカライズを施した「モンハン4G(Monster Hunter 4 Ultimate)」を世界に向けて打ち出しました。

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ローカライズには1500時間が費やされ、内容にも変更が加えられました。

日本の『MH4G』のチュートリアルクエストはキノコの収集のみですが、ローカライズ版ではキノコ収集に加えジャギィノス討伐とハチミツの納品を1つのクエストにまとめテンポを良くしています。

メディア展開にも力を加えています。日本のプロモーションを参考に、北米でも60にも及ぶ動画を配信して、発売してから6ヶ月間続けたそうです。

こうやって戦略的に行動した結果、海外の販売本数は100万本を記録しました。

しかし、これでもまだまだ国内の半分の規模でした。世界には日本の数倍の市場があること、マリオリシーズやポケモンシリーズが世界で2000万本近く売り上げていることと比較すると決して十分な数値ではありませんでした。


本気で世界へ、モンハンワールド

こうした経験をもとに本気で世界制覇を目指すために「モンハンワールド」の開発が始まりました。本作は根本から世界を意識したゲーム作りをしました。

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「そもそもどうして世界でモンハンが売れないのか?」
「どうすれば世界でモンハンが受け入れられるのか?」

実際に海外プレイヤーから意見を収集したそうです。すると長年モンハンで当たり前だった点が、ハードルになっていることが分かってきました。

例えば、モンハンでは狩りのリアルさを追求するために、数字による表示は最小限に抑えています。でも、海外プレーヤーの意見を聞いていくと、「自分の攻撃が、正解なのか不正解なのか分かりにくい」と感じ、遊ぶのをやめてしまう人が多いんだそうです。

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プロデューサーの辻本さんはこう言います。

何を変えて、何を残すか、せめぎ合いでした。最終的に、攻撃でモンスターに与えたダメージを表示するようにしました。
 もっと親切にしようと思えば、あとどれだけダメージを与えれば倒せるのか、モンスターの残り体力を表示することもできます。しかし、それではゲーム性が大きく変わり、積み重ねてきた「モンハンらしさ」が損なわれてしまう。その軸は決してぶれないように注意しました。

また、ヒットの決めてになったのは世界同時発売も関係しています。

日本先行販売だと、海外で発売するころには情報がありふれてしまっています。そこから世界にPRしても新鮮な情報にはならず、盛り上がりにかけてしまいます。しかし世界同時発売なら、開発を進めながら最新情報をゲームショーで共有することができる。

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こうやって売り出したモンハンワールドはシリーズ2000万本越え。世界の名だたるタイトルの1つになったと言えます。

まとめると

モンハンが世界で売れた背景には、挑戦と失敗の積み重ねがあったことがよくわかります。モンハン3Gでローカライズの大切さを知り、モンハン4Gを作る。モンハン4Gで海外ユーザーの意見に耳を傾けることとPRの大切さを知り、モンハンワールドを作る。

一度きりで成功することを考えず、挑戦し続けることで成功に近づいていく。日本から世界に打って出るには粘り強く考えて行動することが大切なんだなと思います。それでは一狩行ってきます〜!

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