「アル睡眠」と「ノンアル睡眠」


人間の睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」がある。
レム睡眠中は体は眠っているが脳は覚醒状態に近く、まぶたの下の眼球が常に動き続けている。
そもそも「レム」とは、この急速眼球運動のことである。
対してノンレム睡眠は、脳も体も深く眠っている状態である。
睡眠中はこの2つが交互に繰り返され、1セットの周期は約90分となっている。
つまりこの周期に逆らわずにレム睡眠の間に自然に起床すればスッキリとした目覚めを得られるが、逆にノンレム睡眠中に外部刺激や目覚ましベルの音などで無理やり脳を覚醒させると、長時間寝たのに疲れが取れていない、頭が働かないといった身体的不調を感じるのである。

また人間の眠りには「アル睡眠」と「ノンアル睡眠」がある。
アル睡眠は前日にアルコール飲料を大量摂取して眠った場合、ノンアル睡眠は摂取しないで眠った場合のことである。
アル睡眠には、長く眠れず4時に目が覚めてしまう、一度起きてしまったら二度寝ができない、そもそも寝ても体力が全く回復しない、などの特徴がある。
ノンアル睡眠はその逆で、しっかりとした睡眠の効果が得られる。

以上のことから人間は、アル睡眠、かつノンレム睡眠中、いわゆる「アルノンレム」条件下において叩き起こされた場合に、最も悪いコンディションになるといえる。
具体的には、二日酔い、どうしようもないだるみ、反吐が出そうなほどの眠気、全く働かない脳、背中の痛み、むしろ寝る前より落ちている体力、出社への拒否反応、といった症状が見られ「しばらく酒はいらねー」と決意するのである。

ただし、そんな最悪のアルノンレム起床からの半日〜ほぼ丸1日が全く使い物にならなかったとしても、退社時間が近づくにつれてまたいつも通り酒を飲みたくなってくるという現象が、飲酒を好む性質の人間に共通して認められている。


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