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【旅の徒然】NYがくれた出会い!その②

こんにちは。
テキスタイルブランドPARANOMAD(パラノマド)の原田美帆です。
このnoteは京都・丹後の小さなテキスタイルファクトリーが挑戦するNYマーケット開拓の航海日記です。コネクションもノウハウもゼロスタート!一体どんな道のりが待ち構えているのか!?ドキドキハラハラしながら見守ってくださいね。(経験、知見、アドバイスをお持ちの方、コメントやDMを頂けますと励みになります!)

今日はニューヨークで出会った日本の織元さん達について書きたいと思います。渡航して何日目だったでしょうか。東京八王子産地の織元・澤井さんが、私のFacebook投稿に「今ニューヨークに展示会で来ています。時間がありましたら見に来てください」とコメントをくださいました!この偶然のご縁、絶対に見に行かなくては!とすぐにメッセージし、翌日に訪問の計画を立てました。(善は急げ!)

澤井織物工場さん


澤井さんとは、2017年から2021年にかけて取り組んでいた「ひらく織」という産地訪問交流プロジェクトの中で出会いました。詳しくはひらく織のウェブサイトリンクを貼りますので、読んでみてくださいね。

澤井織物さんは東京八王子の自社工場でストールやアパレル用の生地など幅広い製品を展開されています。色の美しさや風合いの良さはもちろん、他では見られない技術を駆使した製品も多く、何度見ても唸ってしまう織物です。

澤井織物 澤井さん

これぞNYのホテル!豪華な会場


澤井さんが参加されていた展示会はセントラルパークのすぐそばの由緒ある五つ星ホテル、ピエールホテルで行われていました。毎日ジーパン、スニーカー、パーカーで移動していた私は、このホテルに入ることを躊躇しながらも、ドアマンにエスコートされてホテルの中へ入ります。近代的なきらびやかで大きなホテルではなく、クラシックで上質なカーペットや大理石、壁紙が使われた歴史あるエレガントな空間が広がっていました。映画に出てきそう・・!

ホテルのクラシックな階段を降りると、地下ホールでSAKURA COLLECTIONによる展示会が準備されていました。SAKURA COLLECTIONは2022年に設立された一般社団法人で、日本の伝統と世界のクリエイターの架け橋となる文化交流プロジェクトを軸に活動されています。ニューヨークでの二日間の展示会では、日本各地の産地から織りや染めなどの伝統工芸をベース事業を行う企業がたくさん参加されていました。

遠州綿紬ぬくもり工房さん


澤井さんの案内で、何組かの方々にお話を伺うことができました。そんな中で共通の知人がいて盛り上がったのが遠州綿紬ぬくもり工房の大高さんです。静岡・遠州産地で綿紬織物の製造から販売まで手がけている織元さん。反物やハンカチなどの直接販売、店舗の暖簾、ノベルティーの制作など、広く展開されています。

遠州といえば、私がとてもお世話になっているブランドHUISさんと同じ産地です。代表 松下さんのお名前を出してみると、やっぱりお知り合い!5月にはHUISさんの紹介でPOP UPをすること、クラファンで支援していただいたこと等を伝えると大高さんも興味を持ってくださり、丹後に移住してファクトリーを持つまでの話、キャリアの話、丹後LOVE、産地LOVEについてたくさん話しました。(勢い余ってすみませんでした!)嬉しかったのは「松下さんが応援したくなったの、なんか分かるわ!おもしろい」のお言葉です。関西人にとっておもしろい、は変態に並ぶ褒め言葉です!

ちなみに、HUISの松下さんともひらく織プロジェクトで出会いました。こちらも、よかったらご一読くださいね。


大高さんがこの展示会でイチオシされていたのが「シューレース(靴紐)」です。このシューレースは、真田紐という伝統工芸品で作られています。真田紐は主に茶道具の木箱の紐や、刀の下げ緒、鎧兜の紐などに使用されてきました。この伝統工芸をスニーカーの靴紐に応用しようというアイデア、すごいですよね!耐久性もあり、美しさも兼ね備え、歴史や文化も含んでいる。プロダクトとしては、ブランドカラーやテーマカラーを取り入れ、コーディネートしやすいという点も魅力的だと思いました。

遠州綿紬ぬくもり工房 大高さん

はじめ商事さんと夢おりの郷さん


SAKURA COLLECTIONに参加されていた皆さんは、準備中の時間にも関わらず、私がブースを訪れると来歴や製品について丁寧に説明してくれました。奄美大島から来られたはじめ商事の元さんと夢おりの郷の南さんは、丹後でとってもお世話になっているS織物さんと知り合いとのことで、プチ盛り上がりです。産地を超えた織物のネットワークがしっかり育まれていて、私もその一部に加えてもらっている感覚です。「いつか奄美にも見学においで」とお声をかけてくださいました!ほんとありがとうございます!!

はじめ商事 元さん と 夢おりの郷 南さん

展示会のタイプも色々


このプライベートな展示会には二日間でVIPを含む多くの来場者が訪れたそうです。展示会のプレスリリースはフォーブスのウェブサイトにも掲載されていました。

海外マーケットの展開において、私が目指しているSHOPPE OBJECTのような展示会に出展するのも一つの方法ですが、SAKURA COLLECTIONのようにプライベートな展示会を開き、特定のお客様を招待する方法もあります。大規模な合同展示会では多くの来場者が見込める一方、お目当てのブースに立ち寄られず流されてしまうリスクもあります。プライベート展示会では、すでに関係のある方や興味を持って来場する方が多いため、エンゲージの高い集客が可能です。ただし、どうやって誰に招待状を送るのか、有効率の高いリスト作成、そのためのネットワークが必須。プレス専門会社に依頼すると、VIPを呼ぶならミニマム300万くらいの予算がいると聞いたこともあります。

さいごに


こうした出会いも現地に行ってこそ起こるもの。行動すると前向きな人たちにしか出会わないことを実感します。日本で会っていたらここまで仲良くなれなかったでしょう。一般のお客様が入る時間になったので、私は会場を後にしました。素晴らしい製品をいろいろな方法でNYにアプローチしているのを見て、エネルギーをもらいました。実際には旅の疲れが出始めていましたが、たくさん元気をもらった出会いでした。めっちゃテンションが上がった〜!

渋い大理石のホール!


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
SHOPPE OBJECT、ニューヨークのマーケットについて質問、こんな情報が知りたい!リクエストなど気軽にコメントください。

PARANOMAD
原田美帆

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