さなコン3で貰ったフィードバックコメントを元に反省

さなコン3というコンテストに応募して、二作が一次選考を通過、二次落選した。
一次通過作はフィードバックコメントがもらえる、というコンテストなのでコメントを頂けた。

良いところも悪いところも挙げて頂いたので今後の創作にどう活かすか考えてみようと思う。

「一〇一回目の・・・・・♡」

フィードバックコメント要約

あけすけな設定、筋運び。語り口が乱暴。最後のゲームに入ってから楽しめた。「わたくし」のおどけた台詞回しが落ち着かない。語り口は作品の生死を分ける。手癖、照れ隠しではない真実の声を掴み取るべき。
(※あくまで要約。実物はもっと丁寧で丁重なのでシートの原文を見てください)

ありがたいと同時に畏れ多い。冒頭読み始めてうわっ、厳しくて真面目な審査員に当たってしまった……と一瞬ひえっと思ったけど格好良い言葉で叱咤激励され、姿勢を正すしかない。
Mr.ランプのキャラクターはぽんこつ敵AIの天然可愛さみたいなのを出したかったのだけど、養殖「おどけた」印象になってしまったのはちょっと想定外だった(でも確かに手癖で余計なギャグ入っちゃったからブレてるのは分かってた……)
あと自分が魅力的に感じるキャラクターのセンスがずれているのも大いにあるだろう……。また、「いい性格」してるってのは滲み出るものであって狙って書くとわざとらしすぎるのかもな〜。うーむ。

「一〇一回目の・・・・・♡」は趣味九割で書いてるし、趣味と完成度で迷ったら完成度の方を犠牲にする、という作り方をした。(残りの一割は書き出し文をいかに料理するか、ということを考えた)
それはpixivは萌えの表明をする場、萌えで繋がる場みたいな認識があり、どうせなら自身の萌えを優先した小説を書きたいと思ったため。
フィードバックコメントでは趣味九割のうちの三割ほどがマイナスを食らい、六割(自信のなかった部分を含む)を評価していただいたという体感がある。
「最後のゲームに入ってからテンポが悪くなった」とか「ラストはとってつけたような凡庸な恋愛オチにとどまってしまった」と見られるのではないか? と危惧していたので、逆にむしろ後半の方が良かったと言われたのは意外であり喜ばしい。

一次を通りたいくらいの願いで挑み、賞を取りたいとは思わなかったため、次はもっと野心を出すべきなのか……と思う。
さなコンを通してさなコン参加者(つまりはSF小説を書く人)に「人外×少女」「ロボ×少女」タグを知ってもらい今後書いてもらいたい、という欲が強かった。
性癖系である百合SFが界隈あったり雑誌で特集組まれたりするくらい盛り上がってるのが羨ましくて、同じく性癖系の人外SFももっとバーン!とあっても良くない?と常々思っている。
さなコン外の人外×少女タグのつく作品を書いていても自分の作品はこの中で邪道で、呼び水や箸休めになってくれればいいとか考えているからその姿勢が良くないのかもしれない。

「ほっとけぇき・りみっくす!」

フィードバックコメント要約

SNSのリアリティが良い。スラングが途中から鬱陶しくなる。会話劇でなければ良かったのかも。
昆虫食が昔からある、味覚デバイスフードコートのくだりが強引。
ほのぼのを書きたかったのは分かるが、SNS一日三回限定投稿設定を活かす話にした方が良かったのではないか。
(要約。実物はもっと丁寧で丁重なのでシートの原文を見てください)

この審査員の方はコメント自体が楽しい。欠点も傷つかない言葉を選んでいるし、改善案も出してくれるしで、他の方の欄でもこの方のと思しきコメントは純粋に読んでいて面白い。

まずこれは出発点からの展開方向がベストではなかったんだよなーと思う。コンパクトな話を作ろうと思っていたから、三回限定を活かす方に思考があんまり行かなかった……。(スマホで一万字サイズを書こうとするとしんどいので三千字程度って縛っちゃってたんだよな)
SNSのリアリティを褒められたのは良かった。伊達にネット中毒やってないぜ。書いていて自分でも強引だなと思いながら流していた部分をしっかり指摘されていて怖っ! 鋭っ!! って思った……。
「ゴキブリオチ」以外に「SNSほっとけぇきの終焉までを書く」or「マゴ娘。は実は本当の孫ではない」オチを思い浮かべたのだが、ほっとけぇきにも主人公とマゴ娘。との関係性にも、書いてるうちに愛着が沸いたからそうしたくなくなってしまったのだよなぁ……。そういう意味で「筆者はほのぼのした話が書きたかったのだろう」というのが当たっている。
回数制限の中で何かを伝える話にした方が良かった、というのは尤もなのだけど、その路線は最近読んだ商業小説「四十九日恋文」(回数制限に加えて字数制限もある中で女性同士が愛を伝え合う)を超えられる気がしない……。

さて、フィードバックコメント二件(おそらくそれぞれ別の方)両方に共通して言えることは取捨選択をした方が良い、地の文でふざけるのは控えめにした方が良い、ということかな。変な文にするのは自分のモチベーションにも関わるから難しいけども。(pixivなんだからコンテスト用と自己満足初稿版の2パターン公開するという手もあるか)
ともかく両方のコメントがありがたく、ためになるものであった。今後何度も読み返すことになるだろう。

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