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仕事運は、自分でつかめる-ネット販売開始と配送センター移転の秘話-

こんにちは、(株)ワシントン靴店 商品部長の北川純子です。
わたしは懸賞とか宝くじが大好きです。でもほとんど当たったことがありません。スーパーのガラポンもいつもティッシュかラップ(参加賞)。数々の懸賞に応募するも、記憶のある限り、小学校4年生のときに、漫画雑誌「りぼん」で色鉛筆が当たって以来、何十年間も当たりなしです。
そんなツキのないわたしですが、仕事の運だけはめちゃくちゃある、と思っています。
日頃どれだけ色々なところにアンテナを張っているか、目や耳にした物事や現象に対して、色々な気づきができるか、「興味があるかどうか」で運に差をつけることができます。
つまり、自分の力でつかむことができるのが、「仕事運」なのだと思います。今回は、そんなエピソードをご紹介します。

楽天市場への出店

2002年、わたしは富山市の中心商店街、総曲輪(そうがわ)店の1階で、店長をしていました。2000年10月に富山市の郊外に大きなショッピングモールができたこともあり、年々、商店街の人通りは減り、売上もどんどん下降していました。店長として、売上をなんとかしたい!と思い、店の商品には自信があったので、その頃少しだけ始まっていたネット販売をしたらどうか、と考えました。ただ、靴は、サイズがあるから、履いてみないと買わない、ネット販売には不向き、という考え方が主流でした。当時の社長(前会長)に相談すると、「お金をかけないなら、やってもいいよ。」と言われました。

「お買い物かご」機能は、あった方がいいよな~などと考えながら、ネットで色々検索し、無料で出店できる、「なんでもR(アール)」という、なぜか埴輪(はにわ)がマスコットの、誰も知らないようなモールを見つけました。
スマホなんて、まだないため、大きいだけで画質の悪い、自前のデジカメで商品の写真を撮り、画像の加工も、初めてだったため、トリミングがガタガタの、きったない写真を、「なんでもR」にアップしてみました。

したら、やり始めてすぐ、1日になんと20万円も売れたのです。決済方法は、お客様に銀行で代金を振り込んでもらい、入金を確認した後に発送する、という、なんともアナログな方法だったにもかかわらず、です。
その後、当時の専務(現社長)より、「楽天市場っていう会社が、楽天大学っていうのやっているらしいよ」と聞いて、「絶対行ってみる!!」となりました。そこから楽天市場に出店し、店に立つかたわらでやっていたネット販売が、今やEC事業部に成長し、我が社の売上の柱の1つになりました。

配送センターの移転

2013年、古い配送センターを売却し、今の配送センターに移転してきました。敷地面積はなんと6600坪。3棟の大きな工場跡の建物と、1棟の事務所棟があります。ここへ移転できたのは、偶然でした。
佐川急便さんと古い配送センターで商談が終わり、雑談をしていました。
わたし「配送センター、ちょっと手狭になってきたんですよね。どこか、いいところないですかね~。」
佐川さん「そういえば、生産技術の工場が、競売に出てるらしいですよ。」
生産技術とは、ロボットを作る会社さんで、倒産してしまったのです。工場の場所も、大きさも、何も知りませんでしたが、このとき、ものすごくピン!ときました。すぐさま社長に電話をして、「生産技術、今すぐ入札して!!」とお願いしました。ここからは社長の頑張りで、見事、落札し、広大な敷地と建物とを手に入れることができ、元の配送センターも無事に売却することができました。建物は一番大きな1棟だけを、配送センターと事務所として利用し、残りは他社に貸しました。

フルフィルメントセンター設立

楽天市場だけでなく、Yahoo!ショッピングや、PayPayモール、auPAYマーケット、amazon、zozotown、自社サイトなど、EC販売も多店化しています。わたしがやり始めてしまったため、ずっと総曲輪店で出荷をしていました。店舗は1階だけになり、その他のフロアはすべて、EC用商品の倉庫や、制作チームの事務所となりました。5フロアあるため、商品の出し入れが大変です。エレベーターは小さいのが1台しかありません。

そこで、配送センターの敷地で他社に貸していた2棟のうち、1棟を、今年ついに、ECのフルフィルメントセンターとして設立しました。事務所棟には、EC事業部の制作チームも移転してきました。残りの1棟も、ディストリビューションセンターとしての活用を検討しており、2013年の配送センター移転から8年経って、やっと、すべての建物を我が社で使うことになりました。


人生は選択の連続。さまざまな選択の結果、今があります。そしてこれからの選択が、未来を作ります。チャンスが来たときに、ピン!ときて、やってみたいと思えるか、チャンスと気がつかずにスルーしてしまうかで、そこからの未来は、全然違うものになります。その時は必死でやってみたことが、後から見たら、つながっているのが分かり、面白いな、と思ったエピソードでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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