(1994年9月北陸本線で迎える朝)


夜が 明けた

午前5時過ぎ魚津駅で大阪発の夜行急行『きたぐに』を降りる ここで別の夜行急行を待つ 6時前に大阪に向かう途中の『能登』が停車 乗り込む

ある車両の後方に落ち着き顔を洗いに洗面所を探す まだ眠っている乗客を起こさぬよう静かに歩く ふと前方のある席に目が止まる 友が居た

身なりを一通り整え終え一旦荷物を置いた席に戻る 遠くから友を伺う まだ寝ている 『能登』のルートや停車時間を時刻表で見る 彼女がどこで乗ったのだろうかと思い巡らせる

席を立つ 彼女の席の空いている向かい側にそっと腰と荷物を降ろす 列車は高岡駅を過ぎた もうすぐ金沢駅 天気は晴れ 青空が窓から見える これからほぼ一日共に動く友の寝顔を見守る これから始まる一日が楽しい日であれと願う

昨日は神戸 今日は金沢 バンドはライブハウスを渡る 人に会う 音楽を届ける

今頃メンバーは流石に打ち上げを終え寝ている筈 神戸で会った仲間は眠るのを忘れ観たことを話し喜びを分かち合っているかも 金沢で今日出会う人たちは起きて期待に胸を高鳴らせているだろう

やけに派手な音楽が車内に響く アナウンスが伝える 後何分かで金沢駅に到着と

ありきたりな でもある人たちには大切な 日曜日が始まる



今回は昔仲間を二人ゲストに呼んで作り内輪だけに配った同人誌に挟んだタイトルの無い詩。本の内容がCASIOPEAの94年9月に行われた神戸2DAYS→金沢アンプラグド企画アルバム『HEARTY NOTES』ツアーのレポートで、詩はその道中-移動の一コマを描いたのでした。チキンジョージのライブを観てからそのまま乗り込み早朝に何とか起きて途中で乗り換える荒技は、経費節約半分鉄道好き半分でやりました。『能登』に仲間が乗っているのは予想はしていました。金沢が整理番号が当日配布だった為早くから動く話しも神戸に集まった仲間から聞いて。まあこういう出会いというか再会もドラマチックでしょ。この後彼女も起きて二人で金沢駅で降りて確かデニーズで朝ご飯を食べ会場のAZの前で暫く居ましたわ。あんまりにも誰も来ないから交代で少し観光して時間潰したりも。色々無茶した頃よ。帰りも『きたぐに』を使った夜行列車三昧な道中でした。今はこの二つの列車も仲間も、ない。北陸本線も金沢まで。北陸新幹線も乗ってみたいが遠回りだもんなぁ。乗る機会来るかしらん。この当時はカメラ撮影下手で写真が無いのもさみしくトップ画像は無し、今は。
タイトルを仮でむりくり付け今回アップしたのは久しぶりに神戸にチキンジョージに行く、その記念に。90年代の自分の憧れのライブハウス-今風にいうなら聖地の一つで初来訪がこの時。再びここに来た時の諸々を描いたのが先にここにアップした詩『夢野』。神戸は2017年の12月に深谷かほるさんのサイン会で来ましたが、チキンには行ってなくて。25年を経て又チキンに行けるのが嬉しい。この二年近くここも大変だったのをネットニュースでみていただけに、より。ライブはT-SQUAREalpha、めいっぱい楽しむ所存、ひとりでだけどね。サムネイルはこの道中で大阪駅構内が撮れたら後日はります。その間に正式タイトルも決められたらいいが、多分色々浮かれ出ないに1,000点。尚今回の道中は無茶な乗り換えは無いので。行きは在来線を使い名古屋止まり終電新幹線で日帰りの予定、ってクリスマスエクスプレスじゃん、だったり。