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パチンコ屋で出会った名言おじさん

どうも、パッピーです。

僕は以前パチンコ屋でバイトをしていました。
パチンコをやらない人からしたら未知の世界かもしれませんが、中々面白いんですよ。

あ、パチンコじゃなくて「お客さん」がです。


というか僕はパチンコ店員でしたけどパチンコやった事ないですから笑

まぁそんなわけで、今回はそんなパチンコ屋で出会ったとあるおじさんのお話を書いていこうと思います。

急に呼び止められたと思ったら人生哲学的な話をされて、その後まさかあんな行動に出るとは・・・

となぜかちょっとした煽りが入ってしまいましたが笑、まぁ楽しんで頂ければ幸いです。

多分割と短めに書くと思うのでサクサク読めるはずです。
(まだ書いてないんでわからないですが笑)

ではどうぞ。

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僕は2017年の6月から12月までの半年間、近所にあるパチンコ店でバイトをしていた。

パチンコ大好き!、鳴り響く騒音サイコー!、タバコのニオイたまんねー!、刺激の強い光を浴びたいんだぁ!

・・・なんて理由ではもちろんない。

というか何ならパチンコに興味すら無いし、騒音はイヤだし、タバコは吸うのも嗅ぐのも嫌いだし、強い光なんてスマホだけで十分だ

・・・とか思ってるタイプの人間である。

なので五感の中で三感(視覚、嗅覚、聴覚)を同時に刺激されるパチンコ屋はハッキリ言って苦痛でしかなかった。

それでもやっていたのは、福利厚生で近所にあるジムに無料で通えたから。

そう、今現在もやっているコールセンターのバイトと同様、そこもジムに通う事が出来たのだ。

なのでどれだけ騒音やタバコのニオイや強い光を浴びようが、そんなマイナスエネルギーは全てサウナに行くと汗と共に流れていくので、何とか日々の業務を耐える事が出来ていた。

そんな風に毎日パチンコ屋とジムに通う日々を2ヶ月程続けていたある日の事。

その日僕はスロットコーナーを担当していて、フロアを見回り、空いた台があればタオルで指紋などを拭いて、コインを交換したりお客さんのタバコを買ってきたり・・・といった業務に勤しんでいた。

ちなみに、僕のバイト先のパチンコ屋では、スロットコーナーは「20円スロット」と「2円スロット」の2つに分かれている。

まぁ要するに1枚のコインが20円なのか、2円なのかということ。

当然20円スロットで遊ぶ人は結構ガチでやっている人が多く、2円スロットは失う金額も得られる金額も大した事は無いので、年配の方が暇つぶしでやっている事がほとんど。

そんな感じの違いがある。

話を戻して、僕がフロアを巡回していると、急に後ろから

「おい、兄ちゃん!!」

とかなりのハスキーボイスで呼ばれた。
慌てて振り返ると、そこには大体50代後半位で、背は165cm弱の陽気な感じのおじさんがいた。

「はい、何でしょうか?」

そう答えておじさんを会話を始める。
(テンポよく読んで欲しいので、会話の間の説明は無しでいきます)

「兄ちゃん、最近入った人か?」

「そうですね、大体2ヶ月位前に入りました」

「おぉ、そうか、久しぶりに来たら見ない顔がいたから声かけちゃったよ」

「はい」

「俺は昔からここに来ているからよ、従業員皆の事は知ってんだ。店長とも仲が良いんだぜ?」

「はい」

「だから新入りがいたらそいつがどんなヤツなのか聞いてんだ。兄ちゃん、あんたが今一番好きなのは酒か?金か?女か?」

「いやぁ、別にどれもあんま興味ないですねぇ」

「何!ほんとか!珍しいな兄ちゃん、大体男が好きなもんなんてこの3つしかないんだけどなぁ、兄ちゃんあんたいくつだ?」

「18歳です」

「あぁ、だったら仕方がねぇ、まだわかんないよな!」

「そうですねぇ」

「いいか兄ちゃん、人生の先輩から1つ良い事を教えてやる」

「はい」

「とにかくリスクを取れ!これは絶対だ。なんか世間では保険をかけて安心の中で長く細く生きる事が勧められてるけどよ、それはクソだ!何も楽しくねぇ。リスクを取りまくって、太く短く生きろ!いいか、リスクを取って太く短くだぞ!!」

「はぁ」

「ははは笑、まぁ今はわかんねぇかもな!でも覚えといて損はねぇから覚えとけ。よし、じゃあ俺は久しぶりに遊んでくるから、また何かあったら声かけろよ!じゃあな兄ちゃん、リスクを取って、太く短くだからな!」

そう言っておじさんはスタスタと僕の後ろの方にあるスロットコーナーへと歩いていった。


「リスクを取って太く短く」

・・・おじさんのこの言葉がやけに僕の心に響いた。

今までは安全第一で保証があるものこそが正しいと思ってた僕にとって、それは新しい概念だった。
もしかしたら安全とか保証が絶対では無いのかも・・・
うん、なんかすげー良い事を聞いた気がする。

などと考えてクルリと振り返り、既に僕の10m位前を歩いているおじさんの背中を再び見てみると、やけに大きく感じるではないか。

別に体がデカいわけでもないのになぜか感じてしまうこの大きさ。
これが背中で語るってやつか・・・かっけぇな。
僕もこんな背中で語る大人になりたい。

そんな事を思いながらそのおじさんの後ろ姿をしばらく観察していると、そのおじさんはそのまま何の迷いもなく一直線に”2円”スロットのエリアに入っていった。

僕「いやお前がリスク取れや」

思わずツッコんでしまった。

・・・いやいやいやいや、なんでだよおじさん。
あんたつい20秒前にドヤ顔で言ってたじゃん。

「リスクを取って、太く短く」

って。

それを言うならせめて20円スロットにチャレンジしてくれよ。
なんで2円なんだ。

全くリスク取ってないじゃんか。

いや、仮にもしいつも2円で打っていたとしても、若者に人生を説いた直後だったら少しくらいカッコつけてくれ。
素で生きすぎだって。

せっかく築いた世界観が崩壊しちゃったよ。

サザエさんの世界にルフィがいる位違和感なんだけど。

・・・あれ?もしかして2円スロットコーナーにいる友達に会いに行ったのかな?うん、そうに違いない。だってあんなドヤ顔で言ってたんだから。

そう思い僕も2円スロットコーナーへ小走りで向かい、パッと中を覗く。

すると、一人でポツンと座り、筋肉がすべて失われたんじゃないか?と思う位腑抜けた顔でスロットを打つおじさんの姿がそこにはあった。

スロット「トゥルルルルン♪ガシャンガシャン」

おじさん「・・・・・・・・・・・・・・」

いやあんた何してんのよ。
さっきまでとは別人じゃんか。

などと思いつつ、なるほど、言葉だけで人を信用してはいけない、大事なのは行動だなぁと思い僕は再び業務に戻った。


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とまぁこんな感じのおじさんでした。
いやぁ、どれだけ良い事言っててもやっぱり一番大事になってくるのは行動ですよね。

てなわけで僕も口だけじゃなくて行動重視の人間になります。
じゃあ今回はこの辺で終わりまーす。

ありがとうございました。

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