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5日目 ~雨と絵の具と最終日~

 起床!!!!!!!!!!!!!!!!!

 前日の夜はいつの間にか寝てしまっていたので、目を開けた時に朝日が飛び込んできて滅茶苦茶驚いた。

 今日は修学旅行最後の日。スーツケースは業者さんに送って貰うことになっており、朝から荷物の最終チェックを。筆者にしては珍しく前日に整理を済ませていたので、やや焦って片付ける程度で済んだ。

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 スーツケースを業者さんのトラックに預けに出ると、まさかのドエラい雨!!!!!
 音で例えるなら・・・ザアザア?いやいや、そんな生易しいもんじゃあない。そうだな・・・


 ドゥウオワァーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!!!!!!!


 ・・という感じだっただろうか。台風の時にニュースの画面で見るような、高圧のシャワーが降り注いでる雨だった。屋根のあるところにも、容赦なく横殴りで降ってくる。無慈悲。あまりにも無慈悲だ。外に出られるような天気じゃない。
 だが我々がこれから訪れる「おきなわワールド」行きのバスは、屋外の駐車場にある。嫌でもこの水責めの中を進まなきゃならない。

 持っていた折り畳み傘が、急に頼り無く見えてきた。・・・こんな装備で大丈夫か? 
 
 覚悟を決めて、雨の中へ突入!バスへの距離は目測で50m程!!走れ!!!!
 傘を差してても横から雨が入り込んでくる!!!冷たい!!あちこち水溜りだらけで、草履が完全に水没した!!畜生!バスは!!バスにはまだ着かないのか?!?!?!

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 リュックと草履の犠牲を払った末なんとかバスには乗れたが、たったあれだけで全身ビショビショ。バスの窓に打ち付けられる雨は圧倒的な物量で、まるで水のカーテンの様。東京では味わえないような雨だった。

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 30分のバスの旅。友人たちとババ抜きをしていると、おきなわワールドに到着した。おきなわワールドは観光客向けに様々な沖縄の魅力が展示されているスポットで、まさに「おきなわワールド」の名に相応しいような場所だった!


 まず訪れたのは、鍾乳洞になっている洞窟。

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1日目に訪れたガマを思い出したが、この洞窟は観光向けにライトアップされていた。

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どちらにも違った魅力があり、どちらにも同じ旅程で訪れられたことを幸運に思う。
 舗装されている地面に、鍾乳洞の赤ちゃんみたいなのがいて可愛かった。

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今も徐々に育っているのだろう。・・・みんな普通に踏んでたけど。

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 順路に沿って外に出ると、今度はフルーツ農園。様々な南国のフルーツの木々が栽培されていて、「こうやってなっているのか」と、驚かされるものがたくさん!
 そして何より、これだ!!!

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 これ、なんとバナナの花である。沖縄では食べることがあるらしい。炒め物などにするとか。

 おそらく初めて見たという方も多いだろう。わたしも実際に見かけたのはこれが2回目だった。一度出会うだけでもかなり衝撃的だったのに、まさか人生で再び出会う機会があるとは!!

 二度あることは三度あるとも言うし、また何処かで出会えるだろうか。 

 また会おう。バナナの花。

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  おきなわワールドはまだまだ続く。順路に沿って歩いて行くと、なんとハブのはぶくつかんが。ハブの実態が様々な視点から詳しく解説され、普段見られないようも爬虫類が沢山!!蛇を持たせてもらえたりも!!

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 お土産を買い、おきなわワールドから市内へ帰還。

 空港集合の時間まで、まだまだ時間はある。我々の班は、再び国際通りを訪れた。時刻は正午を回った頃。まずは小腹が減ったということで、昼食の時間にした。
 前日発見した、「やっぱりステーキ」という店名ギリギリアウトなステーキ屋に。値段がかなり安く、あまりガツガツと食べなければ、気軽にステーキが食べられるという感じの店だった。
 味はどうなのかと最初は不安だったものの、肉は柔らかく味もしっかりしてて美味かった!!!ご飯もスープもサラダもおかわり自由で、腹も満たされ最高の昼飯だった。

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 昼食の後はぶらぶら歩いてお土産を買ったり、シーサーに色を塗る体験をしてきた。

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 粘土(?)でできた手のひらサイズのシーサーに絵の具を塗って、好きなデザインにするというワークショップ。筆者は絵を描いたりペイントしたりなど、そういう事が非常に大好きだ。頭の中で出来上がりのイメージを立て、いざ色塗り!!

 が、何分注意力と繊細さが一般の10分の1ほどしか無い!!!!こういう細かい色塗り(溝が結構深くて、無理やり塗ろうとするとすぐはみ出してしまう!!)は滅法苦手だ。

 それでもどうにか修正をしつつ塗り進めていったのだが、ちまちま塗っている内に那覇空港への集合時間が迫ってきてしまった!!
 これはまずいと、急いで完成させ、班員全員で空港へダッシュ!!

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 時間は刻一刻と過ぎていく。最短ルートを歩いてきたが、全員で歩いていてはもはや間に合わない。集合時間は絶対厳守!!

 このままではまずい。班内で相談した結果、作戦が決まった。その名も、

『荷物は後続部隊に持ってもらい、足の速さに自信のある班員がダッシュしてひとまず到着。そして先生に「残りの班員はトイレに行って遅れます」と伝えて猶予を作っちゃおう作戦』

だ!!!!

 途中道に迷ったりしたものの、作戦は大成功!!何とか間に合った。

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 そして再び、荷物チェックのゲートをくぐる。再びベルトを外さされ、ズボンを持ちつつひょこひょこ歩いて通過した。

 東京から来るときはデカい窓から朝日が見えたものだが、今度は夕日が。

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最後の最後まで彩度の高い景色だった。

 リュックとお土産を持ち、飛行機に乗車。チケットに書いてある席に向かうと・・・やった!窓側の席!!!

 この日は月食が見られるとの事で、飛行機から見えないか期待していた。
 離陸して暫くすると雲を飛び越え、空も暗くなってきた。そして、カメラだと見にくいが、しっかりと欠けた月が見えた!!!

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飛行機から見る月食というのも、なかなか乙だった。

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 2時間の空の旅の果て、とうとう東京に到着。尊い5日間の旅も、終わりを迎えてしまった。友人Aと天丼を食い、帰路へ着く。

 本当に楽しい5日間だった。離島での生活も、本島での観光も、本当に夢のようだった。

 東京の空は、少し肌寒い。電車を乗り継ぎ、家族のいる家へ帰った。





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