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長編小説『陽炎、稲妻、月の影』まとめ【完結済】

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記憶喪失の地縛霊と霊能力者の女子高生が、校内の心霊現象を解決していく物語です。
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2024年1月の記事一覧

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #5

第2話 延長線上の哀歌――(3)  それから、俺は二人の邪魔にならないよう音楽室の隅に座…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #6

第2話 延長線上の哀歌――(4) 「改めて、この子がさっき言ってたアサカゲさん。で、こち…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #7

第2話 延長線上の哀歌――(5)  その後、アサカゲさんはハギノモリ先生への経過報告と、…

四十九院紙縞
5か月前

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #8

第2話 延長線上の哀歌――(6) 「よう、戻ったぜ」  小脇に小さな箱を抱えたアサカゲさん…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #9

第2話 延長線上の哀歌――(7) 「ろむ、聞こえてるか? オレの声が聞こえてんなら、出て…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #10

第2話 延長線上の哀歌――(8) 「なんだ、居るじゃねえか、大桃先輩。来いよ、あんたに話…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #11

第2話 延長線上の哀歌――(9) 「どういうことだ?」 「僕の母方が神社の家系なんだけど、母さんは大桃に嫁いできてる。それで今は父方の土地に住んでるんだけど、庭の隅に祠があるんだ。どっちもっていうのは、そういうこと」 「その祠、いつからあるかってわかるか?」 「確か、ひいおじいちゃんの代って言ってたような……? ひいおじいちゃんが会社の社長をしてたからって聞いた気がする。まあ、父さんの代で会社は潰れちゃったんだけどね。それで、ええと、これ、本当になんの為に訊いてきてるの?」

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #12

第2話 延長線上の哀歌――(10)  朝からいろいろとあったが、気を取り直し、放課後――…

四十九院紙縞
5か月前

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #13

第2話 延長線上の哀歌――(11)  それから期日まで、ピアノの練習は滞りなく行われた。 …

四十九院紙縞
5か月前

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #14

第3話 死神の見識――(1)  旧校舎音楽室の一件から二週間が経ち、衣替え移行期間が始ま…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #15

第3話 死神の見識――(2)  校内の要所要所に護符を貼り、結界を補強する。  言葉にして…

四十九院紙縞
5か月前

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #16

第3話 死神の見識――(3)  結界の補強作業を始めて、一週間が経過した。  進捗は順調だ…

四十九院紙縞
5か月前

【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #17

第3話 死神の見識――(4)  第一図書室で発生していた怪奇現象は、幽霊不在のポルターガ…

四十九院紙縞
5か月前
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【長編小説】陽炎、稲妻、月の影 #18

第3話 死神の見識――(5)  ハギノモリ先生から詳しく話を聞き出したかったが、ほどなくしてアサカゲさんから早く来いと催促がかかり、俺は重い足を引きずるように、集合場所である一年三組の教室へ向かった。 「おう、遅かったな。第一図書室の件、もう片づいたんだよな?」  それまで文庫本に視線を落としていたアサカゲさんは、俺が教室に入ると、ぱっと顔を上げて反応した。放課後に行われる清掃も終わったらしく、教室にはアサカゲさん一人しかいない。 「うん、アサカゲさんが先生と交代して授業に