見出し画像

なりたい自分(中編)

どうもー1週間ぶりですね。

ぱっぷこーんと、のパグ犬こと、須田ですね。

11月に入ってから、段々と寒くなって来て冬がすぐ側まで来たなーって感じで、ついにスタジャンを解禁したんですが、電車の中が暑かったりで、結局汗をかいて、また外にでると寒い。の繰り返しの今日この頃です。

前回に引き続き、須田の軌跡をお送りしている、なりたい自分(中編)にはいります。

今日は、高校編ですね。

高校に入ってからも、まだJリーガーを目指して、サッカー部に入部した須田ですが、県立の強豪校でもない、普通のサッカー部なんですが、やはりこの頃のサッカー人気は著しく高かったので、入部当初、新1年が50人近くいました。勿論県立の高校なので、推薦やセレクション等も無かったですし、誰がどれ程の実力なのかも解らないので、入部してからは毎日、ロードと呼ばれる、うちの学校の外周コース(5キロ)を毎日走らされる、地獄の練習でした。しかも、25分以内にゴール出来ない場合は、もう1周すると言う過酷な条件付き。無事走り終えた後もグラウンドには出れず、校舎とグラウンドの間にある通路でひたすら筋トレ。それが終わるとグラウンドに出て球拾いと声出し。

これだけ見ると、超強豪校並の練習ですが、これは後々先輩から聞かされたのですが、入部した人数が多すぎて、本気じゃないやつを辞めさせる為にやっていたしごきだったんですねー。1ヶ月程で10人くらい辞めて行ったんですが、まだ多かったので、このしごきは大体6月末くらいまで続けられ、結局30人くらいまで減った所で、ようやく練習に参加出来る事になりました。

もう、ロードを走る事に慣れたので、最初は25分を切るか切れないかギリギリくらいだった須田は、最終的に18分台で走れるくらいに持久力も上がっていました。

ついに練習に参加出来るようになって、絶対ベンチ入りしてやると意気込んでいた須田だったのですが、やはり高校サッカーのレベルは高い。先輩のシュートが早すぎて反応出来なかったり、体格差で当たり負けたり。無名の県立校でも、こんなにレベルが高いのか、と驚きました。しかも同じゴールキーパーのポジションには、3年生に県選抜に選ばれている、もの凄い先輩がいて、中学同様、大きな壁になっていました。

ここで、負けず嫌いな須田はやはりその先輩に追いつきたい、負けたくないの一心でがむしゃらに練習をしました。

しかし、3年生の壁は厚く、3年生の代ではベンチ入りは叶いませんでした。

しかし、3年生が最後の大会で敗退して、2年生の代になると、須田はレギュラーを奪取します。先輩の代で、レギュラーになれた事もあり、ここからさらにJリーガーへの思いも強くなり、練習にも励みだしたのですが、レギュラーになった事で、少しずつ、須田に傲りが生まれて来ます。2年生の先輩にも控えのゴールキーパーの先輩がいたのですが、俺はこの人には負けてない。俺の方が上手いと言う、調子に乗った須田が顔を出し始めたのです。Jリーガーを目指して頑張っていた筈の須田が、先輩に負けてないと言う小さな傲りから、ちょっとずつ、練習を休むようになって行ったのです。

まさに調子に乗って天狗になって行ったんです。今思えば、こんな事で調子に乗るやつがJリーガーになんてなれる筈がないんです。

週の内2回くらいは練習をサボり、遊び呆けていた天狗須田だったのですが、試合には出れていたので、益々調子に乗って、大会前や練習試合前とかにしか、練習に行かなくなります。先輩達も遂に怒りが爆発して、須田はレギュラーを剥奪されます。

ここで、さらに腐った須田は、ほぼ練習に出なくなり、遊んでばかりのダメ須田へと変貌して行きます。

このまま部活を辞める事まで考えていた須田でしたが、何人もの先輩達が校舎で会う度に戻って来い、練習に来いと声を掛けてくれていたのですが、腐り須田はその言葉にも耳を傾けず、なかなか戻りませんでした。

そんな中、1人の仲の良かった先輩から

「お前程実力があるやつがこのまま辞めたら勿体ないし、みんなお前が戻って来るの待ってるんだぞ。」

と、凄い青春マンガみたいな言葉を掛けてくれて、須田はハっと気づきました。

「そうだ、俺はJリーガーになりたかったんだ、こんな事で腐っていたら絶対ダメだ、部活に戻らないと。」

やはり、須田は誰かに期待されたい。って気持ちが強い、調子に乗りやすいやつなんですねー。今思うと、なんて甘えたダメ人間なんだろう。部活を休んでいた期間がめちゃくちゃ勿体ない。今当時の自分を見たら、サッカーなんか辞めちまえって言いたいですね。絶対Jリーガーになんてなれない。

恥ずかしげもなく部活に復帰した須田でしたが、そこはやはり甘くありません。俺の代わりにレギュラーになった先輩もその期間頑張っていた訳ですから、おいそれとレギュラーには戻れませんでした。

先輩達の代では最後までレギュラーには戻れず、ベンチ入りはしていたものの、試合に出る事はありませんでした。

先輩達の最後の公式戦で負けた時に、試合にも出ていなかったのに、須田は号泣しました。こんなに暖かく、途中で逃げ出した須田を文句も言わず部活に戻らせてくれた先輩達と、もうサッカーが出来なくなる。何故こんなに暖かい先輩達と一緒に真剣に頑張れ無かったのか、悔しさと情けなさで涙が止まりませんでした。

泣き止まない須田に、青春マンガみたいな言葉をかけてくれた先輩が

「お前たちの代なら、俺たちの代より絶対強いから、絶対上を目指せるから、ここからめちゃくちゃ頑張れ。お前には期待してるんだからな。」と声をかけてくれて、さらに涙が止まらなくなりました。

先輩達の期待にも答えたかった須田は、そこからはひたむきに練習をし、部員達を鼓舞して、絶対に結果を残すと誓い、いよいよ迎えた自分達の代の最初の大会である新人戦。

4チーム総当りの予選リーグを上位2チームが抜けた後に地区大会のトーナメントになって、そこを勝ち上がると県大会で、同時に県大会は県でベスト16に入るので、そこを目標に全員で一眼となって戦いに挑みました。

予選リーグの1戦目は格下相手に勝利

2戦目に、まさかの出来事が。

格下相手にまさかの敗戦。

完全に相手に研究されていた為に、普段のサッカーが出来ず、まさかの敗戦に全員が茫然。

3戦目、絶対に負けられない戦い。

格上の相手で、練習試合でも勝った事が無かった相手で、ここまで相手は2連勝している為、勝てば予選リーグ突破の望みが繋がる1戦。

全員の気合いもめちゃくちゃ入っていた。

泥臭く、しつこく、相手が嫌がるまで立ち向かい。

見事に勝利。

後は、2戦目で負けた高校が負ければ、予選リーグ突破が決まるし、勝った場合は得失点差での争いに。

結果、その相手が勝利して、得失点差で須田の高校は予選リーグ敗退。

この予選リーグの敗退が、高校生須田の自信とやる気を打ち砕く。

ここから頑張って、先輩達の期待にも答えて、自分達でも全国を目指して戦おうとしていた矢先の、この出来事は、高校生須田には、もの凄くショッキングな出来事で、何故だか物凄い敗北感と背徳感を感じて、

「俺にはJリーガーは無理だ。」

と夢を諦める。

生きてきて初めて、何かになりたいと言う目標が失われた瞬間だった。

全てのやる気も失われて、学校も遅刻が多くなり、酷い時は休む事もあった。

本当に何もやる気が出なかった。

でも、部活は辞めなかった。

目標を失っていたので、やる気は無くなり、出たり出なかったりで逆戻り。

試合にはレギュラーで出ていたものの

3年生の春にインターハイの予選があったのだが、3回戦で敗退。

冬の選手権の予選は夏から始まるのですが、春のインターハイ予選で敗退した事を機に須田はサッカー部を引退。

そこからは惰性で高校生活を送る。

何もやりたい事がない事が、こんなにもつまらないんだなぁ。どうしたらやりたい事が見つかるのかなぁ。とか考えながら毎日を過ごしていたある時。

ふと気づいた。

映画めっちゃ観てるし、映画好きだし、

映画に出たい。

そうだ、映画俳優を目指そう。

高校3年生の夏の終わりに、須田は映画俳優になりたい。と言う新しい夢を持つ事になるのです。

しかし、そこはまだ高校生なので、なりたくてもなり方が解らない。

顔が良い訳でもないし、演技もした事がないから、オーディション受けるの無理そうだし、迷いに迷って、当時はまだネットもそこまで普及してないから、今みたいにググったりも出来ないから、何処で情報を得たら良いかも解らず、あたふたあたふたしていた時に、高校に映画専門学校のパンフレットがあったので、これだ、ここで勉強したら映画俳優になれる。

そう思った須田は、親にその専門学校に行きたい旨や、将来映画俳優になりたい夢を初めて語る。

すると、母親からは

ダメっ。

の一言。

専門学校じゃなくて、どーしても大学に行って欲しい。と言われた。

いや、俺は夢の為にどーしても専門学校に行きたい。

母親は、そこまで俳優になりたいなら、大学に行って演劇部に入れ。と。

しかし、その頃の須田は、演劇がやりたいんじゃないんだ、映画に出たいんだ。と懸命な訴えをするも、母親の牙城は崩せずに、

映画俳優になる夢は抱えながらも須田は大学受験をする事に。

そして、現役での受験は見事にどこも受からずに、浪人生時代に突入する。

須田は映画俳優の夢を抱えた浪人生に。

思ったより大作になってしまったので、高校生編はここまでにして(中編)にしました。

本当は完結したかったんですが。

ややこしい事もたくさん書いて、すみません。

続きは、来週に書きます。

果たして完結出来るのか、中中編にならないように完結したいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?