なりたい自分(完結編)
どうも、1週間ぶりです。てかちょっと更新遅くなってしまいまして申し訳ございません。
ぱっぷこーんと、の具志堅用高こと、須田です。ちょっちゅねです。
いや、もう急激に寒くなってきて、耐え切れずについにダウンを着用するようになってしまいました。もう後戻りは出来ませんね。認めましょう。もう冬がはじまるよーっ。です。
さて、長々と続いてしまいましたが、なりたい自分、ついに完結編になります。皆様、長くお付き合い頂きまして、ありがとうございます。
さて、当時の映画俳優になりたい須田は、エキストラの現場に行きつつも、思い描いていた俳優生活と全く違うエキストラ俳優時代を続けながらも、大学受験も控えている身、ちょうど今頃の寒くなって来た時期に、
「このままでは、大学受験が危ない!!」
と、急に焦り始めます。
親との約束で、大学には必ず行く事。
この約束を果たさなければなりません。
今までは、予備校の勉強くらいで、しかも予備校をサボってしまう時もあったので、焦りに焦りました。
ここから、家でも机に向かうようになり、同じ参考書や問題集をひたすら繰り返し、読んだり、解いたり、全部を暗記するくらいの勢いで、同じ物を繰り返し読んで覚える。
みたいな邪道な勉強方法をしていましたが、今思えば、この勉強方法が今のコントや舞台をやる時の台詞を覚える基礎になっているのかもしれません。
そして受験シーズン突入。
現役時代は、とにかく浪人生活を送りたくなかったので、11校受験すると言う、無謀なチャレンジをしてしまったので、今回は1浪の身なので、3校に絞って受験。
問題集暗記勉強法が見事に実を結び、第2志望の大学に合格!!!
第1志望校には敗れたものの、無事に親との約束を果たせた事で、これから更に役者生活に力を入れて行こうと、覚悟を決めた矢先に、また事件が起こる。
ある日、エキストラ事務所のマネージャーさんに呼びだされ、某大手飲料メーカーのCMオーディションの話をもらった。
誰もが知ってる、飲料水のCMのオーディションだったし、めちゃくちゃ嬉しかったし、これはめちゃくちゃチャンスだっ!!!
「やってやるぜーっ!!!」
と息巻いていると、マネージャーさんから、
「須田君、今ちょっと髪が長いから、爽やかさを出す為に、ちょっと髪切ろうか?」
と言われ、その時、確かにちょっとエセロンゲ気味になっていたので、気合いの入っている、須田は、
「了解致しました、今から切って来ます。」
と直ぐに髪を切りに行きます
かなりさっぱりするくらいに散髪をして、再びマネージャーさんの元へ。マネージャーさんからは
「OK、OK、これくらいの短さなら、印象的にも爽やかだし、大丈夫だと思う。」
と言ってもらえて、これでオーディションに行ける、と思った時でした、
となりにいた、おじさんのマネージャーなのか、偉い人なのかは解らないが、俺にCMのオーディションを持って来てくれたマネージャーが敬語で話してたので、偉い人なんだと思うんですが、そのおじさんが、
「〇〇〇〇〇のCMオーディションに行くなら、そんな中途半端な髪型じゃダメだ。坊主にしてこい。じゃなきゃ行かせない。」
と、何とも厳しい意見。
今の須田なら、穏やかに対応して、坊主にでもしていたでしょう。
しかし、その頃の須田は若さ溢れる血気盛んなお年頃、そのお偉いさんの意見に真っ向からぶつかってしまいます。
「〇〇さん(マネージャー)がOKしてるんだから、いいじゃないですか?、何で坊主にしなきゃいけないんですか?坊主にして受かる保証はあるんですか?」と。
若さ故の反抗心、多分もっとイカつい言葉で返していたと思いますが、自主規制です。
すると、おじさんは
「こんなやつはダメだ。礼儀が無いし、オーディションには行かせられない。」と。
話を持って来てくれたマネージャーさんも平謝り。
それでも勢い収まらない須田に、マネージャーさんが、
「一旦、外に出て落ちつこう。」
と外に連れ出され、
「やっぱり、今回は辞めとこう。」
と一言。
覚悟を決めて、散髪もして、それでも認めてもらえなかった事が悔しくて、納得出来なくて、若過ぎる須田は、間違った態度を取ってしまったんですねー。怒りの感情ではなく、もっと冷静に話ていれば、結果は違っていたのかもしれません。今になって思う事ですが。
その事件以来、マネージャーさんからも仕事の連絡も無くなり、現場にも行かなくなり、
「あぁ、もう事務所はクビなんだなぁ。」と
悶々と大学生活を送っていた須田に事務所から連絡が入ります。
久しぶりに仕事の以来かと思い、嬉しくなった須田に、事務所から衝撃の言葉が、
「須田君、事務所に入って1年経ったので、契約更新と新しく宣材写真を取り直すのに、8万6千円かかるけど、どうするー?」
「はぁ?」
ビックリしました。
嘘だろっ。1年所属して5万くらいしか仕事してないのに、また金かかるの?
どんな、ぼったくり事務所だよ。
そもそも1年で宣材写真取り直しで、またお金取るって。
電話口で須田は
「いや、そんな金払えないから、辞めます。」
と伝え。その番号も着拒してフィニッシュ。
再び、1からのスタートを余儀なくされる事に。
役者への道は諦めきれず、次にどこか事務所を探すにも、また前みたいな事になったらどうしようと、臆病須田になっている所に、ある知人から、
「やっぱりお芝居したいなら、演劇から入るのも1つの手なんじゃない」
と言われ、演劇は当時はあまり興味も無くて、つまらない物だと考えていたので、あまり気は進まなかった。
しかし、その友人に誘われて観に行った舞台が、ちょうどその劇団の旗揚げ公演で、須田と同じ年齢くらいから、5歳上くらいの男の人達だけの舞台で、お話も面白いし、何より舞台でお芝居をしている人達がもの凄く輝いて見えて、今まで、中学や高校の時に芸術鑑賞会などで観ていた、The演劇とは違って、スムーズにお話も入って来た。
そして、須田は思います。
演劇もいいじゃないか。と。
今まで、あまり観ていなかったから、食わず嫌い的な事だったんだなぁ。と。
しかし、まだ、腹を繰繰れない須田は、大学の演劇部に所属するのはあまり気が進まないし、どこの劇団に入っていいものなのかも、解らないし、煮え切らない須田で、悶々とした日々を過ごしていた。
今思えば、最初に観に行った劇団が面白かったから、そこに突撃すれば良かったなーなんて思いますが、その時の須田は、そこまでの行動力と勇気がなかったのか、その考えは浮かばなかった。
そんなある日、深夜にテレビを観ていると、全く知らない芸人さん達がネタをやっている番組がやっていた。
その番組を観ながら、須田はふと思います。
「そう言えば、昔バイト先が一緒だっためちゃくちゃ面白かった先輩が芸人になったけど、どうしてるかなぁ?」と。
その先輩の事を思い出した瞬間。
刹那が走る。
何と、その先輩がその番組に出て来たのだ。
衝撃が走った。
運命を感じた。
その時に須田は、何の根拠もなく思う。
よし、芸人になろうと。
これは運命なんだ。と。
若いって凄い。
1つのきっかけで、思い込んだらまっしぐら。
この先、幾多の困難が待ち受けてる事もその時は考えもせずに、早速行動に移す。
当時のバイト先で仲の良かった後輩に、コンビを組みたい事を翌日に申し込み、あまり乗り気ではなかった後輩を説得する日々が始まる。
毎日のように口説いていると、ある時2人で飲みに行っている時、突然、
「じゃあ、注文する時に店員さんを爆笑させたら、コンビ組みますよ。」と。
いきなり無理難題を押し付けられた。
しかし、ここは願ってもないチャンスだ。
絶対に爆笑させてやる。
須田は、絶対に負けられない戦いに挑む事になる。
しかし、考えている時間はない。
ここは、勢いだ。
戦ってやる。
そして、絞り出した懇親のボケが
「すみませ~ん、生ビール1000個下さい。」
店員さんは
笑わなかった。
これ以上ないくらいのキョトン顔だ。
やっちまった。
これ以上ないチャンスを須田は逃してしまった。
もうダメだ、終わった。
と思った矢先。
後輩が
「1000杯なんて飲める訳ないだろっ。」
と突っ込みを入れたのだ。
すると店員さんは
ニコッとはにかんだ。
須田はスベッたが、後輩の突っ込みによって、店員さんははにかんだのだ。
爆笑ではなかったし、須田はスベッたが、後輩は何故か、
「解りましたよ。組みましょう。」と
言ってくれた。
なんて、ゆるゆるな2人だ。
後から聞いたら、組むことは決めてくれていたみたいで、その本気度を試していたらしい。
こうして、須田はお笑い芸人への第一歩を踏み出したのです。
そして、この時に須田は1つの誓いを立てます。
「須田が活躍する事によって、須田の事を知っている全ての人が幸せな気持ちになって欲しい。喜んで欲しい。」と。
この気持ちは今も変わりません。
須田のなりたい自分は
須田と出会ってくれた全ての人が、須田がどんな形であれ、活躍している姿を観て、嬉しかったり、幸せだったり、何かを感じたり。
そんな存在になれたらと、
今でも思っています。
そんな須田は、まだまだ
なりたい自分には届いていないなと。
これからも、もっと、もっと
自分も須田と出会ってくれた全ての人も
幸せになれたら、須田は嬉しいのです。
長々とお付き合い頂きまして
ありがとうございました。
これにて、なりたい自分
完結です。
ちなみに、ここからパップコーンに至るまでは、ぱっぷこーんと、の
出会いは必然か偶然か
をお読み下さい。
それじゃあ、また来週。
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