サムネ

【読むだけで頭がよくなる】eSportsは儲かるのか?PART 1

どうも、スマブラ大好きマンです。

先日行われたFrostbite2020見ましたか?
ザクレイ選手 vs MkLeo選手てぃー選手 vs MkLeo選手などはまさに手に汗握る試合でしたね。
本当に感動しました。
Frostbiteもそうなのですが、ここ数年eSportsというワードをよく耳にするようになりました。

eSportsとはelectronic Sportsの略称で電子上で行う競技になります。

いちeSportsの観戦者として、EVO*やウメブラ**などを見てサッカーの試合のように興奮しているので、
個人的にこのeSportsがSportsであることに間違いはないと思っています。

*世界一大きなeSportsイベントで参加者だけで1.4万人を超える規模になります:おすすめ動画(試合は1:58~)
**有志によって開催される関東の大規模大会:おすすめ動画

ただ、あくまでもこれは個人の主観によるところが大きいので、もう少し客観的にeSportsの市場を評価したいなと思い本記事を書いてみました。

なので、eSportsという市場に興味がある企業の方やいちプレイヤーとしてeSportsに関わっている人、
学生でゲームが好きなんだけどこの好きを軸に職業を決めたい方などに参考になるような情報を載せられたらと思っております。

是非最後まで読んでくれると嬉しいです。

ちなみに僕が好きな配信者は、えつじ さんです。
えつじさんのチャンネルはこちら
(ニコ生のようなアングラ感があってとっても面白いです。)

1.eSports市場の構造

そもそもeSports市場と一言で表しても、そこには多くの企業や個人が関わってきます。
まずは、eSports市場において、企業、個人がどのような役割を持って構成されているのかを確認することで市場の全体感を把握したいと思います。

但し、いきなりeSports市場の構造を説明しても少しわかりにくいと思うので、既存のSportsと比較しながら構造を理解してきたいなと思います。

プロ野球、Jリーグ、Bリーグなど多くのスポーツ市場が存在しますが、
僕が元サッカー部だったためサッカーを例に市場の構造を理解したいと思います。

Jリーグ

※浦和レッズファンではないですが、わかりやすいかなと思いレッズを採用しました

普段あまり意識したことはないですが、結構多くの方が関わって試合が行われていることがわかりますね。
続いてeSportsの場合を見ていきましょう。

今回は、STREET FIGHTER LEAGUE PRO JP 2019 operated by RAGEを例にします。

画像2

※IPとは、Intellectual Propertyの略で日本語では知的財産権という意味です

サッカーのものと比較してみると大きく2つの違いがあることがわかります。
①IPホルダーが存在する
②クラブという組織対抗で試合を行うのではなく、あくまでも選手のマネジメントとして事務所が存在する

”①IPホルダーの存在”ですが、
図のようにリーグの上にまず著作権を持ったIPホルダーがいることがわかります。
サッカーは誰のもの?ということは愚問ですが、ストファイはCAPCOMのものということが大きな違いです。

つまり、IPホルダーの許可なくして公式大会は行えないし、開催のライセンスフィーも発生します。
これは大きな違いで、権利上、IPホルダー>他の企業群という力関係になりやすい構造にあることがわかります。
(現状これが問題になっているというわけではないです。)

”②クラブと事務所の違い”ですが、
サッカー、野球、バスケ、バレーなどリーグが構成され大きな市場を形成するスポーツの大部分のものはチームスポーツになります。
対してeSportsの多くがストファイ、スマブラに代表されるように格ゲーが多いことから、プレイヤー個人個人が事務所に所属するような形になります。

実際、梅原大吾選手が所属するCOOPERSTOWN ENTERTAINMENTに、チームメイト(ウメハラゴールド)のオニキ選手、ナガシマパイナポー選手は所属していません。

つまり、Sportsというワードで語られるeSportsですが、その構造そのものはどちらかというと音楽ライブに類似しております。
IPホルダーがレコード会社で、運営がイベンター、そして各事務所に所属するアーティストたちがフェスなどで楽曲を披露するといった音楽ライブの構造とほぼ同じことがわかります。

ここにeSportsの複雑さと難しさがあるのかなと個人的に考えています。
ユーザ体験としてはスポーツを見ることに類似しているもののビジネス構造上は音楽ライブに近い為、
サッカーや野球をモデルケースに市場を拡大しても、必ずしもマネタイズできる保証がないということになります。

まぁここらへんの課題やねじれについてはおいおい述べたいと思います。

2.eSports市場の概況

eSports市場の構造を理解したうえで、実際の市場規模が足元どこまで伸びてきているのかを確認します。
Gzブレインさんが出している資料にこんなものがありました。

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出典:Gzブレイン

なるほど、大体2018年の時点で50億弱くらいの市場があるようです。
2022年にはおよそ100億になっていく予測ですが、サッカーが1,200億を超えていることを踏まえると正直市場としてはまだまだ小さいと言えそうです。

市場が成長した時の最大のポテンシャルが知りたいですね。

ということで次の章から既存のSports市場を基にeSports市場のポテンシャルを分析してみたいと思います。

3.Sports市場の概況

野球、サッカー、バスケの各市場規模は以下のようになります。

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出典:
野球『プロ野球ビジネスどこへ – 日本/プロ野球 – 朝日新聞GLOBE』
サッカー『公益社団法人日本プロサッカーリーグ 2018年度 クラブ経営情報開示資料』
バスケ『B.LEAGUE クラブ決算 発表資料(2019-19シーズン)』


バスケはBリーグが始まったのが2016年なのでまだ新興市場ということもあり、比較的小さいです。
それにしてもプロ野球は12球団しかないのに大きいですね。
野球は他の2つのスポーツと違って連戦できる為、1チーム当たりの試合数が多いということも関係してそうですが、

続いて各市場規模と競技人口を軸にとってプロットしてみます。

画像7

出典:笹川スポーツ財団


少しバスケットの位置が外れていますが、
競技人口の多さは市場の大きさに影響しそうですね。

というのもそのスポーツをやることで、いかにプロの選手が人間離れした動きを繰り出してるかというのがわかるからです。
サッカー経験者の僕ですが、サッカーをやっているからこそプロの選手が当たり前にやっているトラップやオフザボールの動きなどに凄さを感じやすく、更に視聴の面白さを増加させていると思います。

似たようなことがeSportsにも言えます。
僕はスマブラがめちゃくちゃ大好きなのですが、スマブラの大規模大会で世界トップレベルの選手が繰り出すコンボや読みあいはめちゃくちゃ凄いって思えます。
これは妻にはわからないことで、なんかわからんけどごちゃごちゃ動いているくらいにしか感じてないのです。
よって、その競技をしたことがあるかどうかというのがエンドユーザになる大きな肝になってきそうです。

なのでeSportsの競技人口を出せると市場のポテンシャルを評価するのに参考になりそうです。

4.eSports市場の競技人口

ここで悩ましいのが、eSportsの競技人口という丸まった数字をそのまま当てはめてよいのかということです。
つまり、SportsとeSportsが並列関係にあるのであるとすれば、野球やサッカーの市場規模の比較対象は、スマブラやストファイなどのタイトルで比較すべきかどうかということです。

これは非常に悩ましい点です。
というのも視点によって妥当な解が変わるからです。

例えば、eSports選手や彼/彼女ら抱える事務所などの視点で考えると、この市場はあまり意味をなさなくなります。
梅原さんにスマブラの市場が大きくなっているといってもあまり刺さらなそうですよね。

ただ、スマブラの市場とストファイの市場が同じとは限らないのですが、
一方で成長性という意味だとeSports全体で成長しているということも言えそうです。

また、運営や配信サービスの視点にすると、どのタイトルでも横展は効きやすい為、eSports全体で競技人口をカウントしたほうがよさそうです。

何より、今回のお題は、eSports市場が今後拡大するのか?にスポットライトを当て、現状の市場規模を出しております。
なので、そもそもeSportsという粒度でしか市場を語ることができない為、今回はスマブラ、ストファイといったタイトル全てを網羅した市場で考えるべきということになります。

では、eSports全体の競技人口を出していきたいと思います。
算出の仕方は、EVO 2019で行われた主要タイトルのユーザの合計とします。

EVO 2019で開催されたタイトルとユーザ数はこちら

画像7

(やっぱりスマブラすげぇわ、、、)

大体合計すると2,500万本くらい全部で売れてますね。
ただ、重複ユーザもいると思われるので、ここは仮定になっちゃいますが、10%の人が何かしら重複してやっているとして
およそ2,000万人くらいのユーザいることがわかります。

なお、これは全世界での話になるので国内に数字を合わせます
これは、任天堂の国内売上比率をかけることで大まかに算出します。

任天堂の地域別売上はこちら

画像7


これの2019年のうちNintendo Switchプラットフォームってやつですね。
日本国内が203,664で全体が957,414なので、21%くらいです

2,000万人×21%で、おおよその推計になりますが
eSportsの国内人口は420万人ということがわかります。

大体サッカーと同じくらいですね。
そう思うと単純な市場ポテンシャルとしては1,000億くらいまでいけるかもということになりそうですね。

5.eSports市場の今後

ここまで単純な推計によるものですが、eSports市場のポテンシャルがJリーグくらいありそうということがわかりました。

但し、ビジネス構造上の違いや各ビジネスが本当に儲かるかどうかはまた別の話になります。
ビジネス上では色んな疑問が出てくると思います。

例えば、
もっとユーザを拡大する方法はないのか?
どこで収益化すればいいのか?
配信サービスは本当に儲かるのか?
といったものがあるかと思います。

そういった疑問には次回のnoteで答えていけたらと思います。

6.終わりに

いかがだったでしょうか。
一介のビジネスマンであり起業家である僕もめちゃくちゃゲーム大好きっこです。

なのでeSports自体はいち観客として楽しくエンターテインメントを享受している身でもある為、
eSportsが注目されて、友達とチャンピオンズリーグを観て盛り上がるように仲間内で
「昨日のウメブラ見た?マジ、ザクレイとしゅーとんのGFやばくなかったwww」みたいな会話ができると嬉しいなと思ってます。

あと最後にあんまりゲーム関連のツイートはしないのですが、ビジネス、エンタメについて情報密度高いコメントを意識してやっているアカウントがあるので、是非フォローしてください。

noteも含めてあなたのフォローをお待ちしております。

では次回のnoteで

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