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接客業をしてて辛いこと

店員として、どこまで我慢すればいいのかわからない場面が多々あります。

飲食店で小さいお子様がテーブルの上のものに興味を示して遊ぼうとします。よくあることです。大人が触るものに子どもは興味津々です当たり前です。だからといってメニューを折ったり咥えたりしているのを止めなかったり、備品を床に落とそうとしているのを制止しないのはおかしいですよね。

店としては、そんなことされたらいくら備品があっても足りません。それ以前に、お子様が危ない目にあうでしょう。折れたメニューの角で手を切ったり、落として割れた備品で怪我をするかもしれません。そういうことを防ぐ、もしくはそうならないように教えるのが保護者じゃないんですか。

お子様がこぼしたご飯を拾ってくださる方もいればそのままの方もいる。ご家庭では毎日毎日こぼされたご飯を片付けていることでしょう。なのでこちらも何も言いません。時には「こちらで片付けますので大丈夫ですよ」と声をおかけすることもあります。でもそこで「あらそう」と言った後に拾ったご飯をまた床に落とし直す方もいらっしゃったりします。

駐車場の通り抜けもとても多いです。通学路を帰る小学生もいます。まだ通り抜けという概念もないかもしれません。何がいけないことなのかわからない子もいるでしょう。中には駐車場にときどきやってくる猫に興味を示している子もいます。何も言いません。これから学ぶことだからです。高齢者の通り抜けもいます。スーパーへの買い物へ行くのに近道になるからです。何も言いません。この酷暑の中遠回りしろとも言いたくないですし「こんにちは」と挨拶までする堂々とした方までいらっしゃいます。危ないですが、致し方なしといったところでしょうか。

車の通り抜け、自転車の通り抜け、二輪の通り抜け、本当に多いです。彼らのスピードは駐車場とは思えないスピードです。そりゃそうですよね、ショートカットしたくて交差点一つも待てないような人たちですから。駐車場は人と車が行き交う非常にリスキーな場所ということが、この人たちにはわからないのです。お客様が店を出て車までいこうとすると、通り抜けのバイクがお構いなしに減速もせず目の前を平気で通るのです。

ほんっっっとに馬鹿だろ。

いつか誰かを轢いてしまうでしょうね。轢いても自分が悪いとはきっと認めないでしょうああいう人間は。


本当に多いんです。身勝手な人っていうのは。接客業してる人間ならみんな思ってることだと思います。でも何も言えないんですよね。言ったら負けのような気がして。言っても味方はいない気がして。

通り抜けに注意できる瞬間はないです。店内でお子様を制止しない人とか、例えば備品壊してそのまま黙ってる人とか、店員の話聞かない人とか、そういう人たちに何も言えないじゃないですか。こっちが注文繰り返して確認しても、その時その客はもう聞いてなくて、料理できてお持ちして「これじゃない」と言われたらもうこっちが引くしかない。

我慢しなきゃいけないのか。とよく悩みます。

我慢してます。上司や責任者が黙っている限りは何も言えないです。それが店の方針なら従うしかありません。

でもときどきこうしてイライラが募ってしまう時があります。店員だからって、相手が客だからって、黙ってなきゃいけないのか。人としておかしいところはこっちも人として声をあげてはいけないのか。

きっとダメなんでしょうね。店という場で、店員と客という前提を店側から壊すことがあれば、その時点で不利になると思います。店としてしか闘えないから、店員として振る舞える範囲じゃないとやってはいけないんだろうなと。

個人でその客に挑む勇気がないなら、客に歯向かうなんてやってはいけないんだろうなと。


悔しい。


こんなにおいしい料理をつくってくれるお店なのに、その味も知らずに通り抜けするやつ、料理を粗末にするやつ、その提供者である私たちを下に見るやつ、そういう奴らに何もできないなんて、悔しい。
たった1000円前後払うからって偉そうにしてる奴らが許せない。その金の中に「店員を下に見てもいいサービス料」なんて含まれてるわけがない。含まれてたら明記してるわ。

でもその人たちばかりに思考を割いても仕方がない。


美味しい料理だといつも言ってくれる常連さん、心地がいいといってくれるお客様、ごく普通にお食事を楽しまれる方はたくさんいるから。
その人たちをいかに大切にできるかに集中するべきなんでしょうね。

辛いこともあるけど、そればかりじゃないから。


でも、いつかきっと、身勝手な奴らをギャフンと言わせる手を考えてみせる。店員として。


ぱんなこった

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