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平成の終わりと令和の始めの境目で本を書きました。

 「正しいものを正しくつくる ―プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について」というタイトルにて。2018年の年末年始からゴールデンウィークを費やし、5月いっぱいまでかかった。制作期間は5ヶ月。328ページの厚みを書き上げるには必要十分な期間だった。平成と令和の境目でつくるのにふさわしく、プロダクト開発において現れる境界、それをどう乗り越えていくのかについて書いた。

何の本か?

 amazonの解説ページより。

従来のソフトウェア開発とは、「既に正解があり、記述された正解をそのまま形にする」というものづくりであり、いかに効率よく作るかという観点が主眼でした。そのため、正解の見えないなかで手探りで進んでいくことが必要となる不確実性の高い現代においては、うまく噛み合わない状況になっている開発現場も少なくありません。

 何をつくり、何をユーザーに届ければ良いのか。これを作れば良い、というわかりやすいプロダクト開発は減ったし、逆に作りながら模索するような開発が増えていくのだろうと思う。

本書では、共創を実現する具体的な⼿段としてのアジャイル開発を下敷きに、これからのソフトウェア開発/デジタルプロダクトづくりに、作り⼿(エンジニア、開発者、デザイナーなど)と、それを必要とする⼈(クライアント)がどのように臨むべきなのか、その考え方と行い方を具体的に提⽰する一冊です。

 チームを引っ張るリード役、それを支援するマネージャー、プロダクト開発のもうひとりの主人公プロダクトオーナー、そしてプログラマー、デザイナー、作り手の皆さんに向けて書いている。

 事業会社でプロダクト開発を行う文脈、クライアントワークで依頼されたプロダクトをつくる文脈、両者で適用できように内容を構成した。

「正しいものを正しく作る(著者の掲げる理念)」とは、すなわち「正しくないものを作らない」戦略をとることであり、そのためには粘り強く「正しく作れているか?」と問いに置き換えながら探索的に作っていく必要があります。問いを立て、仮説を立て、チームととともに越境しながら前進していく。本書はそのための力強い手引きとなるでしょう。

 カイゼン・ジャーニーは「あなたは何者なのか?」という問いを軸に進めた本であった。今回の本の問いは「正しいものを正しくつくれているか?」

 私が5年間追い続けてきたこの問いに、読み手の皆さんとともに迫りたいと思う。

どんな内容?

 これもamazonの目次から。

■目次
イントロダクション:正しいものを正しく作れているか?

第1章 なぜプロダクトづくりがうまくいかないのか
1-1 なぜ、プロダクトづくりに苦戦し続けるのか?
1-2 多様性がプロダクトの不確実性を高める
1-3 不確実性とのこれまでの戦い方
1-4 アジャイル開発への期待と失望

第2章 プロダクトをアジャイルにつくる
2-1 アジャイル開発とは何か
2-2 スクラムとは何か
2-3 スクラムチーム
2-4 スクラムイベント
2-5 スクラムの成果物
2-6 自分たちのアジャイル開発とどう向き合うべきか

第3章 不確実性への適応
3-1 アジャイル開発で乗り越えられない不確実性
3-2 共通の軸を持つ
3-3 余白の戦略
3-4 スプリント強度を高める戦術
3-5 全体への共通理解を統べる作戦

第4章 アジャイル開発は2度失敗する
4-1 チームは2度、壁にぶつかる
4-2 プロダクトオーナーの果たすべき役割
4-3 チームとプロダクトオーナー間に横たわる2つの境界

第5章 仮説検証型アジャイル開発
5-1 自分たちの基準をつくる
5-2 正しくないものをつくらないための原則
5-3 仮説検証型アジャイル開発における価値探索
5-4 1回目のモデル化(仮説キャンバス)
5-5 1回目の検証(ユーザーインタビュー)
5-6 2回目のモデル化(ユーザー行動フローのモデル化)
5-7 2回目の検証(プロトタイプによる検証)
5-8 その他の検証手段
5-9 仮説検証の補足―本質、実体、形態

第6章 ともにつくる
6-1 正しいものを正しくつくる
6-2 視座、視野を越境する
6-3 チームとともにつくる

あとがき

 不確実性の高いプロダクト開発という問題提起から、アジャイル開発について、そしてアジャイルが招き寄せる問題、それを乗り越えるための戦略、戦術、作戦。

 アジャイル開発の向こう側に広がる、何をつくるべきか?という問い。向き合うための仮説検証の方法。さらにその先にある、プロダクト開発が向かうところとは。

見どころは?

 仮説検証の書籍や情報はあるかもしれない。アジャイル開発に関する書籍や情報はたくさんある。だが、「正しいものを正しくつくれているか?」という問いに答えるべく、何をつくるべきかという仮説検証から、どうやってつくるかというアジャイル開発まで、一気通貫に描いたものは無いのではないだろうか。

 私の5年間の旅(ジャーニー)で得た学びを、実際の流れのまま伝えるべく、全6章で構成している。

どんな感じで書いた?

 制作過程はモーメントで。

 言語化の意義と楽しみを覚える、有意義な旅だった。

今後は?

 書籍の内容をライブで伝えるべく、新たなツアーへ。

 6月4日は、経産省プロジェクトでのアジャイル開発の取り組みを講演。書籍の内容に触れる最初のイベントとなる。

 6月13日は出版記念イベント。どういう本なのか、どうやって書いたのか、それを何ためにをお伝えする内容にする予定だ。きっと書籍のプレゼントもできるはず。

 6月20日は、Ansible Automatesで特別講演。このイベントではカイゼン・ジャーニーを中心に内容を構成する予定。

 6月22日-23日はDevLOVEというコミュニティの10周年記念イベント。コミュニティファウンダーとしてお話をさせて頂く。

 7月2日はデブサミの夏版。ブースも出展する予定。 

 7月18日はアジャイルジャパン。ここでのタイトルも「正しいものを正しくつくる」。本の内容を中心に構成する。プラチナスポンサーを務めており、出展する。

 今年も熱い夏になりそうだ。イベントでお目にかかれましたら幸いです。


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