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左と右をあわせることで「問い」に答えられるようにする (ターゲット・ソースモデル)

 何をするにしても、「左と右をあわせる」という感覚がコツになる。左は合わせる先、Target。右は、合わせる元、Source

Target-Source-model

 何のことはない概念だが、物事の変数が多いときほど役に立つ。例えば、プロダクト開発を行う際に、考慮するべきことは山程ある。顧客は誰か、課題は何か、価値は何か、実現手段は何か、自分たちにそれが出来るのか、競合は誰か、儲かるのか…。すべての問いに答えていくことになるが、同時に考えることは難しい。

 今追うべきTargetは何か? まず「合わせる先」から定かにする。定かにすると言っても、いきなり正解が分かっていることはないので、あくまで仮説だ。このとき、もっとも先に確かめたい切り口で仮説を立てる。例えば、価値とは何か、価値の仮説立てを行う。そして、左側に対する検証を行い、確からしさを高める。

ターゲットの仮説検証

 「合わせる先」が一定定かになったところで、右側の「合わせる元」をつくっていく。合わせる元は、「手元(Source)」にあたる。つまり、自分たちの手元でつくる「Targetに適したプロダクト」のことだ。右側の対象や粒度感はやることによって全く異なる。プロダクトに限らず、事業の場合もある。チーム、プラン、活動、モノ…。

 右側も、一気呵成に作る対象にはならない。Targetともっともfitする形を模索することになる。漸次的に形にしていくことになる。ゆえに、アジャイルな取り組みようになる。

ソースをアジャイルにつくる

 左と右が揃ったところで、あらためて「全体」としてのfitを確かめる。プロダクトであれば、最初につくるMVPによる検証を行うということだ。検証を経て、ようやく期待する価値が実現されたことになる。

左と右の整合性を取る

 最初から、左右のfitを得ようとするのは難しい。先に述べた通り、応えるべき問いが多く、問題が複雑すぎる。左と右、TargetとSourceのそれぞれの確からしさを高め、左右の繋がりを得にいくようにする。この動きをアジャイルに行うことで、左の場合でも右の場合でも、変更を効かせやすくなる。

 そして、ひとたび左右が一致できたならば、その後は左側の仮説を拡充さえる。ふたたび左右の均衡が取れなくなる。整合を取りにいき、しかるのちに自らその整合を崩す。ゆらぎを加えることで、また価値の伸び代を見つけられることになる


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