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アジャイルとは、「変化」を味方につけるためのもの

 組織をアジャイルにしていく、組織にアジャイルを取り入れる、適用していく、ここを主眼として書籍「組織を芯からアジャイルにする」を著した。

 テーマとしては、開発に比べると大きい目に感じられるかもしれない。ただ、「アジャイルになる」のか、「アジャイルにやる」のか、によって、始められることは違ってくる。

 え、アジャイルにやる? Do Agileですか、そんなんで良いんですか。…と思われる人もいるかもしれないが、この議論をあまりラフに白黒つけても効果的ではない。「アジャイルにやる」という選択肢を頭から落とすべきではない。ということを別でまとめてみている。

 これはどこに焦点を置くのか、という違いである。「アジャイルにやること」を目的せよ、ということではない。変化を作り出すための手段として捉えると、その目指す先には多様な広がりが生まれる。

 「アジャイルな組織」なるもの(つまり、探索適応がガンガンできていて、アジャイルなマインドセットが根付いているような組織)に至ることだけが「組織をより良くする」のゴールではない。「より良い組織」の状態とは、もっと多様で、段階があり、目先の状態もあればより高みの状態もある。あまりにも「組織がアジャイルであること」置き、「アジャイルにやるという選択肢を落とす」ことをしてしまうと、かえって自分たちで変化の芽を摘んでしまう。そのことに気付いてすらいない場合もある。「適応的にやる」というのは、大いなる武器だというのに。

アジャイルになるとアジャイルにやるの違い

 こう考えると、組織の中でアジャイルを取り入れる、というのはふつうに「選択肢として」あがってくる。ありたい状態に向けて、確実にそこにたどり着く算段が立っていない状況でも、いやだからこそ、仮説を立てて適応的に取り組む。そのためのアジャイル。

 アジャイルにやることが当たり前のようにできるようになるなら、組織自体が「変化」への感度を高め、「変化」を味方につけられるようになるだろう。それを、アジャイルな組織として言わずしてなんというのか。

 12月5日に組織アジャイルの勉強会を開く。書籍「組織を芯からアジャイルにする」以降のアップデートをそこでお話したいと思う。


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