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思わぬ出会い - 四季柑パン

柑橘系好きとしていつかは作ってみたいと思っていたのが、沖縄特産のシークワーサーを使用したパン。以前、シークワーサーから作った自家製酵母でパンを作ったことはあったけど、シークワーサーの味を生かしたパンは作ったことがなかった。

なんとなく夏が終わってしまう前に作ってみたかったので、レシピをいろいろ探したんだけど、シークワーサーを使っているのにはなかなかで出会うことができなかった。

探している時に出会ったのは、レモンカードを使ったパンのレシピ。
レモンカードとは、レモンの果汁と卵、砂糖、バターで作ったスプレッドのこと。これ、果汁をシークワーサーに変えればいけるんじゃない?似たようなもんだし。

ただ、冷蔵庫にあるのはシークワーサーの100%果汁じゃなくて、代用品の「シークワーサー入り四季柑」ってやつなんだけど、味は似ているので今回はそれでもいいかということで、四季柑パンに変更。

四季柑のスプレッド「四季柑カード」の作り方はとても簡単。卵をといて砂糖とバターと果汁を入れて混ぜ合わせ、ぐつぐつ煮ないように湯せんでゆっくり火を通しながら15分くらい混ぜていればできあがり。

これが想像以上においしい!果汁自体は濃厚でかなり酸っぱいので、普通は炭酸水で割ったりお酒に入れたりして飲むんだけど、火を通したことで酸味が適度に抜け、柑橘系の濃厚な味わいのスプレッドに。

「これおいしい。買ってきたパンにジャムの代わりに塗って食べたらいいね」

とは妻の評。いや、私の作るパンで食べてよ。

四季柑カードは昨日作っておいたので、今日はパン生地作り。今回のパンの形は、もともとレモンパンのレシピなので全体的にはレモンのような形で、中央部分にスプレッドが乗せられるようなくぼみを作らないといけないんだけど、これまでのパン作り経験の中にはなかった手順で、これがなかなか難しい。形はいびつになるわ、くぼみの土手が広がってしまうわで、思い描いたようなこんもりした形には仕上がらず、平べったい形になっちゃった。

「うん、おいしい、四季柑の部分は」

いや、パンは?

「うーん、あんまりふわふわじゃないね」

厳しい・・・
今回は成形がうまくいかなかったから、膨らむためのガスを保持する力が弱かったんだろう。パン屋さんだったらお店には出せないレベルだけど、自分たちで食べる分には全然問題ないと思うんだけどね。

YouTubeだったりネットでお借りしたレシピ通りに作っているつもりでも、ちょっとした手違いでお手本通りにパンにはならなかったりする。街のベーカリーには、おいしそうなパンがたくさん並んでいるけど、どれも職人さんの研究や試行錯誤の結果であって、きっと完成するまでにはお蔵入りになったパンもあったんだろうなと思う。

しかし、四季柑カードは本当においしかった。毎週パンを作っていると、こういう思わぬ出会いがあるのがうれしい。妻の言いつけに従ってまた単品で作って、買ってきたパンに乗せて食べることにします。


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