溶けないチーズが見つからない
最後にパンを作ったのが10月12日だったからほぼ3週間ぶりか。
久しぶりのパン作りは、ゴマとチーズの入ったソフトフランス。
パンは高温で焼き上げるので、チーズを入れるとたいがいどろっと溶けてしまってもとの形はなくなってしまう。場合によってはパン生地の弱い部分から噴き出てきてまるで火山の大噴火のような有様になる場合も少なくない。
奥様はチーズがとろけているほうが好きだというけれど、ごろっとした食感でチーズらしい存在感をしめしているパンもそれはそれでいいんじゃないかなと、いつかはそんなパンを作ってみたいと思っていた。
しかし、焼いても溶けないチーズというのは邪道なんだろうか。スーパーには結構たくさんの種類のチーズが売られているけれど、それらしきチーズがない。それどころかとろけることをウリにしているチーズばかりじゃないか。
ネットで調べてみると、どうやら業務用ではあるらしい。でも業務用は例によって内容量が多いので、買ってしまうと当分の間チーズパンしか作れなくなってしまう。そんなことをしていると奥様に怒られるのは間違いない。
どうしたもんかと思いつつ、夜ご飯の買い物のついでにスーパーのチーズコーナーをつらつら見ていると、あった!
焼く前提のチーズ、しかも焼いても溶けにくいと書いてある!若干小ぶりだけれど、これしかない!ということで、今日はゴマとチーズのソフトフランスになったというわけ。
チーズに気を取られていて、黒ゴマの在庫はあるとばかり思い込んでいたら、ない。仕方なく台所をくまなく探してみると、ゴマすり器にいくらか入っているのを発見。ちゅうちょなくゴマすり器のフタを開けて全部取り出す。ゴマすり器には奥様が入院している間に黒ゴマを買ってきて入れておけばバレないだろう。
しかして完成したゴマとチーズのソフトフランス。
うん、チーズがその存在をしっかり主張している。ソフトフランスにしてはほんのり甘めだけれど、チーズの塩味を邪魔しない程度なのでよしとしよう。
グラタンやピザ、パンに乗せて焼くシュレッドチーズは溶ける前提、溶けてくれないと困る。そのまま食べるチーズは、焼くことを想定していないので溶けようが溶けなかろうがどうだっていい。
溶けないチーズをパンに練り込みたいという人種は少数派なんだろうか、そうなんだろうな。
と、少しペシミスティックな感情を抱いたところで、余計なことに気づいてしまった。
これ、普通にパンだけ焼いて、あとで切り込みを入れてチーズをはさむのと結局同じじゃないのか??