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開発現場で出会ったいろいろな「ありゃりゃ」

こんにちは、20年ものプログラマーです。

今回は、私が開発の仕事を始めてから出会ったいろいろな「ありゃりゃ」と思った事をご紹介したいと思います。

誰かさんの10年前の不手際を発見

某大手製造業のIT部門で働いていた時、取引先を検索するシステムのリニューアルを担当していた私に、担当SEから「検索条件を”役職=社長”にした時、ヒット件数が多過ぎる」と問い合わせが来ました。

データを見てみると、確かに「社長(役職コード=1)」のデータが5000件ほどありました。取引先会社が5000件あるなら社長も5000人いてもおかしくないのですが、取引先の会社の数は100件以下でした。100社に社長が5000人いるのは確かに変ですね。(笑)

私は子どもの頃刑事コロンボが好きだったためか、こういう「なんでこうなったんだ?」という疑問は納得行くまで調査したくなります。ファイルサーバに保管されていた古い仕様書、テスト報告書などを全部見てみました。すると、10年前の設計書に「班長(役職コード=1)」と書かれているのを見つけました。

あ~あ。コードの意味を変える時は、データも漏れなく洗い替えをしなきゃいけないのに。役職コード=1の意味を班長から社長に取りかえた時に、データ修正をしなかったのね。結果10年かけて社長と班長のデータが混ざっちゃったのね。ダメねえ。

このケースでは、プログラムの改修以前に登録された「役職コード=1」は班長、改修後に登録された「役職コード=1」は社長を意味するので、もしもデータ登録日などの付随情報があればデータ修正出来たかも知れないのですが、残念ながら登録日が分かる項目がありませんでした。

10年もユーザから障害報告がなかったという事から、この役職コードは誰も使ってないので実害なし、データ修正をしようと思ったら取引先のシステム外データを目検でチェックする事になる、それは費用対効果の点でメリット無しなので、対応しない!と決定されました。なんか不完全燃焼(笑)

「紙芝居」を納品した人、レビューしてるフリの人

わざとなのか、キャパを超えてしまったためかは分かりませんが、納品物として出してきたものが「紙芝居」だったケースが何件かありました。デザイナーが作ったスタイルの当たったHTMLをそのまま貼り付けただけだったり、処理の入ってないボタンが並んでいるだけだったり。

ごまかせると思っていたのでしょうか。そういう事をする人たちの共通点としては、「見つからなければOK」と考えているようでした。仕事を何だと思っているのでしょう。仕事してるフリして給料もらってそれで満足か?!私はそういう人にはけっこう厳しいのでした。

また、システム障害が多いので有名な某銀行の案件では、上司が設計書のレビューをすると言って、仕様について何度も同じ質問をしてきました。私は真面目に、「それは、これこれです」とマジメに説明していましたが、何度説明しても同じ質問を繰り返されました。そして、定時に近くなると突然「そうかそうか。じゃあそれでオーケーだ。お疲れ様!」と急にレビューが合格になりました。

つまり、その上司は仕事してる感を出すためにわざとしつこいダメ出しをして、パフォーマンスをしていた訳だったのでした。そして自分は定時に帰りたいからって、時間になるとさっさとオーケーを出すのでした。そりゃあそんな仕事のやり方してればシステム障害も起きるよ。(笑)

泣いちゃった人

真面目な理系男子が1週間かかってできなかった所を、私が直感+マグレで1時間で出来てしまった時、その理系男子は「うわああああん」と大声を上げて泣いてしまいました。その人は1時間以上泣き続けていました。よっぽどプライドが傷ついたのでしょう。

いや、泣くなよ。そういう事もあるさ。女子は男子と比べて直感力が優れているからね。そのかわりと言っては何だけど、直感で出来ないジャンルもあるし、多くの場合は直感女子は仕事の面で理系男子には叶わないんですよ。一回敗北したからって悲観するな!

そう言えば、小学校一年生の初日にも、隣の男の子が字を間違えて書いてたから教えてあげたら、その男の子は泣いてしまった。何か私の言い方が、男子のプライドを傷つけるような事があるのかも知れないな。でも、何をどうすれば傷つかなくなるのか分からないし、もう気にしない事にしますよ。

意図せず泣かせてしまう事が多かったので、何か人の間違いを指摘する時はものすごく丁寧に、やさしい言い方で言うようになりましたが、それはそれで今度は、私の異様な丁重さに他の人が引いてしまうのでした。何事もバランス感覚が大事ですね。

読んでいただき、ありがとうございました。

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