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結局のところ仕事とはなんぞや

こんにちは、20年ものプログラマーです。

ふと思うところあって、「仕事やお金とはそもそも何か」という事を自分に問いかけて出てきた答えをここに書いてみたいと思います。

時給自足時代

大昔は、自分の家で消費するものを自分たちで作るか狩猟で手に入れていました。例えば、一家族の食べる分の野菜を畑で作って、肉か魚を狩猟で取ってきて、自分たちの着る服も自分たちで作る。例えば、お父さんが狩り担当、お母さんが畑と服担当。子供は親のアシスタントです。

想像してみると、それは相当な労力を要し、品質はそれほど高くなく、足りない時は死活問題。多分、ご近所さんや同じ村の中で少し融通し合ったりしていたでしょう。しかも他の事をする余裕も多分なかったでしょう。

物々交換時代

そうこうするうちに、徐々に必要なものを分担して「私は米だけ作るから、あなたは野菜担当ね!」「私は服を作りますね」「じゃあ私は魚を‥」と専門に分かれていったんじゃあないでしょうか。

そうする事によって、効率がよくなるし品質も向上したでしょう。物々交換をしていたか、共同組合のようにいったん管理人に預けて再分配していたかもしれません。

一人で自分の必要な分を作るよりも、何人かで分担して作った方が、断然生活が豊かになって安定したはずです。

物々交換だと、腐らない米と腐りやすい野菜を交換する時に、価値の決め方が難しくなってしまいます。また、管理人が再分配するケースでは、誰からどのぐらいの価値に相当する品物を預かったかを知る必要があります。

お金時代

誰にどのぐらいの品物をお返しすればいいか、お金で交換する事にすればグッと分かりやすくなります。作った米を売って得たお金を取っておいて、毎日少しずつ野菜を買うのに使う。ワンクッション置くことでややこしくなりますが、やはりお金があった方が圧倒的に便利です。

またお金は、自分が生きている「社会と言う名の共同組合」に対して「私はこのぐらい貢献しましたよ」という証でもあります。お金を稼いだ=自分の使命を果たした、という達成感を得られるものでもあります。

お金形骸化時代

人でも動物でも、長く続く習慣は形骸化する傾向があるそうです。動物学者コンラート・ローレンツが、マルティナと名付けたハイイロガンの一生の行動を観察して、習慣が形骸化したのを目の当たりにした件が本に書かれています。(スミマセン本の名前は忘れした)

昔は、人々は意味ある労働をしてお金を得ていましたが、だんだん形骸化して、意味のない労働をしてお金を稼ぐようになっていきました。株や土地を売ったり買ったり、役に立たない商品を作って売ったり、仕事をしているフリをして給料をもらったり。

デフレって、人が必要としてない商品を大量に作ったから売れなくなったんじゃないでしょうかね。

他の物で例えてみると

例えばアリがせっせと食べ物を巣に運ぶ時に、アリが食べられない食べ物を大量に運んだりするでしょうか?ミツバチが、造花に付いている黄色い着色料を集めたりするでしょうか?

集めるかもしれませんが、食べられないものばかり運んできていたら、そのコロニーは餓死して絶滅してしまうでしょう。

要らないものを生産する現代

「生活に必要ないけど売れるから作ろう」ってやってるうちに、物が売れなくなっていくのは当たり前な気がしますね。みんなが今必要としているものは何なのでしょう。

現代人が「餓死」などの厄災から遠いところにいるので、無意味な労働をする事が自分たちに与える影響がピンと来ない人が多いような気がします。

例えば、飲んでも健康にならないサプリや、食べても栄養にならない食べ物、栄養にはなっても健康に悪影響がある食べ物、対症療法の薬など。パフォーマンスだけの政治家なんか最悪ですね。

実は私も…

本当は意味がないと分かっている労働でお金を得ている人は多いと思います。そんな私の今やっている仕事も、ややそういった、企業が商品を売るための手助けをするシステムです。無駄な商品もたくさんあります。

急にイカンイカンと思っても、自分の生活基盤を支えている社会そのものがそういう風になっているのだから、しょうがないじゃないか、と諦めがちなのですが、やはり念頭には置いておくべきだと思うのです。

それで、人生まだまだ長いので、これから5年や10年経つぐらいの間には、少しは理想に近づけるようにしようと思うのです。

歯車じゃなく細胞

昔、「大人になったら社会の歯車となって働くのだ」というようなフレーズをよく聞かされていました。それだと、自分がロボットにならなきゃいけないようなイメージです。

最近、矢作直樹という作家が「目の細胞が口の細胞を妬んでもしょうがないじゃないか、一つの大きな生き物の細胞なのに」と言っていてハッとしました。

「社会の歯車」だと何となく殺伐とした気持ちになりますが、「大きな一つの生き物の細胞」としてなら、社会貢献してイキイキと生きていけそうな気がしませんか?

読んでいただき、ありがとうございます。

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