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鳥が渡っていくのを見た

自宅近くの南北線本駒込駅から電車に乗り北へ、降り立ったことのない川口元郷駅で降りる。「行ったことのない場所」から自宅に戻ってくるランニングトライアル。

見知らぬ場所はわくわくする。そして身をさらされる。スマホとスイカとヘッドホンだけで荒川沿いを黙々と走る心細さと贅沢。

今日は電気グルーヴの最新アルバムを聴きながら河川敷をひた走る。遠い処に連れていかれる。繰り返される音にこれでもかと頭が空っぽになる。ただの「走る身体」になって色々忘れる。

ってところで今日のテーマは歌詞を探すことで、絶賛制作中の楽曲に向き合う。曲の事を考えて走ると歌詞っぽいフレーズが浮かんでは消えていき、それでも残るフレーズを覚えておく。黙々と走り身体もアタマも疲労していく中でそれでも残るフレーズは結晶ぽく思われる。ただそれは疑ってかかるべきで、しばらく寝かせてから改めて眺めてみる。

本当はようへいメンバーから送られてきた最新の音源を聴きながらひた走りたかったが、slackの調子が悪いのか聴くことが出来ないので仕方なく、要素を思い出しながら走っていたらどんどん麻痺していった。

麻痺も歓迎、なんでもありだ。歌詞はすぐ生まれることもあるし全然だめなこともあるし、麻痺することもあるし寝かせて発酵して思いがけず上等になることもある。正解は無く、心地よさとしっくりくるか感がある。

なんていう戯れとともにいつまでも河川敷を走っているわけにもいかないから埼玉側から東京側に渡された江北橋から荒川を見たら沢山の鳥が飛び立とうとしていて思わず写真を撮った。

(ひさとし)

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