歌われたいし、踊られたい。

丹精込めて作ったものが、他人に受け入れられるかどうかは、客観性という名の審問にゆだねられるわけです。

ファーストアルバムがそれに耐えうるものなのかどうか、それ自体は引き続き問われ続けているわけですが、問題はその結果を受けて、次に何を作るか、なんだと思うのです。

マーケティング、みたいな言葉は正直あんまり好きじゃないんですけど、いまやっている仕事を通して、ちょっと学んだことがあって。

同じプロダクトでも、それを気にいる人もいれば、気に入らない人もいる。

や、まあ、当たり前の話なんですけど。

同じ話をたくさんの人にし続ける中で、気に入ってくださる人に共通するなにかが、像として結ばれていく感覚があったのです。

ポジショニングがどうとか、ペルソナがああだとか、なんとか、そういう言葉それ自体は常に眉唾物だと思ってるんですが、実際に、リアルにプレゼンテーションを重ねて獲得した像、その表象を語るためには、確かに、結果としてそんな言葉を用いることもあるのかもしれない。

そう思う程度には、マーケティング系の言葉に対して、ちょっと寛容になれた私がいます。

まあ、それはそれとして。

次回作は、売れるために作る。

これは揺るぎなきテーマにしたい。個人的には。

もちろん、売れなきゃいけない理由はないんですけど。でも、自己満足でやりたいことは精一杯やったところですし。売れることを、それ自体を獲得目標にしなければ、次の創作は成立し得ないのではないか。そんな思いを抱いています。

売れるため、という言葉に語弊があるなら、社会性、といっても良いのですけれど。つまり、やっぱり、歌というものは、歌われてなんぼだし、踊られてなんぼだな、と、そう思ったのです。

(ようへい)

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