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見せたJ2クオリティ 第1節 群馬対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、
二ヶ月ぶりの、こんにちは仙太郎です。

いよいよ来ました2024年 J2開幕。
J2ですよ、J2。J2っていい響きですね笑。
冷たい雨の中、アウェイの群馬で開催されたザスパ群馬戦を振り返ります。

群馬対鹿児島 スターティングメンバー

鹿児島は新加入選手が4人先発。二人がサブで入るJ2仕様。 ポジション争いがなかなか厳しいですが、チーム力はアップします。

鹿児島ユナイテッド
フォーメーションは基本的には昨年と変わりなく守備時は4-4-2で、攻撃時は4-3-3となります。 昨年との大きな違いはンドカ選手のポストプレーです。これは昨年まではあまり見られなかった攻撃パターン。得点までは至らなかったのですが、新しい攻撃が加わり期待を感じます。

そしてもう一つ昨年とは違い、相手ゴール前でのワンタッチパスも見られ、攻撃がバラエティに富んでいました。ビルドアップでもタッチ数が少なく回せて、選手も流動的に動き、昨年までは再三攻撃が遅いと言い続けていましたが、ここも光が見えてきました。

新加入の田中選手もミドルシュート連発で、存在感を見せていましたね。

SBが中に入るのは昨年同様なんですが、群馬がそこに注意すると、ウィングが空き、そこにCBから長いパスが入り前進します。また前半の群馬は中盤の守備ラインと最終ライン間が空いていて、そのライン間を利用して、鹿児島が攻撃仕掛けていきます。

前半は群馬のサイドハーフがサイドの五領、米澤選手をマークするためにサイドに流れると、中に入っているSB渡邉、野嶽選手へのパスコースが空いてボールが前進
逆に中央のスペースを閉じると、サイドの五領、米澤選手へのパスコースが空き、ボールは前進

鹿児島の2CBに群馬はツートップでビルドアップするのですが、群馬が前からプレスに来ないので比較的容易にボールを前進できていました。時々、山口選手が降りてきて3人になる時もあり、前半鹿児島のビルドアップは安定していました。

試合開始直後、群馬に二回中央を使われてサイドチェンジされピンチになるが、すぐに中央のパスコースを切り対応。群馬の攻撃を抑え込みます。

ただ後半は群馬も守備を改善してきます。前プレスが厳しくなって、ビルドアップが困難になります。パスを受ける選手にもプレス厳しくなってきます。なので後半は渡邉、山口が降りてきて3人のビルドアップで対応しますが、前半ほど簡単にボールの前進ができなくなりました。

後半途中(60分辺り)から群馬がロングボールをDFライン裏へ蹴ってきて鹿児島押し込まれます その状況から群馬にFKを与えて失点。失点自体は泉森選手の判断ミスなのですが、ほんのちょっとの届かなかっただけなので、この経験を活かして欲しいです。飛び出さなければミスもないのですが、飛び出さなければ防げない攻撃もあります。特に鹿児島の場合は、セットプレーは弱点なのでGKがなんとかしなければと言う意識もあったでしょう。

失点自体は泉森選手の判断ミスなのですが、FKを与えた戸根選手のファウルは不用意でした。ゴールからは遠かったですし、相手は背中向けていたので、あそこでアタックする必要はなかったと思います。

課題のセットプレー、CKはゾーンとマンツーマンの併用に変更されていました。ずっとゾーン専門だったのですが、さすがに対応してきました。ただFKはゾーンで、そこから失点しました。ただゴールラインに近いFKは、ほぼCKなので併用した方がいいかもしれません。ただ改善されたとはいえ何回かはヘディングシュートされたので、さらに改善が必要かと思います。


前半鹿児島の攻撃の場面。右SBの渡邉選手がここまで中央に来ていて中央で数的有利な状況を作り群馬の選手を中央に集めてサイドの米澤選手がフリーでボールを受けられている


群 馬
3バックでビルドアップを図りますが、前半は中央を使えず、最初からサイドへボールをパスし前進を図りますが、鹿児島はスライドして対応するので前進するのに苦労します。

鹿児島のビルドアップ時、群馬は中央のスペースを締めてくるので、ウィングへのパスコースが空き、高い位置でボールを受けられてボールを前進できて主導権を握れていました。群馬は中盤の守備ラインと最終ライン間が大きく、ここを鹿児島が使えていました。

群馬はGKのビルドアップ時、GKのすぐ横にCB二人が立つ特異な形 これだとプレスを掛けやすく、群馬のビルドアップが機能不全になっていたひとつの要因でした。 10番佐藤選手が下がってきてボールを受けるのですが、これだと怖くないですよね。

またビルドアップ時に、人をかけ過ぎる場面も見られました。 鹿児島はツーストップでプレスなのに、4、5人でビルドアップを開始します。ただこれだとポゼッションは安定しますが、前でパスを受ける選手がいないので、サイドにボールを出さざるを得ず、鹿児島に取っては対応しやすかったです。ボール奪われたときの守備面ではいいんですが、ここは要改善ですね。

後半14分、米澤選手がシュートする場面。田中選手のセンタリングを群馬の選手がヘディングでクリアする。米澤選手は相手がヘディングをする前に、予測してバックステップを踏んで、後にポジションを取り、こぼれ球をトラップしてシュート。偶然こぼれ球がこぼれてくるわけではない。


得点後は前から行かず、ブロックを引いて守ります。この辺りの戦術変更もJ2ぽいです。

群馬の選手のインタビューによると、前半はショートパスをつなぎながら、鹿児島を前におびき出して後半ロングボールを蹴ったと言われていたので、これは群馬の戦術だったのでしょうね。ただリードすると再びショートパスをつないでポゼッションしながら時間を使う戦術に変更するあたりは、さすがJ2をかんじましたね。そして鹿児島に追いつかれると、再び前への圧を強めて、最後はかなり危ない場面を作られていました。

ただそのポゼッションからボールロストして、失点するのですからサッカーは難しいですね。

群馬の一番危険な選手は10番の佐藤選手でした。彼が右サイドの高い位置でボールを受けたときは、止めるのは難しかったですね。ただそのような場面は少なかったのは幸いでした。

後半36分 鹿児島の同点ゴールの場面。群馬の横パスが出る前に鈴木選手がアクションを起こしているのがわかる。もしこの場面で鈴木選手がプレスしなければボール奪取はなく、同点ゴールもなかったかもしれない。隠れたファインプレー。


総 評
鹿児島がJ2でも昨年同様のプレーができることを証明できた試合になりました。守備のいい群馬から1点取って追いついて引き分けですから、アウェイの開幕戦としては悪くありません。

新加入選手が多くなると、馴染むまで少し時間が掛かったりするのですが、何年も一緒にプレーしているかのような連携でした。

またJ2のプレー強度になれるのも時間が必要かなと思っていたりしたのですが、全く問題なかったですね。これはポジティブな驚きでした。

次はホームで徳島と対戦です。
開幕戦で大量失点しているので、守備を意識してくるので難しい試合になりそうですが、それに負けないように応援しましょう。

「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」



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