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希望の続く勝利 第26節 相模原対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。連敗を止めたとはいえ、まだまだ負けられない戦いが続く、私も(息子と一緒に)応援に行きました、アウェイ相模原戦を振り返ります。

https://youtu.be/mfR18WCjP9U?si=mlMPCOXkMm5yjLe4

先週久しぶりに勝った鹿児島のスタメンは先週岐阜戦からの変更はなし。

3連勝で勢いにのる相模原は、直近のリーグ戦からのスタメン変更は2人。
加藤、岩上選手が外れ、佐相、西山選手が入ります
実は昨年までプレーしていた選手がたったひとりだけ。
他は今季からか、シーズン途中に入ってきた選手というのだから驚きます。
まさに新たにスタートを切ったクラブという感じですね。

相模原対鹿児島 スターティングラインナップ


鹿児島 
先週に引き続き、相手ライン裏をダイレクトに狙う意図がありました。
先制点はその形から得点。後半開始早々の藤本選手が裏に抜けたの場面もそうでしたよね。

守備に関しては先週同様、寄せも早くサイドチェンジ時のスライド強度も高い。SB裏のケアは基本ボランチがカバーするが、間に合わない場合はCBが出て行くスタイル。攻撃も守備も勝利した岐阜戦に引き続きの路線を踏襲し、さらに少し洗練されたように見えました。

鹿児島のビルドアップは、相模原の前プレにやや苦戦しながらも前進できていました。それは山口、野嶽、岡本選手たちがドリブルでプレスを剥がせるから。ドリブルでプレスをかわすのは結構怖いのですが、そこを勇気を持ってプレーした選手たちに拍手ですね。

また山口選手がパスの出口を作れていて、素晴らしいポジショニングでした。相手がプレスを掛けてきても、以前と違いワンタッチ・ツータッチと少ないタッチ数でパスを回せていたので、相手もプレスの掛けどころが絞れない感じでした。

後半、藤本がカウンター局面で意識的にテンポ落としていたのですが、これはいい判断でした。急いで攻撃するとトランジションが多くなり、リードしている鹿児島としては、まずは一度ボールポゼッションを確実にして、落ち着いた試合展開にしたいからです。

ただFWの選手は点を取りたいわけで、普通ならカウンター局面で早く攻撃するのは当然なのですが、そこをテンポダウンしていた判断は、なかなか素晴らしい状況判断だったと思います

前半22分、鹿児島の先制点の場面
五領選手がボールを持つと、米澤、藤本選手が全力ダッシュを開始。相模原の3バックは全然反応できていない。この後、右のCB水口選手はは米澤選手に気がつき全力で戻るが、真ん中の綿引選手が藤本選手しか見てなくて、しかもオフサイドにしようとラインを下げません。綿引選手の後ろに藤本選手が位置しているので、綿引選手はマーカーを確認しようと首を振っています。首を振っているので一度五領選手から目を切っています。そして目を切った瞬間に五領選手が裏のスペースに浮き球のパスを出したので、綿引選手は下がるのが完全に遅れました
相模原の水口選手は米澤選手をマークできていますが、綿引選手(黄色点線丸)は遅れているのが、わかります。この後、水口選手は米澤選手のキックフェイントで切り替えされて、ゴールを決められますが、もし綿引選手が最初からラインを下げていれば、切り替えしたた場面でもカバーが間に合いシュートブロックできた可能性がありました。

相模原
5バックと聞いていましたが、試合中はほぼ4バックに見えましたね。
鹿児島に先制され追加点を入れられたので仕方なかったと思いますが。
左サイドのWB橋本選手はほぼ高いポジションを取っていました。
鹿児島は5バック苦手なんで、助かりましたが。

相模原は前プレス行って鹿児島にかわされることが多くなりました。
鹿児島はいつもショートパスでビルドアップするのではなく、時にはシンプルにDFライン裏にもパスを出すので、相模原は最終ラインが高さを保てません。すると前線と最終ラインの距離が空きスペースができ、一度プレスが剥がされると前進されて、前から行くか、後ろでブロックを作るか意思統一ができていませんでした。

その部分では相模原の高橋ヘッドコーチは、無闇に前から行くのではなく冷静に判断しようという話は試合前にしていたらしいのですが、残念ながら試合が始まるとなかなか選手が冷静な判断をするのも難しいので、そこはコーチが飲水タイムとかを使って指示した方が良かったと思います。

前半38分、鹿児島の追加点の起点になった場面
岡本選手が相模原のFWのプレスをかわすために大きく切り返したが、ボールが少し離れて、相模原の選手が前にプレスに来て、ボールがルーズな状態になる。ただ幸運なことにボールは下がってきた木村選手の所にこぼれてきた。そこに相模原が増田選手がスライディングしてボールを取りに来るが、一瞬早く寄ってきた星選手にパスを成功される。この時、もしこぼれ球が相模原のFWにこぼれてくれば、決定的なピンチになった可能性もあり、その点は幸運だった。この時、相模原は6人掛けて前プレスに来ているが、その分その後ろには大きなスペースがある
増田選手がスライディングしたので、星選手は完全フリーでボールを持ち上がる。相模原は6人で前プレスを掛けてきたので、前プレスを剥がされると残りは4人になり、鹿児島が5対4の数的有利になっていて、右サイドの五領選手が完全フリーで、そこへパスを出す
星選手がパスをした後、インナーラップをしたので相模原のCB一人がカバーに来て、中央にスペースができている(小さい赤点線丸)。そこへ藤本選手が走り込み、もう一人の相模原のCBがカバーするために数歩前に出る。それによりファーサイドでは、鹿児島の2対1の数的有利な状況になる(大きな赤点線丸)
ファーサイドが数的有利な状況で、五領選手が端戸仁選手へカーブを掛けたパスを出し、それを端戸仁選手がダイレクトでシュートし、ゴール。ただこのシュートも技術的にはかなり難易度が高い

相模原は先週と違いビルドアップで、ショートパスをつないできました。
しかしこの日の鹿児島の守備強度が高かったので、前進するのに苦戦します。守備強度が高いと、ショートパスでビルドアップするのはかなり難しくなります。

鹿児島の戦術にはまったので、ボールを蹴り出す場面や、パスミスをする場面が多数見られました。途中から戦術変更を加えることもなく、高さのある瀬沼選手を早々に交代させたこともあり、期待できるのがセットプレーでしたが、鹿児島も不用意なファウルはしないようにしており、相模原の攻め手はCKだけとなっていました。

鹿児島にとっては、意図してロングボールを蹴られる方が嫌だったと思います。鹿児島の中盤、特にボランチの二人、山口、木村選手は背も低くヘディング強くないので。
だからFWの瀬沼選手を下げてきて、この二人とヘディングを競ればかなりの確率勝て、それを拾えば一気に前進できます。また鹿児島のCBが前に出てくれば、裏にスペースができ鹿児島は苦戦したと思います。

にもかかわらず、後半11分に瀬沼選手を安藤選手へ交代。
安藤選手を中央のFWに入れるが、ほとんどボールに触れず消えていた場面が多かった。瀬沼選手がいないことで、終盤のセットプレーでも脅威は確実に低くなっていたと思う。

この判断が戸田監督の判断なのか、現地にいた高橋ヘッドコーチの判断なのかは、わかりませんが交代させない方が鹿児島は嫌だったと思います。少なくとも鹿児島としてはこの交代で楽になりました。

相模原は直前に戸田監督が欠場が決まり、ヘッドコーチの高橋ヘッドコーチが指揮を執りますが、ヘッドセット着けて戸田監督と話していたそうです。
ただ現場の空気感を感じられない監督が指揮を執るのは難易度が高いと思うんですよね。DAZNだと全体像も見えないですし。
これが先制点を取れたり、順調なら問題なかったのですが、攻撃はうまくいかず、先制点も取られるという逆境の中では難しい判断となりました。

後半38分の鹿児島の3点目の場面PAのライン上に三人を配置。こぼれ球と相手カウンターへの対応を考えた、とてもいいポジショニング。CKのこぼれ球から野嶽選手がゴラッソを決める。相模原のヘディングクリアは正面ではなく、できればサイドにクリアしたかった

まとめ
先週よりさらに素晴らしい内容の勝利でした。
守備の強度が高く、好調相模原をほぼ完封。
これで約2ヶ月ぶりのクリーンシート

先制点はカウンター、2点目はビルドアップから、そして3点目はセットプレーからと、得点のバリエーションも豊富でした。

ただこれで終わりではありません。これを続けなければなりません。
ただこれを続けられれば、鹿児島が主導権を取れない相手はいないでしょう。

課題としてはセットプレー。
今回は失点しませんでしたが、危ない場面はともにセットプレーでした。
北九州や岐阜戦でもセットプレーから失点しています。

昨年までは有田、ロメロ・フランク選手が二人いたので、高さの部分では安心でしたが、今は彼らに変わり藤本、端戸仁選手が入っているので高さ的に少し不安あります。

次はホーム 白波スタジアムでの讃岐戦です。
私も応援に行きます。
スタジアムでお会いしましょう!

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