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守備崩壊でもまだ終わりではない 第26節 鳥取対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。3連勝して迎えたアウェイの鳥取戦。しかしながら守備が崩壊し、大敗しました。本当は気持ちが折れてこの試合のレビューは一回休みにしようかと迷ったのですが、選手もサポーターのみなさんも次の試合を見すえて立ち上がろうとしていると思いますので、私も強い気持ちで試合を見返しました。それでは振り返りたくない試合ですが、無理やり振り返っていきましょうww。

先週の広瀬選手の怪我を受けて、DFラインはいつものメンバーがいない先発となりました。DFラインは右から渡邉、井原、小野寺、砂森選手となり、MFから前はいつものメンバーです。ただ長いシーズンを乗り越えるには怪我もあり、鹿児島ユナイテッドFCの総合力が試される試合となりましたが......。

鳥取対鹿児島 スターティングメンバー

この試合は大敗したので、厳しい指摘もあるかと思いますが、個人攻撃をする意図はまったくありませんのでご了承ください。

大差となったのですが、試合の序盤は悪くありませんでした。3分、4分、6分と相手ゴールに迫れていました。しかし11分に先制点を奪われます。ロメロ・フランク選手がボールロストして鹿児島の右サイドで少ないタッチ数のパスで前進されて鳥取の田口選手と小野寺選手と1対1になります。このとき中を切って縦に行かせたのは良かったのですが、角度のないところから強烈なシュートをされ、白坂選手がパンチングしましたがシュートが強かったので、外に弾く余裕がなかったのでそのボールが鳥取の田口選手にこぼれます。それを素早く中に折り返して、澤上選手が流し込んで早くも鳥取が先制します。

鳥取の田口選手の強烈なシュートを白坂選手が弾きますが、そのこぼれ球から先制されます。このとき田口選手のシュートを小野寺選手がブロックできていれば、白坂選手が外にパンチングしていればこの失点を防げていたと思います。ただシュートが強かったので、外に弾けなかったのは仕方のない部分はあります。最終的に得点を決める鳥取の澤上選手(黄色点線丸)を誰もマークしていないのも痛いですね。砂森選手は本来赤点線丸の位置にいてゴール正面のスペースを埋めたい。

そして前半20分に鳥取に追加点が生まれます。CBから右サイドへ展開するロングパスと素晴らしいトラップで一気に前進し右サイドで2対1の数的有利な状況を作られます。そこからのセンタリングを一度は井原選手がクリアするもそれを鳥取の石川選手に拾われてダイレクトでグランダーのセンタリング。それを澤上選手がダイレクトでシュート。さすがに白坂選手も間に合わず手に当てるもボールはゴールに吸い込まれました。

鳥取のCBからの大きなサイドチェンジ。これで鳥取は2対1の数的有利な状況を作れた。見事なプレービジョンと正確なロングパスでした。
センタリングを一度は井原選手がクリアするも、それを拾われてダイレクトでセンタリングされました。このダイレクトのセンタリングのアイディアとそれを成功させた素晴らしい技術でした。ダイレクトパスからダイレクトシュートされたので、さすがの白坂選手も間に合わず、防げませんでした。この時も井原選手のクリアをもう少し遠くに、もう少しサイドにしていれば失点が防げていた可能性が高いと思います

その後は鹿児島も鳥取も得点ならず、前半は0−2で終了しました。鹿児島は後半の頭から、ロメロ・フランク選手を端戸選手と交代させます。さらに薩川選手を投入して左SBへ、左SBだった砂森選手をなんとCBに入れます。砂森選手のCBはホームの相模原戦以来かと思います。。ところがこれが裏目に出ました。後半51分、54分、64分と立て続けに失点し5−0となり、さらに85分に6点目を入れらました。

鳥取の3点目の場面。鹿児島がプレスを掛けるがそれを突破されて、カウンターを受けた。数的不利な状況だったが小野寺選手が一人倒して数的同数にした。この場面で、本来CBの砂森選手は左の前にいて、右SBの渡邉選手と井原選手が対応していて、鹿児島が混乱しているのがわかります。ただ鳥取 田村選手の巻くシュートは見事でした
4点目の起点となるプレー。鳥取の新井選手がゾーン守備の中間で絶妙なポジションを取りパスを受けて、FWに縦パスを入れる
FWが潰されてこぼれ球をパスを出した新井選手が拾い、田口選手にパスして得点を決められた。このとき木出選手がボールに向かったが触れず、裏にパスを出されている。結果論から言えば木出選手は下がって裏のスペースを埋めたほうが良かった。鹿児島の全員がボールに向かっていて、ゴール前に広大なスペースがあるのがわかる。さらにその後ろにも鳥取の選手がフリーでいます
5点目の場面。砂森選手のポジションが少し中に入りすぎている。外のスペースにパスを出されるが一度は味方の脚に触り、攻撃を止められるかに思われたが、そのまま縦に突破され角度のないところから強烈なシュートを田口選手に決められる。この日は田口選手の強烈なシュートにやられましたね。ボールに寄せている小野寺選手の体の向きも気になります。
6点目の場面。この時はウェズレイ選手が前に出たもののボールを奪えず、空けたスペースに鳥取の選手が走り込み、それをカバーするために薩川選手が中に絞っています。そして薩川選手が空けたスペースに後ろから走り込み、石川選手がとどめの6点目を決めます。できれば小野寺選手にはこのパスコースを切っていただきたかった。

鳥取は中盤の選手がワンタッチやツータッチの少ないタッチ数でパスを回すので、鹿児島はなかなか中盤でプレスを掛けるのが難しかったです。なので前回も話しましたが前からプレス行ってボールを取れないのであれば、一度自陣に戻ってブロックを作り守るのもひとつの選択肢です。この鳥取戦は先制されたので、なかなかブロックを作り相手が出てくるのを待つということができなかったのは理解できますが。

それに鳥取のカウンターは素晴らしく、カウンターが苦手な鹿児島はお手本にしなければいけないほどでした。鳥取の石川選手は中間ポジションを取り鹿児島にとっては難しい選手でした。6番の新井選手も良かったですし、CBの二人も縦パスを入れられる素晴らしいCBですね。FWの二人も強力でした。

最初にも触れましたが大敗はしたのですが、前半はそんなに悪いできではありませんでした。もちろんCBの二人が不安定だとか砂森選手のボールロストが多いとかありましたが。なのでそこのCBの部分を安定されるために、大嶽監督は後半頭から手を打ちました。井原選手を下げて薩川選手を投入。先発で左SBだった砂森選手をなんとCBにしました。砂森選手のCBは相模原戦以来かと思いますが、これは完全に裏目にでました。

後半の鹿児島はポジションや戦術が混乱して一人ひとりは頑張っているのですが、チームとして機能していなかったように思います。あまりにもボールに集中して、それでもボールを奪えずに、一気に前進されて失点を重ねてしまいました。

攻撃陣はいつものメンバーだったのですが、やはり薩川、星の両SBがいないと攻撃力が半減します。しかもこの二人はカウンターされたときも戻ってきて守備をするので、攻守の核とも言える二人になり、二人の不在は痛かったです(薩川選手は後半出てきましたが)。

問題は広瀬選手がいつ戻ってくるのかですよね。北九州戦で広瀬選手は太ももの裏を抑えていたので、多分肉離れではないかと思います。程度にもよりますが軽度の場合で2〜3週間、中程度の場合で6週間ほど復帰まで必要かと思われます(重度の場合は数ヶ月かかりますが、そこまでひどくないと思っています)。肉離れは筋肉を限界以上に使用した場合にでる現象ですので、岡本選手の怪我以来、17節以降はローテーションしている鹿児島にあって広瀬選手は全試合先発でした(多分ほぼ90分出場)。広瀬選手に頼ってきたのが疲労として出てきたのかなと思います。

鹿児島は攻撃的と言われていて、実際得点も取れてるのですが、前半の快進撃を支えたのはやはり守備の安定感です。そこが岡本選手の長期離脱以降、失点が増えてきて、その流れの中での6失点だと思います。

ただ守備は攻撃と比べても立て直すのは比較的容易です。今は全員がボールに集中してしまっているので、そこのバランスを取ることができれば、そんなに簡単に失点することはない思います。少なくとも、いつでもどこでも前からプレスをかけるのは見直したほうがいいかなと思います。

今週末、誰が先発するかはわかりませんが、今の状況だと小野寺選手は少し自信を失っているような気がしますので、CBが本職のウェズレイ選手を起用してもいいのではないかと思います。

それでは気を取り直して週末はホームの長野戦でお会いしましょう。
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

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