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映画やドラマ 少し音楽

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素敵な作品たちと出会ってきた。そんな作品たちとの問わず語り。
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2023年6月の記事一覧

映画「BULL DURHAM」

DURHAM(ダーラム)はアメリカ合衆国ノースカロライナ州に実際にある街。昔はタバコ、今はデーク大学を中心に、ちょっとハイテクな街で人口は180〜190万人ほど。案外、大都市。 この映画の邦題は「さよならゲーム」、原題は「BULL DURHAM」。ブルズというダーラムに本拠を置くマイナーリーグの野球チームの話。これも実在するチームで、タンパベイ傘下の3Aのチーム。マイナーとはいうものの、実際のブルズは、日本人からは、そうは見えないチーム。 でも映画の中のブルズは牧歌的な雰囲

映画と戦争

「映画ファン」というほど映画を見ているわけではない。でも、それなりに映画を観てきて、サスティナブルにゾッとしたのは、映画「ゴジラ」の第1作目。その東京が炎に包まれる場面だったんじゃないかと思っている。 1954(昭和29)年に公開された第一作めの映画「ゴジラ」は、全国で焼夷弾空襲が繰り返された1944(昭和19)年から翌45(昭和20)年。東京の下町を焼き尽くした東京大空襲は1945年の3月というタイミングでの公開だった。 つまり、映画の臨場感は、CGやSFX的な技術力の

言うなかれ 君よ 別れを

久世光彦さんがお亡くなりになったのは2006年だったろうか。前日に、ある俳優夫妻とお食事をされ、とてもご機嫌でお帰りになった、その翌朝の急死だったと記憶している。 1961年生まれの僕は、「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「悪魔のようなあいつ」「ムー一族」「刑事ヨロシク」…僕らの世代は、小、中、高校と、ずっと久世さんの演出されたドラマを楽しみに育ってきた。 でも、個人的に言えば、平成に入ってから(ということは、こちらも相応に歳をとってからの)、新春あるいは終戦スペシャルという