Russian Offensive Campaign Assessment, June 16, 2024, ISW ⬇️
ロシア軍:職業兵士契約を強要される徴兵された兵士
戦争研究所(ISW)報告書の一部日本語訳
報道によると、ロシア軍は、徴兵された兵士に対するロシア国防省との軍務契約署名の強要を継続して行っているとのことだ。これは、ずっと続いている秘密裏の動員取り組みの一環である可能性が高い。ロシアの反政府系メディア「Vazhnye Istorii」の6月16日付報道によると、ロシア軍司令部は少なくとも4人の徴兵された兵士を、北オセチア・アラニヤ共和国ヴラジカフカスの軍部隊から、アルメニアのギュムリにあるロシア軍第102軍事基地に送ったとのことで、この基地において、徴兵された兵士をだまして、医療検査受診後に軍務契約に署名させたとのことだ。国民の動員逃れを支援するロシアの組織「Go Through the Forest」の代表は、Vazhnye Istoriiに対して、次のように語っている。徴兵された兵士たちは医療検査に関する書類に署名したものと思い込んでいた。というのも、書面上に「契約」という言葉はなく、軍の当局者も「契約」について何も述べなかったからだ。だが、あとになってロシア軍当局者は、この書類がロシア軍での軍務契約書であることを、この徴兵された兵士たちに伝えた。これがGo Through the Forest代表の話である。署名してしまった兵士たちは軍務契約を破棄しようと試みたが、ロシア軍司令部はそれを受諾しなかったと、Vazhnye Istoriiは伝えている。ロシア軍に徴兵された兵士が、一部を除いて同国占領下ウクライナ領内に送られることはなく、ウクライナでの戦闘任務に加わることもないと、ロシア当局者は自国民に保証している。だが、継続して行われている秘密裏の動員取り組みの一環として、徴兵された兵士をだまして、ロシア軍との契約に無理やり署名させる試みを、ロシア軍が今後も続けていく可能性は高い。