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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 17.05.2024

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 17 May 2024

日本語訳

  • 驚きの人事異動のなか、ロシア国防相の地位からセルゲイ・ショイグが外れ、第一副首相だったアンドレイ・ベロウソウがその地位に就き、一方でショイグはニコライ・パトルシェフの後任としてロシア連邦安全保障会議書記になった。そして、そのパトルシェフは大統領補佐官に任命された。ショイグとパトルシェフは、長年にわたるロシア大統領プーチンの盟友であり、かつ、影響力をもつ盟友でもある。

  • ベロウソウは経済専門家であって、軍事的なバックグラウンドがない人物だ。彼は2020年以降、第一副首相の地位にあり、その前は経済問題担当大統領補佐官の任に就いていた。ベロウソウが任命されたのは、国防支出をもっと効率よく使うことを確実に進めていくためであり、また、国防産業と軍からの要求の密接な調整を緻密に行っていくためでもある。

  • ロシア国防省とロシア軍に巣食うかなり根深い腐敗を考えると、上述の目標はベロウソウにとって極端に難しい課題になる可能性が高い。ティムール・イワノフ国防次官が汚職容疑で2024年4月に逮捕され、人事部門トップのユーリー・クズネツォフ中将も2024年5月14日に収賄の流れに関与していた疑いで逮捕された。

  • 国防相が交代したことが、ウクライナにおけるロシアの戦争遂行に、直ちに大きな影響を与えることになる可能性は極めて低い。プーチンはまた、ロシア連邦軍参謀本部の高官を変更するつもりはないと発表しており、この戦争に対するロシア軍の現在のアプローチが継続される可能性は高い。

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