国際戦略研究所(IISS)のフランツ=ステファン・ガディ氏が、調査目的のウクライナ訪問に関する速報を、日本時間2023年11月16日20:22にSNS上で投稿しています(上記リンク)。以下は、その日本語訳になります。
*注:
ガディ氏が、日本時間2023年11月15日18:43の投稿を削除したうえで、日本時間2023年11月16日20:22に修正した内容を再投稿しています。それに合わせて、記事を修正しました。なお、本記事のサムネイル画像は、ガディ氏の最初の投稿に添付されていた写真を使用しました。
ウクライナ調査旅行速報
日本語訳
コンラッド・ムジカ、ロブ・リー、マイケル・コフマンと私は、ウクライナでの新たな調査旅行から戻ってきたばかりだ。私と仲間たちは現下の戦況に関する、新たな多くの知見を得ることができた。その知見のいくつかは、私たちによって今後、公開される予定だ。ここでは、取り急ぎ5点の見解を示していくことにする。
士気は依然として高いが、兵員の憔悴と消耗戦の衝撃は明らかだ。前線の一部で攻勢作戦が継続するなか、防御網は保たれている。革新的で新たな戦術コンセプトが試されているところだ。
(総じて私がいつも感銘を受けたことは、兵員の立ち直る力であり、戦術的課題とその他諸々の解決策を探ろうとする、兵士たちによる下からの革新的なアプローチである)
両陣営の現在及び今後の軍事作戦にとってのFPV[一人称視点]ドローンに関する適応戦の重要性、そして、FPV生産を増加させる能力の重要性は、どれだけ強調しても、しすぎるということはない。この件については、まだまだ情報がある!
この戦争は、今も今後も砲兵戦中心の戦争である。集中的で持続的な野戦砲及びロケット砲の火力を投入できる能力を埋め合わせられるものは存在しない。とはいえ、ほとんどの種類の砲弾に関する弾薬制限もしくは数量割り当てがあるのは事実だ。この点に関しても、もっと情報がある。
あらゆる種類の地上作戦にとって、装甲化され、防御措置の取られた移動力は、依然として鍵となる要素だ。機械化装備の支援なしで、地上攻撃はまったく起こりえない。この教訓は、私たちの過去の調査旅行において繰り返し確認できた教訓だ。
キル・チェーンとあまねく広がるISR[情報・監視・偵察]能力を停止させてしまうという点で、スターリンクの重要性はいまだに極めて大きい。しかし、地形・天候・日が昇っている時間帯という要素は、「透明性の高い戦場」においてさえ、依然として重要性をもっている。
近日中か今後の数カ月のうちに、もっと多くの情報(例えば防空について)を提供するつもりだ。また、ウクライナがこの戦いを持続させていくのに必要なものは何か、2024年に起こる可能性の高いシナリオにどのようなものがあるのか、という点について、私たちはよりよく理解することができた。
(睡眠不足の結果、入力をミスしたり、不完全な文を書いてしまったりしたので、最初に投稿したスレッドを削除した)
投稿原文(英文)