お菓子を食べる、おやつを探す

目が覚めて、カーテンを開けたら強い光が辺りを包んだ。こんなに晴れた日は、出かけるべきだ！でもどこへ？遺憾なことにわが家の近所には、娯楽施設と呼べるものはない。スーパーやコンビニ、郵便局や保育園など生活に必要なものが最低限あるだけ。悩んだあげくグーグルマップを見ながら、近くの公園をいくつか回ってみることにした。検索しても画像すら出てこないような、小さなスポット。時代と逆行するような魅力に溢れているに違いない……（情報がないものに燃えがち）。

ひとつめはベンチと鉄棒が数台と、生い茂る雑草の定番コラボレーション。これはこれで不気味でいい。ふたつめはベンチとすべり台と、だだっ広い砂のグラウンド。きれいに舗装されているので、使いやすそう。サッカーやキャッチボールに良さそうな広さ。みっつめはベンチ・すべり台・スプリング遊具・前屈用健康器具、花水木がつくる穏やかな木陰。こぢんまりとしながらも、不思議と居心地がいい。ここだ！と適当に座って、ビニール袋から今日のお菓子を取り出す。こってりシュークリームと、きりっとアイスコーヒーの相性は最高。なんてことないメニューだけど、今までで一番おいしいような。知らない公園でひとりぼっちの休憩、ここならクリームをこぼしても大丈夫。とても贅沢な時間だ。しばらく風に揺れる花を眺めたり、遊具の顔を覗き込んだりして、たっぷり堪能した後は帰路に就いた。

わたししか知らない場所にしたいような、誰かにも教えてあげたいような、へんな気持ちで文章を書いている。公園めぐりはおやつになりそう。