私と姉とトラウマ。

婚約期間を除いた11年間、私は姉と暮らしてきた。

また、今年で11歳になる老犬の犬2匹も一緒に暮らしている。

実は三姉妹の末っ子である"私"

長女は普段はおっとりとしているが、一度怒ると誰も手をつけられない性格だ。

次女は普段からちょっとしたことでイライラしやすく、瞬間湯沸かし沸騰機のようによく怒っている。

高校生の頃までは3人共よく喧嘩をした。

三姉妹なのに毎回殴り合いに発展する程だ。

大抵は長女と次女、もしくは次女と私が大喧嘩をしていた。

そう、この次女がなかなかのトラブルメーカーなのである。

が、一度だけ長女と私が喧嘩をしたことがあった。

ある中学2年生の夏、私は部活帰りで心身を疲弊させて帰ってきた。

この話は後に書くことになるかもしれないが、

部活内でいじめを受けていたため、私のストレスは最高潮に達していた。

家では誰彼構わず当たり散らしていた。

その日たまたまリビングでくつろぐ長女に理不尽な理由で喧嘩を売ってしまった私、

「うるせぇニキビやろう!!」

当時思春期ニキビで悩んでいた長女にそう暴言を吐いたのだ、

その瞬間何が起こったのかは記憶にはっきりとは残ってないが、

気がつくと、長女が片手で私の胸元の襟を掴みあげ、宙に吊るし上げていた。

(補足だが長女は運動部でもなければ、格闘技の経験もない。)

私の足は宙に浮き、まるで操り人形になったかのようにぷらんと手足が下に垂れ下がっていたのだ。

長女は私の制服のリボンごと胸元をギュッと締め上げたため、首が締まり気道が塞がり、酸素が体内に入ってこない。

また、声がでずパクパクと口を動かすことしか出来ない。

"あぁ、死ぬな。"そう思った次の瞬間

血走らせた目で私を睨みつけた長女は

「もう二度とそんな口聞くなよ?わかったか?」

と言い放ち、私を地上におろした。

普段のおっとりさからは想像できない長女のキレ方とのギャップに驚き

次は絶対に殺されると確信した私。

その日以来、私は長女だけは怒らせまいと心に誓い、

今でも円滑に暮らしている。




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