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(前編)【必見!】お菓子メーカーの全貌を内定獲得者が就活生目線で解説!

最初にお伝えしておきます。
おそらくここまでお菓子メーカーについて詳細に就活生目線で解説した記事は他にないと考えています。

食品メーカーの中でもお菓子メーカーは大人気です!
なかでも明治HDさんは採用倍率が1000倍を超えるとまで言われています。
要するにみんなの憧れの的なのです。

しかし、実際にどのような対策を行えばよいか、抽象的な情報はネットでたくさん出てきますが、具体的な情報は皆無に等しいです。

ですので、実際に私が就活時に受けた大手4社(明治HDさん・森永製菓さん・江崎グリコさん・カルビーさん)について実際に提出したES(後編で公開、有料)や行った企業分析(本記事、前編)等を公開します!
ちなみにこの4社については、すべてES通過しています!!それにうち1社からは内定をいただきました。
また大手ではあるものの、ロッテさんのみ途中で諦めた理由もご紹介します。

お菓子メーカーの倍率はとにかく異常です。
異常な倍率を通過したESを見れるというだけでも非常に価値のあるものになっていると思いますし、実際にどのような対策をすべきかがわかるため、ぜひともお菓子メーカーを受けたいと考えている人には読んでいただきたい記事です。

常に加筆・修正を加えていく予定ですし、Twitter(パン太郎@shukatsu_panda)のDMを用いて【後編】を購入してくださった方の相談には乗ります。

前編・後編合わせて約25000字(原稿用紙60枚以上!)の大作ですので、ぜひ多くの方にお読みいただけますと幸いです。


①お菓子メーカーを受けるうえでの心構え

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心構えとして絶対に覚えておいていただきたいのは、
(1)「他と一緒では受からない」、
(2)「論理性が求められる」、
(3)「社風に合うかどうかが重要視されている」

という3点です。


特に(1)「他と一緒では受からない」は重要な観点です。
私自身、実家が食料品(もちろんお菓子も含む)を扱う自営業を行っているという特殊な環境で育っています。
これってまさにお菓子メーカーとお菓子をお客様に売るという観点ではまったく同じ境遇にいることになります。
ESでもこの観点は重要視していました。
つまり、こういったエピソードを持つ別の就活生に勝たなければES通過は難しいのです。

ただ単に「その企業の商品に魅力を感じて!」とか「お菓子を食べる人を笑顔にしたい!」的なエピソードでは打ち勝つことはできません。
徹底的に自己分析を行って自分ならではの志望動機を作っていくことが大切であることを絶対に忘れてはいけません。


また(2)「論理性が求められる」ということも無視できないポイントです。
これは「相手にわかりやすく伝える力」と言い換えることもできます。
他の企業に比べて圧倒的多数のESをチェックしなければならないのがお菓子メーカーです。
読んでいる途中で論理破綻しているもの、論理が飛躍しているものなど少しでも読み手に?マークが浮かんでしまうものは、基本NGと思っていただいて結構です。


最後に(3)「社風に合うかどうかが重要視されている」ことも覚えておいてください。
お菓子メーカーは昔ながらの企業が多いですし、採用人数が少ない企業が多いです。
となると、いきなり社風と大きくかけ離れた人材を採用すると社内がパニックになってしまいます。

ですので、できるだけ社風に合った人を採用する傾向にあります。
そもそも社風に合わない場合は受からない可能性が高いと覚悟しておいてください。
これはあなたを否定しているわけではなく、お菓子メーカーには合わなかったというだけです。


①-1 学歴フィルターは存在しているのか?

ここで気になるのがこの話題だと思います。
こんなにたくさんのESが提出されるということは、学歴フィルターが存在してそもそも低学歴の人のESは読んでいないのではないかという疑問が発生します。

結論から申し上げると、私は「フィルターはあったとしてもそこまで大きなものではない」と考えています。

正直、いやらしい話ですが、私もそこそこの大学を卒業しています。(自分でこんなことはあまり言いたくないですが…)
ですので、私自身が学歴フィルターを突破したわけではありません。

しかし、面接会場に行ってみると、「聞いたことない大学の子もいる…」と思った経験があるのは事実です。
つまり、何か光るものがあればES通過は可能と考えています!

学歴が低いからどうせ無理でしょ…と考えている時点で、もうすでに負けています。
逆に高学歴だからESくらいは突破できるという考えも大間違いです。

(これ以下を有料とします。ESがそのまま乗っけてあったりと身バレする可能性もはらんでいるため、申し訳ございませんが、有料とさせていただきます。)


①-2  性格検査の重要性

(3)「社風に合うかどうかが重要視されている」に関連する項目になります。

よくSPIやWebテストの点数を気にしている人は見かけますが、性格検査の重要性に気づいている人は少ないです。
しかし、性格検査はめちゃくちゃ重要ですし、人事も必ずチェックしています!

ポイントは「協調性ある人間」、「外交的な人間」、「チームで何かを行うのが好きな人間」を演じることですね。
いくつか絶対に「1」や「5」など極端な回答をしなければいけない項目もあるようですので、ここらへんは性格検査について記載のある参考書を参考にしてみてください。

やはりぐいぐい一人でプロジェクトを引っ張る人間より、協調性がありチームメンバーと一緒にプロジェクトを推進できる人間のほうがお菓子メーカーでは受けがいいと考えられます。
自分の性格を曲げる必要もありませんが、どうしてもお菓子メーカーに入りたいというのであれば、自分の思いを律して回答をしていく必要があることを覚えておいてください。


②明治HDさんの企業分析と私の見方

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それではここからは個別の企業分析に入っていきたいと思います。
まずは明治HDさんの概要から解説していきます。
(ここからは敬称を略します。)

そもそも明治HDというのは、食品メーカーである明治(これも明治製菓と明治乳業が経営統合したメーカー)、製薬会社のMeiji Seika ファルマを傘下に持つ持株会社を示しています。
食品業界の中でも非常に存在感のある企業であり、菓子・乳業メーカーの中で唯一日経平均採用銘柄にもなっています。

採用の際も食品の部門で入るか、製薬の部門で入るか選ぶような形となります。

明治HDに至るまで流れを図式化するとこんな感じです。
①明治製菓と明治乳業というまったくの別会社(兄弟会社ではあるが…)があった。
②明治製菓と明治乳業が経営統合する際に、明治製菓は菓子・食品・一般医薬品事業を明治乳業に譲渡。明治製菓は製薬会社のMeiji Seika ファルマになる。
明治乳業は、明治となる。
③明治とMeiji Seika ファルマの株式を明治HDに譲渡。ホールディングス化することで生まれたのが明治HD。

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旧明治製菓は「チョコレートは明治」でも知られるようにチョコレート菓子の製造を得意としており、お菓子メーカーの中でも非常に大きな存在です。
旧明治乳業は「明治おいしい牛乳」や「十勝ブランドのチーズ」など乳業メーカーの中では森永乳業と双璧をなす存在です。

皆さんにご理解いただきたいのは、「必ず製菓事業に携われるわけではないということ」!
乳業部門に行けば、チョコレートの営業や商品開発は行えなくなります。どうしてもお菓子に関わる仕事がしたいという人は明治HDに入社するとギャップが生じる可能性があります。

ちなみに後から紹介する森永製菓と森永乳業は今も別会社として経営を続けていますが、明治のように統合すればだいたい規模は同じくらいになるため、明治の一番のライバル企業は森永と言われることが多いです。
(やっている事業も非常に似通ってるんですよね…笑)

②-1 明治HDさんの財務状況

この点に関しては、2020年3月期決算の発表後、また更新をしようと思います。
明治HDに関しては、2019年第三四半期の決算説明資料として詳細な報告がありましたので、そちらを参考にします。
今回は、医薬品事業については詳しく触れないこととします。
(明治HDの場合、かなり専門的で製薬会社と変わらないので…)

さらに詳細なデータを見たい場合は、
https://www.meiji.com/investor/
よりご覧ください。

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昨年の業績と比べると微増という感じです。
2018年度と比べるとかなり業績を落としている日本企業が多いため、それを考慮するとかなり優秀な数字だと考えます。

純利益ではマイナスになっていますが、これは土地売却益の反動などが影響しているだけなので、あまり気にしなくてもよいと思います。

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ここで注目いただきたいのは、販促費、物流費が増加しているということです。販促費に関しては社内の問題なので、まだ改善が難しくない観点ですが、物流費に関しては外部要因なのでどうしようもありません。


コロナに関してもそうですが、外部要因に対してのリスクヘッジはどの企業も非常に難しいです。
業界全体に影響を及ぼしているはずなので、別企業の財務状況を確認する際にも注目してみましょう。

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こちらは項目ごとの売上です。
上にもあった通り、国内乳価の上昇が影響し、ヨーグルトではマイナスになっています。
しかし菓子部門は、相変わらず堅調です。
さすがこのあたりが明治ですね。

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トピックスとしては、このようなものがありました。
包装というのは皆さんが思っている以上に奥深いです。キットカットが紙パッケージになったことが報じられましたが、環境への配慮はもちろんどのような包装にするかで商品単価も変わってくるものです。

消費者側の視点ではなく、社員目線でひとつひとつの物事を考えていくのが大事です!

②-2 明治HDさんに対する私の私見

(1)旧明治製菓の雰囲気と現在の雰囲気
これは森永製菓の社員さんに聞いた客観的な意見です。
旧明治製菓の営業は、がつがつ、体育会系のイメージが強いようです。そしてやはり一番のライバルは森永製菓さんのようです。

また明治製菓が明治乳業と統合した際に明治製菓に勤めていた方の給料は大きく下がったようです。これに関しては旧明治製菓の社員のモチベーションは大きく下がったとか。
やはり会社としては明治乳業のほうが大きかったんですよね。大きいほうの企業の水準に合わされるというのはよくある話かと思います。

面接などを受けた感じでは、クールな感じはするものの、あまり人間味のない感じがしました。
業界一位の企業にはあるあるですが、少し天狗になっている感じがしてあまりいい印象はなかったです。
(これはあくまで私の私見です!)

(2)いまいちうまくいっていないシナジー
そもそも明治製菓と明治乳業が経営統合した背景には、菓子部門と乳業部門のシナジー効果を狙ったものがありました。
しかし、実際に店頭に並んでいる商品などを見ればわかると思いますが、そんなにコラボ商品とか見たことないですよね。
我々の見えないところでのシナジー効果はあるのかもしれませんが、上の話にもあるようにあまり製菓と乳業の関係はよくなさそうだし、いまだに縦割りなんだろうなという感じがしてしまいます。

(3)採用に積極的でない
後からも触れますが、明治は会社説明会を行いません。少なくとも私の時は行っていませんでした。合同説明会などには出ていたのかもしれませんが、あまりに不親切ですよね。
それに倍率が高いのはもともと採用人数が圧倒的に少ないからです。受ける人が多いというのもあるかと思いますが、極端に採用人数が少ないことが倍率の高さに大きな影響を及ぼしています。

採用に力入れていない会社って未来の人材探しを必死に行っていない会社だと考えます。
未来への投資を積極的にできていない面はあまり印象はよくなかったです。


おそらく明治という皆さんいい印象をたくさん持っていると思うので、あえてその裏側の面を私は書いてみました。
表に見える面はやはり経営基盤もしっかりしていますし、歴史もあるいい会社だと思います。


③森永製菓さんの企業分析と私の見方

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私に内定をくださった企業です。
若干ポジショントークになってしまうかもしれませんが、そういった部分を除いても本当にいい企業だなと個人的に感じています。
(以下、敬称を略します。)

森永製菓は、森永太一郎さんによって創業された西洋菓子を中心に製造するメーカーが発展したものです。
「チョコレートは明治」に対して森永製菓というとキャラメルやビスケットのイメージが非常に強いと思います。
(個人的には板チョコでも森永が一番おいしいと思いますけどね。)
「ハイチュウ」なども有名ですが、これはキャラメルの型をうまく利用したものなんですよね。

創業者の森永太一郎さんは敬虔なクリスチャンであったことが知られています。ロゴマークのエンゼルマークも太一郎さんの影響が大きいと聞いたことがあります。

またバレンタインに女性が男性にチョコレートをプレゼントする習慣を作ったのは森永製菓と言われています。
「パイオニアスピリッツ」というキーワードは就活の中でも何度も聞きました。歴史もあるが、新しいことをどんどんやっていくというのが森永製菓の特徴と言えるでしょう。

ウイダーインゼリーなど有名ですが、森永製菓は健康部門にも力を入れています。ですので、こちらも必ず菓子に関わることができるかというと微妙なところがありますね。
明治HDのように製菓と乳業とすごく隔たりがあるわけではないようですが…


姉妹企業としては、森永乳業があります。森永乳業は森永太一郎さんが創業したわけではないのですが、森永製菓とくっついたり離れたりをしている企業で、結果的に「森永」を名乗っています。
明治製菓と明治乳業が経営統合した際に森永も経営統合するのでは?という話もありましたが、結果的に分離したままとなっています。
いずれは再編もあるかもしれないという話は社員さんからも聞いたことがあります。


③-1 森永製菓さんの財務状況

2019年度の第2四半期の決算説明資料が非常にわかりやすかったので、こちらを参考にさせていただきます。
こちらも2020年3月期決算の発表後、また更新をしようと思います。
ちなみにこんなに分かりやすい決算資料はなかなかありません。財務の勉強をする際にも利用できると思います。

さらに詳細を知りたい方は、
https://pdf.irpocket.com/C2201/FWdS/zuaU/G1pm.pdf
よりご覧ください。

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業績の伸びはすばらしいです。
最近財務の世界では、営業利益がどこまで伸びているか(本業でどれだけ稼げているか)に注目をする傾向にありますが、営業利益の伸びが特にすばらしいですね。

キャプチャ⑤

これを見ると営業利益がいかに伸びたかがわかります。
売上が伸びているのはもちろんですが、商品規格の見直しがすごく効果的なのがわかります。
こういった努力が財務にいい影響を与えると思うと、決して無視できないですよね。

また物流費や原材料費の増加は明治HDにもあったことです。業界全体の問題としてとらえるといいと思います。

キャプチャ①

項目ごとの売上です。
主力の菓子食品部門の伸びがすばらしいです。一方、健康部門で減益になっているのが気になりますね…

また海外売上も減ってしまっています。これも今後の戦略においては少し残念な結果ですね。

キャプチャ②

健康部門はなぜ減益だったのでしょうか。
それはウイダーインゼリーの売上低下が大きな影響を及ぼしていることがわかります。

2019年夏は冷夏であったため、それが売上減に大きく影響しました。
やはり食品の売上には気候も大きな影響を及ぼしますね。これは覚えておいて損はないと思います。

キャプチャ③

森永製菓の決算説明資料には、今後の戦略についても記載がありました。


今後は、グローバルとウェルネスを伸ばしていくというのが主流ですね。
国内の人口は減る一方なので、胃袋は少なくなります。となると食品メーカーは窮地に立たされます。
そこで果敢に海外展開に挑戦をしている企業が多いです。
また菓子部門だけではどうしても単価が小さいです。ウェルネス戦略は、できるだけ単価を上げるために有力な策と言えます。

これは森永製菓のみならず、業界全体としてこのような傾向にあると考えられます。

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なかでもおもしろいと思ったのが、米国ハイチュウ戦略!
こんな活動も積極的にやっているんですね。

ハイチュウはアメリカ人に受けそうな感じはしますよね。
なんか海外のものって形とか色とかそんなにきれいでないイメージがあります。
こういったところで日本企業の繊細さが生かされるのではないでしょうか。

③-2 森永製菓さんに対する私の私見

(1)素敵な社員さんが多い
私とフィーリングが合っただけかもしれませんが、本当に素敵な社員さんが多かったです。

まずは人事の方についてですが、自社の魅力を伝えたいという気持ちをひしひしと感じました。
いろんな採用イベントにも参加していますし、非常に積極的にリクルート活動も行っているイメージです。
私は夏のインターンに参加させていただいてから内定辞退までずっとお世話になりました。

社員懇談の際にお会いした社員さんも素敵な方が多かったです。
営業って何となく大変だなってイメージしか持てないと思うのですが、森永製菓の関西支社で営業をしていた方の話を聞いたときは目から鱗でした。
なかでも関西と関東では営業のスタイルは全く異なるものであり、それぞれにうけるポイントも違うということ。それをどう見つけていったかというお話は非常に魅力的でした。

(2)優しい人がばかりなのも…
その一方で優しく落ち着いた方が多かったので、あまりグイグイ仕事をやっていくという雰囲気は感じられず、これからの成長という意味ではどうなのかなと思う瞬間もありました。

なかにはクールな方もいらっしゃいましたが、やはり丸い感じの方が多かったので、競争にはあまり強くないかなと思ってしまいました。

(3)老舗企業ならではの余裕
そしてやはり森永製菓というと老舗企業ですので、森永製菓の社員優待のようなものがたくさんありました。福利厚生はかなりいいと思います。
内定をいただいてから確認したのですが、ゴルフ場なんかを所有していたりするので、それを安く使えたりといろんな特典がありました。
(ゴルフ場は株式譲渡しちゃったみたいですけどね…)

こういったところはやはり老舗企業ならではの余裕だなと感じました。
給料には現れない魅力ってまさにこういうところだと思います。

総じて本当にいい企業だと思います。
私も行きたかったです…(けっこうガチ…笑)
お菓子メーカー受けるなら森永製菓は外せませんね!


④江崎グリコさんの企業分析と私の見方

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どんどんいきましょう。
次は江崎グリコさんです。(以下、敬称略します。)

江崎グリコは、江崎利一さんによって創業された企業です。そもそも当初は栄養菓子「グリコ」を販売しており、これが社名につながったと言われています。

江崎グリコは関西拠点の会社です。道頓堀や阪神甲子園球場の看板はすごく有名ですよね。先ほど森永製菓の紹介の際に触れましたが、関西の企業と関東の企業ではやはり色が違います。まあこれはどの業界でもあることですね。合わない人には合わない企業文化があると思います笑

また旧グリコ乳業と経営統合して今の形となっているため、乳業部門も江崎グリコの中には存在します。またレトルト食品などを取り扱うなど菓子以外にも力を入れています。
ですので、ここも必ず菓子ができるわけではないということは頭に入れておいたほうがいいです。


④-1 江崎グリコさんの財務状況

こちらも2019年12月期のものを利用します。

さらなる詳細をご覧になりたい方は、
https://www.glico.com/assets/files/2019%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%E6%9C%9F%E6%9C%AB%E6%B1%BA%E7%AE%97%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A%E8%B3%87%E6%96%99__1.pdf
からご覧ください!

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江崎グリコは、営業利益、経常利益ともに減益となっています。
これまだコロナが流行する以前の決算なんですよね。なにが影響を及ぼしているのでしょうか。

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これを見ると、売上原価が上昇してしまっています。全体として販売費及び一般管理費も上昇してしまっていますね。
これが結果的に営業利益の減益につながっているのが分かります。

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こちらは原材料コストのアップが原価への影響が大きいことが分かります。
しかも20年度の原価はさらに上がることが予想されていますね。
コロナの影響もありますし、20年度はかなりきつい年となることが分かりますね。

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こちらはセグメント別の営業利益です。
前年比ではほぼすべてのセグメントでマイナスになっていますね。
特に冷菓の減益が大きいです。これはなぜかもう賢い皆さんは気づいていますよね?

はい、これは2019年夏が冷夏であることが大きな影響を与えています。
気候などの影響を受けるということは絶対に忘れてはいけません!

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こちら海外事業のひとつ米国における事業についてをまとめたものです。
やはり看板商品「ポッキー」をメインに打ち出しているようですね。
(グリコさんのチョコレートってちょっと…というのが私の認識ですが…笑)

売上はずっと右肩上がりです。
国内マーケットよりいずれは海外マーケットのほうが大きくなっていそうですね。
まあ設備投資も必要ですし、そんな簡単な話ではないかと思いますが…

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将来の戦略についても書かれていました。
江崎グリコも力を入れるところは健康部門ですね。
こう見るとザ・健康食品と言えるものは少なそうです。研究開発は進めていると思いますが、このあたり明治HD、森永製菓と比べると少し出遅れているかなと考えられます。

④-2 江崎グリコさんに対する私の私見

(1)やっぱり関西の会社だな…
私が感じているのは、やっぱり関西の会社なんだなということ。インターンなんかも私の時は関西を中心に行っていましたし、あまり関東で説明会なども行っていませんでした。
これは関西の会社であることは関係ないと思いますが、企業説明会前にESの第1次締切という理解できない設定であったことをよく覚えています。
関西の大学で学閥みたいなものがありそうな雰囲気はありました。現社長も神戸大学ですしね。
私の肌感には正直あまり合いませんでした。

(2)パッケージが…
私は、就活の際に気になる企業の商品はすべて買うようにしていました。
そうするとパッケージなんかにも違いが見えるんですよね。個人的に一番きれいだと思ったのは、明治HDさんでした。最大手だけあってパッケージのデザインや開けやすさなどの消費者視点での考えもしっかりしていた印象です。

しかし江崎グリコのパッケージってすべて似通っていてなんかチープな感じがしました。
まあそれが特徴と言えば特徴なのかもしれませんが、チープ感出ているものあまり買いたくないですよね。
こういった部分へのアプローチもどうなっているのかあまり見えるものがなかったので残念でした。

残念ながら個人的にはあまり好きではなかったので、深く調べませんでしたので、社員さんの雰囲気なども正直わかりません。
OB訪問などを行ってみるのが一番手っ取り早く企業の雰囲気をつかめるかと思いますので、おすすめします。


⑤カルビーさんの企業分析と私の見方

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最後はカルビーさんのご紹介です。
(ここからは敬称略します。)

カルビーはもともと広島県の松尾糧食工業株式会社という会社が前身になっています。当時日本人に不足しがちと言われていたカルシウムとビタミンB1から文字をとり、「カルビー」と命名したと言われています。

菓子の中でもチョコレートやビスケットではなく、「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」などのスナック菓子を中心に製造しているのがカルビーの特徴です。
また最近ではグラノーラなどのシリアル食品も製造しています。

もともと一族経営としていたのですが、現在では一族経営を卒業し、2011年には東証一部上場を果たし、超敏腕経営者の松本晃さんを招き入れるなど社内の改革を積極的に行っている企業です。

スナック菓子でここまで大きな事業をやっているのは、日本ではカルビーだけですね。
スナック菓子に関わりたいという人は絶対に外せない企業だと思います。

⑤-1 カルビーさんの財務状況

カルビーのHPには2020年3月期決算の決算説明資料がありましたので、今回はこちらを基に説明をしていきます。

さらなる詳細を知りたい方は、https://www.calbee.co.jp/ir/pdf/2020/kessansetsumei_20200514.pdf
よりご覧ください!

カルビーの決算説明資料も非常にわかりやすく勉強になります。業界全体のことを知るのにも有用なので、ぜひ見てみてください。

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まずコロナの影響に関するトピックから始まっていました。
カルビーもかなり影響をうけているのが分かりますね…
しかしこの状況はどの企業も同じなので、ここをどう乗り越えていくかがポイントだと思います。

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そしてなんだかんだで営業利益は前年比増益になっています。
この辺りはさすがです!

海外でも増収効果が大きいようですね。後ほど語ろうとも思いますが、カルビーは日本の菓子メーカーの中では一番海外志向が強いように思いますし、営業展開も上手ですね。

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国内事業に関してです。国内事業では営業利益下がってるんですよね。
やはり他の企業と同様、物流費、包材費のコスト悪化が響いていることが分かります。

ここでおもしろいのはポテトチップスは増益なのにじゃがりこは減益ということですね。
こういうところに注目して社員さんから話を聞いてみたりするとすごくいい企業研究になりそうです。

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続いて好調な海外事業です。
特に英国で伸びがすごいですね。全体的にアップしているのでこれはすばらしいです。
ここまで伸びがすごいとおのずと今後の海外展開についてが気になってきますよね。

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海外事業についてはちょっと詳しく見てみましょう。
稼ぎ頭の北米事業においてカルビーはWarnock社の買収を行っているのですが、それが効果てきめんのようです。かなりいい効果が出ていますよね。
エスニック市場の拡大も非常にいい状況だと思います。

中華圏ではEコマースがいい影響を与えていますね。こういった動きは今後も加速していくことが予想されるので、このあたり興味ある人にとってはいい志望動機になるかもです。

キャプチャ⑤

営業利益の増減について分かりやすく解説してくれています。
こうやって一目で見える形になっているはいいですよね。

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これは2020年度の事業にどこまでコロナが影響を及ぼすのかまとめている資料です。
営業利益で△(マイナスのことです)35億円のリスクというのはなかなか大きいですね…
あくまで現段階での予測でしかないので、何とも言えませんが企業としてこういったリスクを数値化しているというのは非常に好印象です。

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今後の方針についても語られています。
やはり拡大すべきは海外事業と考えているようですね。国内事業はコスト削減の方向でしょうか。

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今後の海外事業についてのセクションが特別に設けられているので、そこから少し引っ張ってきました。
カルビーはこの4地域を主要4拠点としているようです。
ガンガン海外に進出していくというのがカルビーの方針であることがわかるので、国際的な人材は高く評価される傾向にあるかもしれません。

⑤-2 カルビーさんに対する私の私見

(1)海外志向が強い
私が就活しているときからそうでしたが、ほかの菓子メーカー以上にカルビーは海外志向が強いです。買収なども積極的に行っているあたりほかのメーカーとは一線を画しています。
これは松本晃さんの影響が非常に強いと考えています。松本さんは伊藤忠商事をあそこまで強くした方です。そのノウハウが存分に発揮されているように思います。

採用においても国際関係に強い人を採る傾向にあるかもしれません。私もいいところまで行ったのですが、国際関係にまったく強くないので、それも落ちてしまった要因のひとつだと考えています。

(2)体育会系色が強い
私の印象として体育会系色がちょっと強めかなと思っています。これは良し悪しなのですが、体育会に所属しているということがアドバンテージになっていてそれで内定が出ている人も私は知っています。
(真面目に就活している人ではなかったので、なおさら悔しかったんですよね…笑)

企業の営業スタイルとしてもどちらかと言えばゴリゴリ系の営業スタイルのようです。こういったところに体育会系のノリがあるのかもしれませんね。
(あくまで私の私見ですが!)


私がこれから投資するなら間違いなくカルビーに投資したいです。やはり海外展開が進んでいますし、経営陣も優秀です。
これからかなりおもしろくなる企業ではないかなと考えています。

⑥なぜ私がロッテさんを受けなかったか

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このラインナップの中だとだいたいロッテも入ってきます。
しかし私はあえてロッテを外しました。その理由もいちおう紹介しておこうと思います。

(1)情報が少ない!
ロッテも積極的に説明会を行ったりしない企業なんですよね。それに私の周りで知り合いの方を見つけるのも難しかったんです。(まあこれは私の問題ですが…笑)
そして極めつけは韓国資本の企業なので、ほかの日系企業と比べて出ている決算情報とかが少なったので企業分析を進めるのが厳しい状況でした。

(2)ESを書くのが大変!
まったく知らない企業のES書くのっとほんときつんですよ。(1)で触れたように私はロッテをについての情報を持っていませんでしたし、極めつけはロッテのESは書くのが大変だった!
質問数が単純に多いですし、けっこう変わった項目もたくさんありました。

受けなかったのは、かなり戦略的撤退な部分は多いです。
まあ明治や森永受かったらロッテは行かないだろうなとも思っていたので、特段受けなかったことを後悔はしていません。
しかし情報が少ないぶん志望動機などを考えるのは難しいというのは皆さんも一緒だと思うので、早めの対策をおすすめします。


まとめ

いったんまとめます。
この続きは後編にまとめてあります。後編は私の書いた志望動機などを含め面接対策などお菓子メーカーを受けるうえで必要なノウハウをまとめています。

ぜひこちらもご覧ください!


最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が皆さんの就活の一助になりますと幸いです。
本当にありがとうございました。

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