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心の網

外国で旅客機が落ちて、アナウンサーが、「乗客には日本人がいません」とニュースが流れた時に違和感を感じたのですが、理由を聞いて納得しました。理由は、事故があった国の日本大使館へ安否確認の問い合わせが殺到したことがあったからだそうです。事故で亡くなった人が自分には無関係な人だとわかって安心する気持ちに違和感を感じたのに、日本大使館への問い合わせが殺到しない為の「日本人はいません」にすり変わった事に、違和感を感じなくなった自分に違和感を感じたのです。

素直に表現すると自分の知り合いが災難に遭っていなければ、災難を無かった事にしている自分に気づいたのです。

違和感を感じたならば、要注意です。心の網にかかったゴミならばゴミ箱に、宝石ならば宝石箱へ。違和感を違和感のままにしていたらいつか違和感を感じなくなるでしょう。

心の網には、網目はありません。フイルターのように濾過されて心に届くのです。心の網は、嫌な経験をすればするほど厚くなって楽しい事や嬉しいことが届かなくなるのです。

悲しい事は網を綺麗にしてくれます。感動の涙が届かないほど厚い網を薄くしてくれるのは、優しい陽射しです。

心の網を閉じておきましょう。広げるとゴミの山に埋もれてしまいますから、広げる場所選ぶのです。悪口や陰口を聞いたならば心の網を閉じましょう。評価せず、心に留めず、人に言わず。

ゴミはゴミ箱に捨てましょう。