妊娠中に猫を飼ってはいけないのか?
こんにちは、パン子です。
我が家には元気なオス猫が2匹おります。
見出し画像の子たちです。(撮影は夫のわたねこ)
名前はパンにゃん&ラムにゃん、通称パンラム。
甘えん坊で食いしん坊で、もふもふでふわふわ。
この子達と一緒に暮らしていると、ちょっとくらい日常生活で嫌なことがあっても、そんなことはどうでも良くなるくらい癒されます。
本当に可愛くて、わたねこと2人で毎日デレデレなのですが、猫を飼うことは妊娠中にはあまり良くない、という話を聞いたことはありませんか?
特に昔の人で、妊娠中に猫なんて飼うな!と頭ごなしに言ってくる方がいらっしゃいます。
私は2回流産を経験しているのですが、パン子は猫のせいで流産した、と裏で言われていたことがあり、とても傷つきました。
正しい知識を身に着けて、きちんと注意していれば、妊娠中に猫と一緒に暮らすことは何ら問題はありません。(むしろ精神的に不安定になりがちな妊娠中に、癒しの存在です!)
今回はそんな、妊婦さんと猫ちゃんの暮らしについてお話していきたいと思います。
トキソプラズマとは?
そもそもなぜ、妊娠中に猫ちゃんと一緒に暮らすことがよくないと言われているかというと、
トキソプラズマ という寄生虫が関係しています。
このトキソプラズマというのは猫を最終宿主にする寄生虫で、土の中や生肉に含まれています。
このトキソプラズマは、妊娠中に初めてお母さんが感染してしまうと
赤ちゃんにも感染し、赤ちゃんが障害を持って生まれてきたり、最悪の場合流産・死産に繋がることもあります。(先天性トキソプラズマ症)
これだけ聞くと確かに怖いですし、妊婦さんにとって猫ちゃんがとても危険な存在に思えてきます。
しかし、実際はそんなに心配しすぎる必要はありません。
トキソプラズマ抗体
このトキソプラズマというのは、風疹のようにワクチンなんかが存在しないので、そういう意味では確かに厄介ではあります。
しかしトキソプラズマに、妊娠前に既に感染している場合もあります。
一般的に、妊娠の6ヵ月以上前に感染している場合には妊娠経過に何ら問題はないと言われています。
もし現在、猫を既に飼われている方で、これから妊活を始めるので心配だという方は、トキソプラズマの抗体検査をしてみるのも一つの手だと思います。
この妊娠前の抗体検査で、既に抗体を持っている場合には、妊娠中にトキソプラズマについて気を付ける必要がなくなります。
(但しいつ感染したのかわからないため、念のため検査から6ヵ月以上空けてから妊活を始める等の対策はした方が良いかもしれません。詳しくはお医者さんと相談してみてください)
実際私は妊活を始める前、念のためトキソプラズマの抗体検査をしました。
ここで抗体があれば良かったのですが、残念ながら抗体はありませんでした。
日本人はその清潔な生活様式からか、トキソプラズマ抗体を持っている人が少ない方の国です。(欧州では抗体を持っている人がかなり多く、国によっては人口の8割以上というデータもあります)
つまり日本人女性は妊娠中にトキソプラズマに初感染してしまう危険性が高いのですが、それでも猫ちゃんと一緒に暮らすことを心配しすぎる必要はありません。
妊娠中、猫ちゃんとの生活で気を付けること
日本人はトキソプラズマ抗体を持っている人が少ないと言いましたが、これは日本の猫ちゃんにも言えることで、日本の猫は完全室内飼いのお宅が多いため、トキソプラズマに感染する機会が少ないです。
しかしこれはリスクにもなり得るお話で、
トキソプラズマに初めて感染した猫の糞便に、トキソプラズマの虫体が含まれるのです。(初感染から2〜3週間)
つまり昔々にトキソプラズマに既に感染している可能性の高い野良出身の猫ちゃんなんかは、逆に安全とも言えます。
抗体を持っていない猫ちゃんをトキソプラズマに感染させないためには、以下のことに気を付ける必要があります。
・外に出さない
・生肉をあげない
・他所の猫と接触させない
上記の点に気を付ければ、室内飼いの猫ちゃんをトキソプラズマから守れる可能性は非常に高いです。
それでも万が一、知らぬ間に猫ちゃんがトキソプラズマに感染してしまっていたとしても、きちんと注意していれば妊娠中の女性をトキソプラズマ感染から守ることは十分に可能です。
先ほども述べたように、感染した猫の糞便にトキソプラズマの虫体は含まれます。
そしてこの糞便中のトキソプラズマが感染力を持つのは、排便後24~72時間以上経ってからです。
つまり、少なくとも1日に1回は猫トイレの掃除をしていれば問題ないのです。(理想は1日に2回以上こまめに行うことですが)
猫ちゃんがうんちをしたら、すぐに片づけてあげれば済むお話なのですが、念のため猫トイレの掃除は妊婦さん以外が行いましょう。
これらのことを徹底的に気を付けていれば、妊婦さんが猫ちゃんと一緒に暮らすことでトキソプラズマをもらってしまうリスクはかなり防げます。
むしろ、トキソプラズマは猫ちゃんから感染するよりも、ガーデニング等の土いじりや、生肉(ローストビーフや生ハム)を食べてしまって感染する可能性の方がよっぽど高いと言えるのではないでしょうか。
おわりに
飼っている猫ちゃんのトキソプラズマ抗体は一応、動物病院で調べることは出来ます。ただ、私はその方法はあまりお勧めしません。
病気でもない猫ちゃんの血を抜いて検査するのは可哀想ですし、結果が陰性でも陽性でも、気を付けることは結局変わらないからです。(何かの血液検査のついでとかなら良いかも)
私は妊活前からこれらのことに十分気をつけて生活しています。猫トイレのそうじはもう何年もわたねこ(夫)の仕事です。笑
だから猫たちのせいで流産したとは思っていませんし、そんなことはあり得ないと考えています。
そもそも幼少期から猫と暮らしてきた私が、トキソプラズマの感染歴がないという事実が、その証明ではないでしょうか。
正しい知識を持って、これからも猫ちゃんのことを目いっぱい可愛がってあげてくださいね。
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