「力の指輪」を楽しむための用語解説エピソード4,5

エピソード4ではあまり専門用語が出なかったので、このシリーズは不要かなと思っていたら、5でバンバン出てきましたね~。
「力の指輪」は原作シリーズの設定の改変が多々みられ、「これはamazonの作った壮大な二次創作」と思って見た方が楽しめるほどです。とはいえ、原作設定のワードを容赦なくぶっこんできますので、今少し続けていこうと思います。
分かりやすさ優先のため、ざっくり解説、雑な解説をしております。お詳しい方、ご容赦ください。ご興味を持たれた方は、ぜひ指輪シリーズをお読みください。
これまでの解説1,2,3で既出のワードが多数ありますので、未読の方はそちらからご覧くださるようお願いします。

エダイン

ヌーメノールに住んでいる人間の事です。「力の指輪」中、「先の大戦」と称されている戦いで、メルコール(=モルゴス)に抵抗し、ヴァラールの側に立って戦ったので、ヴァラールから褒賞として、ヌーメノールの島と、人間の2~3倍の長寿をもらいました。なので、メルコール(=モルゴス)側についた南方人に対して、誇りというか優越感があります。エリート意識と言いますか。。。
エダインの持つ反エルフ感情については、原作設定では、「俺たちはヴァラールに選ばれてこの島や長寿を与えられたのに、エルフって奴らは(そもそもから何の努力もなく)無限の命、不老、優れた容姿に恵まれやがって」というように語られてます。
ヴァラール、メルコール(=モルゴス)については、当解説シリーズの1,2をご覧ください。

アウレ

ドワーフを作ったヴァラ(神様)の名前です。エルフと人間は、イルヴァタール(唯一神みたいなもの)が作りましたが、ドワーフはなんと、創造主である神様が違います。
ドワーフとエルフの仲の悪さの原因は他にもありますが、創造主が違うというのもその一つに数えられるでしょう。
指輪シリーズの作者であるトールキン教授は設定魔で、指輪物語の世界設定を緻密に作りこみ、壮大な世界観を生み出していますが、そんな厨二なことには興味ないかたには、「ふーん」でいいと思います。おそらく話の本筋には絡んできません。

最後のシルマリルが隠された木

「力の指輪」オリジナル設定です。原作シリーズにはこのような話はありません。ミスリルとシルマリルも無関係です。(これを機に原作シリーズを読まれる方、探しても出てきませんのでご注意ください)

シルマリルについて

エピソード5で重要ワードのように登場しましたので、補足が必要かなと。基本設定については、当解説シリーズ1,2をご覧ください。

エルフは中つ国で誕生し、メルコール(=モルゴス)の悪影響を恐れたヴァラールにより、至福の地アマンに呼ばれ、一部が移住しました。当時、まだ太陽と月はなく、「テルペリオンとラウレリン」という二本の樹木が煌々と光を放ち、アマンの地を照らしていました(「力の指輪」の最初に、少女時代のガラドリエルが見た巨大な二本の輝ける樹木がこれです)。
シルマリルは、この樹木の光を宿した、世にも稀な大宝玉として作られました。
「テルペリオンとラウレリン」は、後にメルコール(=モルゴス)の企みにより枯らされ、世界を闇が覆います。エルフもヴァラールも、天国の象徴が失われたような喪失感に打ちのめされます。
その結果、この二本の木の光を唯一残すシルマリルは、「あの美しい偉大な時代の」郷愁の象徴、憧憬の的といった存在になります。
なお、シルマリルは3個作られましたが、その後の宝玉戦争ですべて失われ、うち1つが金星(明けの明星、宵の明星)として空を航行しているという設定です(航行している船に乗っているのがエルロンドの父)。

エルダ―ル

簡単に言うとエルフのこと。特に、ヴァラールの招きに応じアマンに移住しようとしたエルフを指す。


エルロンドの身分、立ち位置について(おまけ)

劇中、ギル=ガラドがエルロンドに偉そうな態度取ってますが、エルロンドの父親エアレンディルは、決死の航海を経て、ヴァラールに「これまでのノルドールエルフの罪を赦して、メルコール(=モルゴス)を倒すの手伝ってください!」と嘆願し、見事ゆるされ、勝利に導いた英雄です。
また、エアレンディルの嘆願により、ノルドールエルフの「アマン出禁の呪い」も解かれています。これがなかったら、ノルドールエルフはまだ「アマン出禁」なわけで、ノルドールエルフの長であるギル=ガラドがそんなでかい態度とっていいのー--?というのが正直な感想。

また、あまり母の血筋は重要視されていないものの、エルロンドの母エルウィングはシンダールエルフの王シンゴルと王妃メリアンの血筋に繋がり、メリアンはほぼ神(ヴァラールのお付きの精霊みたいな存在。サウロンと同格)。
確かに人間の血は入ってるけど、神の血も流れている超ハイブリッドですよ、エルロンドは!割合的にはエルフ:人間:神=7:2:1の感じ。しかもエルフも、2氏族(ノルドールとシンダール)の王族の血が混血しているので、まさにキングオブ混血。

以上、エピソード4,5の用語解説でした。また来週よろしくお願いします。

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