西小倉さんの市場の解像度2022年末
前回の記事は、「日々のカスタマーサクセスも大事だけど
こういう研究開発的なことにももっと時間を割いていきたいな。」
で締めくくりました。
研究開発と並んで時間を割いていきたいのが
市場の解像度を高める時間。
「市場の解像度」という言葉が若干トラウマ気味ではあるのですが
逃げずに立ち向かうぞということで今までの経緯と今後について書きたいと思います。
2007年に起業した時、市場の解像度はゼロだった
「Wikipediaを超える事典を作る」ため大学卒業と同時に起業。
知らない言葉を調べる時にGoogleやWikipediaで調べるのではなく
僕たちが作った事典で調べれば過去の自分の定義、友達の定義、友達の友達の定義というように参照できて最高の知的生産活動ができる。
ここに「市場の解像度」という概念はなかった。
「知らない言葉を調べる時にGoogleではなく過去の自分や友達の定義を参照したい」という市場など存在していなかったから。
起業する2年前、はてな社が開発して今も利用されている「はてなブックマーク」がリリースされた2005年2月10日時点で、はてな社の自社サービス売上はほとんど無く、システム受託開発がメインの収益源だったらしい。
2005年時点で「ソーシャルブックマーク市場」なんて存在してなかったわけでそういう収益になるかわからないけど面白いことをしたかったら受託開発をしながら開発するのが一番と思ってやっていました。
やってたんだけど大切な仲間が受託開発で疲弊していく中で
「そこまでして事典作りたいんだっけ」と自問した答えは「No」で
それから事典の話をすることはなくなりました。
2020年末からのVC調達
その後も受託開発は続けていてそのために作っていたTimeCrowdが
2020年からの在宅勤務ニーズで課金企業が急増加。
2020年末にVCの人と話す機会。
SaaSだし、MRR伸びてるし、エンプラ企業も数百人規模で導入されているし
魅力的と言われつつ言われたのが「西小倉さんの市場の解像度」。
矢野総研が2015年前後に出した調査によると
タイムトラッキング市場は1億円らしい。
市場シェア100%取っても年商1億円。少なすぎる。
途方にくれていた時に教えてもらったのが
「名刺管理」市場。2019年に上場したSanSanの
「成長可能性に関する説明資料」を見るといいよと。
https://ir.corp-sansan.com/ja/ir/news/auto_20190618456675/pdfFile.pdf
「名刺管理市場」を考えた時にSansanはLinkedin的にも使えるの求人広告市場や職業紹介市場もターゲットの規模。
TimeCrowdもこんな資料を作ってみた。
2022年末の今と今後
2020年末から動き出してVCからの資金調達を決めて
もう2年…。
MRRは毎月伸び続けていますけどもっと成長角度上げて行きたい。
村上さんが入って1年ぐらい。
今ではマーケ業務もチーム作って回してくれています。
もともとマークアップエンジニアだったチョロさん
今ではPdMからカスタマーサポートや社内情報整理まで
色々巻き取ってくれて本当に助かっています。
2023年2月にはエンプラ営業できる人が入ってくれるかもしれなくて
毎日祈っています。入ってくれたらほんと飛躍できると思う。
TimeCrowdを使うとこんな感じで顧客ごと、プロジェクト毎の売上(LTV)だけでなく人件費原価(CSC)も記録できるので案件ごとのユニットエコノミクスが出せる。
デジタルマーケやるならGoogle Analyticsを入れてそれを経営指標の1つにするのが当たり前なように顧客ごと、プロジェクトごとの人件費原価にムラがあるようなビジネスモデル(ハイタッチSaaS、BPO、士業、広告代理店、コールセンター)などをやるならTimeCrowdを入れるのが当たり前という世界を作る。
市場規模に関しても今のマーケでのCAC(顧客獲得コスト)や営業でのリードタイムなど、後回しになりがちなデータ整備もだいぶ見えてきた。
2023年にはもっとデータドリブンで未来を語れるようになるぞ。
という宣言エントリでした。
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