四字熟語501

「危機一髪」とは、「ききいっぱつ」と読みます。

この四字熟語は、非常に危険な状況や事態が間一髪で回避された瞬間を表す表現です。

文字通りに解釈すると、「危機」は危険な状態や困難、「一髪」は髪の一本ほどの非常にわずかな差を意味します。

つまり、危険や困難が迫っている状態から、ごくわずかの差で難を逃れることができた、非常に幸運な状況を指します。

たとえば、大事故に巻き込まれそうになったが、ほんの少しの差で避けることができた、または大きな失敗をする寸前で何かに気づき、それを回避できた場合などが「危機一髪」の状況と言えます。

この四字熟語にまつわるたとえ話を一つ紹介しましょう。

昔々、ある村に非常に勇敢な若者がいました。彼は、村を困らせていた巨大な怪物を倒すことに決めました。

怪物はとても強く、誰も近づけないほどでした。しかし、若者は怪物に立ち向かい、激しい戦いが繰り広げられました。

戦いの最中、若者は怪物の強力な攻撃を受け、敗れそうになりました。

しかし、彼は最後の力を振り絞り、怪物の心臓を狙い撃ちました。

その矢は、まるで運命に導かれたかのように怪物の心臓に突き刺さり、怪物は倒れました。

若者は、わずか一瞬の判断で村を救ったのです。これがまさに「危機一髪」の瞬間であり、彼の勇気と運命の一瞬が村人たちを大きな危機から救ったのでした。

この話は、非常に危険な状況であっても、冷静さと勇気をもって行動することの大切さを教えてくれます。

また、「危機一髪」は、そうした状況を乗り越えた時の、人の内に秘められた潜在能力や運命の力を感じさせる表現と言えるでしょう。