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将棋との出会い


30歳である。

よく「人生のターニングポイント」なんて言われている30歳だが、私が実際に差し掛かった時はかなりの焦りが生じた。なんせ何も無い。妻と子と3人。充分に幸せではあったがターニングポイントとなる要素なんて何一つ無かった。

このままで大丈夫だろうか。何か行動を起こすべきなのか。自己啓発系のYouTubeを見ては脱サラして起業しようか悩む毎日。

そんな時にネットの友達から誘われて始めたのが将棋である。

「ネットの友達」という響きに何も違和感を感じないこの時代。顔も住所も本名さえも知らない関係だが、この歳になるとリアルな友達よりも親交が深い。本当に不思議な世界になったと思う。

でもだからこそ、SNSというプラットフォームを介して自分の好きな物、音楽やゲーム、趣味を共有できる相手と出会える事が田舎育ちの私にはかなり新鮮でありメリットに感じた。

「学校」という狭いコミュニティで消去法のように作った友達も、30歳を超えてまだ交流があるならばそれは親友と呼べるだろう。奇跡的に波長が合う人と出会えたのだと思う。私にも該当する人物が数人いる。

だがSNSは違う。取捨選択ができるのだ。年齢、性別問わず誰とでも友達になれる。合わない人とは関わらない選択を取る事もでき、人間関係において都合が良すぎてしまうのだ。あくまで「ネット上」の話だが。

そんなSNSで出会った「友達」に勧められたのが将棋だ。将棋は小学生の頃にルールを覚えたまま時が止まっていたが、そのルール自体は忘れていなかった。

懐かしさもあり興味本位で始めるとこれがまた楽しかった。それと同時に将棋の難しさと奥深さを体感する。対人であるが故に子供の頃とは違って「強さ」を求めるようになる。

強さを求めるにあたってこの時代はかなり容易になったと感じる。まさにネットだ。
将棋、強くなる方法』と検索をするだけでいくらでも教材を用意してくれる。SNSもその一つだ。中でも一番のおすすめはやはりYouTubeだろう。現役プロや元プロ、アマチュアの高段者なんかが講師となって初心者から経験者まで幅広く分かりやすく教えてくれる。それも無料で。

逆に言えば将棋さえ強ければYouTuberとして活動ができるとも言える。将棋という基盤があらかじめ用意されている為、投稿ネタには困らない。今となっては多くの同業者で溢れているので早い者勝ちな部分はあるが。女性であれば多少弱くても需要があるのもまた現実。

私も早速YouTubeを見て将棋の基礎を学んだ。

まず将棋を始めるにあたって「最初に動かす駒は何がいいのか」という壁にぶち当たる。

後々知るのだが、将棋には「戦法」と「囲い」があり、「定石」という概念がある。

戦法とは攻め、
サッカーでいう所のオフェンスである。

囲いとは守り、
サッカーでいう所のディフェンスである。

定石とは完璧な駒組み、
サッカーでいう所のメッシである。

将棋においてこの「定石」が何よりも大事になってくる。定石とは研究により編み出された決まった手順であり、お互いに最善手を指す事を前提とした駒組み(間違っているかもしれない)であるが故、1手でも手順を間違えるとたちまち劣勢に陥ってしまう。あくまでプロレベルの話だが。

要は相手の攻めに対して『こういう時はこうやって守らないと負けてしまう』という事だ。
新しい戦法が生まれてはそれに対抗する受けが生まれ、それが後に定石となる。それを知らないと遅れをとる。

この定石をどれだけ知っているかが重要なのだ。

ここで地頭や記憶力といった「個々の差」が生じ、学べば学ぶ程に強くなる「努力のゲーム」なのだというメカニズムに行き着くのだ。

将棋が強くなる方法はもちろん一概ではなく、棋書や詰将棋なんかも手段としてある。

私は努力が何よりも苦手な為、「反復練習」という行為がどうしても長続きしなかった。強くなりたい、が、棋書を読む元気はない。詰将棋もたまにXなんかに投稿されたポストを解く程度。結局、家事や育児の空いた時間や仕事の休憩中にYouTubeを見ては実戦をひたすら繰り返した。

2年弱で到達


初段に上がれた時は年甲斐もなく感動し、達成感に満たされた。もっともっと強くなりたい。
勉強は相変わらずできないが、長い目で少しずつ棋力があがればいいと思っている。

老いても続けられる趣味をこの歳で見つけられたのは本当に素晴らしい事。「友達」には感謝でいっぱいだ。




すみません。

30歳は人生のターニングポイントだー…ってくだりは全部デタラメです。

将棋しながら考えました。

定石のくだりなんてマジで適当です。

別に将棋を始めたからといって人生のターニングポイントになんてなっていないし、なんならちょっと仕事と家事が疎かになりつつあります。はたして始めて良かったのか…

何となく始めたnoteもフォロワー100人となり嬉しく思っております。もっと気軽に思った事を書こうと思っていましたが、意外と考えてしまうもんですね。

まだジャンルもコンセプトも一人称すらもブレブレでまとまりがありませんが、面白い文章が書けるように頑張ります。

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また書きます✍️

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