SDGsって何?美味しいもの?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、17の項目が設定されている。
そのうち、「ジェンダー平等を実現しよう」というものがあるが、この平等を履き違えた世界に身を置いていたことを、最近気づいたのだ。

前のノートにも書いたが、私は日本有数のメーカーにトップ成績で入社した。男社会に出来る女なんてイジメの格好の標的だ。ただ、一応リーディングカンパニーを気取ろうとしていたのか、女性の積極的登用を上層部は目論んでおり、私はその対象となっていたため、下っ端の社員は易々と手を出せない存在だった。叩き上げの部長クラスは、本当に気に食わなかっただろう。私もそんなこと望んでいやしなかった。
ここで、男女平等の履き違えとは何か、について説明する。本来ならば男女平等な人事、男女それぞれに適した仕事の割り当て、それが本来求められているのではないか。しかし、この似非リーディングカンパニーは、男の仕事を女がやることが男女平等だと思っていたのである。物理的に不可能なことを求められて、多くの女性社員が疲弊し、退職していった。

話は飛ぶが、先日現職場に「生理休暇」なるものを申請した。子宮筋腫のせいで月経痛が著しくひどくなったためである。上司が女性だったこともあり、すんなり受け入れてくれた。大変ありがたかった。

このとき、うっかり思い出さなくてもいいことを思い出し、うっかり上司の前で口にしてしまった。

前の職場で、同じように生理休暇を申請しようとしたときに、当時の上司に言われた一言が

「女やめるか、仕事やめるか、どっちか選べ」

齢25の女に、その理不尽な一言に抗う言葉なんて、その場ですぐ思いつくはずもなく、口を真一文字に結びながら、悔し涙を必死に抑えていた。
当時、生理休暇を申請した若手女性社員は私だけだったこともあるだろう。欧米では普通だが、日本人は躊躇う傾向にある。しかし、保証されている権利なのだから、堂々と使えばいいのに…。

この出来事を今の上司に話したら、呆気にとられていた。

「そんなの、セクハラだしパワハラよ!どんな会社よ!」

そうやって、心から怒ってくれる上司に出会えたことだけでも、そんな会社に一時いたことは、無駄ではなかった…のだろう。今は、そう思いたい。

冒頭に書いたSDGsだが、保守的な日本人にはいずれも難しい目標ばかりだ。特に男女平等参画なんてものは、絵に描いた餅である。私が味わった屈辱は、10年経った今でも他の誰かが苦しんでいることだろう。

女の社会的地位は、まだまだ不安定だ。だから女は男よりもコツコツ努力して、心身の痛みに耐えながら、自力で自分のポジションを掴むのだ。男を蹴落とせと言っているんじゃない。男を蔑めと言ってもいない。だが、弱い男は女を蹴落とし、蔑む。女はただ、それを憐れと思い、慈愛の眼差しで見つめてあげればいい。

男女平等参画は、女の底知れぬ強さによって成り立つことを、男尊女卑の男連中はそろそろ知るときに来ているのではないだろうか。

最後に一つ余談を。私がいた会社は、先日ある問題を起こし、その内情の一部が世間に晒されることとなった。出張中に、航空会社のアテンダントにセクハラをはたらいた件が明るみになり、社長は引責辞任した。

そろそろ、あの会社も含めて、日本の企業は女性蔑視の態勢を改めるべきであろう。少なくとも、私の古巣は、持続可能な開発目標に遠く及ばない。

淘汰されてしまえばいいのに…まぁ、これは私怨ですけれどもね。

#SDGs #男女平等参画 #セクハラ
#パワハラ


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