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31 ここから明日のきみへ

コロナが流行って、言いたい事がなくなってしまった。

毎日いろいろ言いたいことを言ってるくせに何を、と自分でも思うけど、
声を大にして高らかに誰かに言いたいことっていうのがなくなってしまった。

主張したいことがはっきりとあった時、紙芝居のことを考えるのがとても楽しかった。次から次へと話が浮かぶ。
稚拙だったとしても、生み出すエネルギーはあった。
ああ、これからも紙芝居を作っていけると思ってたし、ライブもラジオもやれるかもしれない、と思っていた。

でも5月に予定されていたライブに向けて、準備をする気持ちになかなかなれなかった。
私は何を伝えたかったんだっけ??
爆発的に誰かに伝えたい気持ちがなくなってしまった。

はてさて困ったものだ。

それがコロナ初期の2月のこと。

どうしよどうしよ、と思っている間に世界がコロナに飲み込まれた。
自粛生活で時間はたんまりあるというのに何も生み出せなかった。

それは多分「誰かに伝えたいこと」を軸に考えていたからだったんだと思う。

コロナは私たちに「多様化」をもたらしている。つまりそれは逆を言えば主流がなくなるってことだ。
旗振り役はいらない時代。
誰かが言っていたからではなく、自分がそう思うから、が大事な時代になっていくのだ。

私は軸足を間違えていた。
もうポイント切り替えは終わったのだ。
誰かが教えてあげられる時代ではなくなるのだ。
自分が自分として生きていく時代になっていくのだ。

何も持ってなかった6年前のように、ただ自分の心の中を外側に映し出すこと。
それが如何程の意味があるかなんて考えずに、思うこと見えること好きなことを目の前に積み上げていけばいいんだ。

迷子になりがちな未来の私へのメッセージ。


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