見出し画像

Englishman In New Yorkの音楽がかっこよすぎる

スティングの名曲。

この曲がもう本当によくできていて、今でも聴いたら全然震えます。

この曲はイギリス人の主人公がニューヨークで感じたいろんなもやもやが歌詞になっています。歌詞もおもしろいのですが、自分はこれを聴いた時、音楽に対してものすごく衝撃を受けました。

裏打ちのビート × ジャズテイスト

まず曲を聴き始めると一番に入ってくるのが、裏打ちのビート。それにのっかるようにサックスが入ってきます。イントロからかっこいい雰囲気を醸します。
この曲ではアメリカとイギリスの対比を歌われているのですが、音楽でもそれが表現されています。裏打ちのリズムはレゲエ風でイギリス、サックスはジャズでアメリカと解釈出来ます。
この時点ですでにものすごい音楽性を感じます。

スティングの声

イントロのサックスが終わるとAメロに入ります。
このスティングのしゃがれた声がなんといってもかっこよく、この曲に合わせたようなドライな歌声です。
最近の流行っている歌手は透明感のあるきれいな声が多い気がしますが、スティングの声はざらつきがあり重厚感と色気を感じます。

自分はこちらの方が好みなので、今時でもこんな歌い方をする人が現れたらいいなと思います。しゃがれ声で言えば、スティング、ロッド・スチュワート、ブライアン・アダムスが自分の中の3大しゃがれ声です。

2番終わり後の間奏

次の山場は2番終わりの間奏です。
急に曲調が変わり楽器が目立ち始めます。
PVを見ていると、ピアノ・サックス・ギター・ドラム・ウッドベースなどいろんな楽器で演奏されていることがわかります。
ジャズで間奏を盛り上げる中、途中からドラムがそこをさえぎるように全然違う曲調で入ってきます。ここの切り替えがなんとも素晴らしいです。あんなかっこいいドラムの入り方があるんでしょうか。
ジャズのクールさで進むと思いきや打ち消すようにドラムが入る、何かに抵抗しているような、アメリカとイギリスを揺れているように感じ取れます。

最後のサックスソロ

ここが最もかっこいい部分、大サビが少しずつフェードアウトしていく中でサックスが立ち替わるようにフェードインしてきます。
このサックスの音色がとても切なくて良いのです。裏打ちのビートもなくなり、サックスだけが残っていることにも、最終的にニューヨークに染まっていったような哀愁を感じます。最後の高音の部分なんかは苦しくなってしまいます。
こんなに余韻が残る曲は今まで聴いたことがありません。

終わりに

Englishman In New Yorkは1曲なのに映画を観た後のような気持ちになれます。ジャズとスティングの声がマッチしていてこんなにかっこいい音楽になるのかと感動します。
このような曲が今後もう生まれないんじゃないかと思ってます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?